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二兎を追い、遥かなる頂きへ

ジャーナリストプログラムというカリキュラムの課題。私は、「スポーツと地域貢献」というテーマで片山真人(ガチャ)さんへインタビューをし、記事を執筆してみました。拙い文章ですが、良かったら読んでみてください。

二兎を追い、遥かなる頂へ

 老若男女問わず、飛び跳ね、歌い、叫ぶ。このチームの観戦のしかたにはルールはない。松本山雅FCはそんなクラブだ。長野県松本市を本拠地とする松本山雅FC。過去2度のJ1を経験し、現在はJ3優勝を目指して戦っている。J3にもかかわらずホーム戦では、約1万人の観客が訪れる。日本でもトップクラスの熱いサポーターが特徴のクラブだ。また、地域との繋がりが強いことも特徴だ。地域貢献活動として、放置された田畑の活用や青少年の育成、SDGsの普及活動をしている。J3優勝と地域貢献活動の二兎を追っているクラブだ。松本山雅FCと地域を繋ぐ役割を果たすのは、片山真人さん(39)。大阪府高槻市の出身で、2012年に松本山雅FCで現役を引退した。現在はクラブプロモーション担当を務めている。
 松本山雅は多くの地域貢献活動を行っている。その中でも「スマイル山雅農業プロジェクト」が特徴的だ。自然豊かな長野県だが、少子高齢化の影響で田畑が放置されるという課題が出てきている。この活動では、青大豆「あやみどり」の栽培を通して、農地荒廃化や農業技術の継承といった課題の解決を目指している。片山さんはもちろんのこと、現役の選手たちと農家や園児が一緒になって活動する。さらに、ゼロカーボンシティを宣言した生坂村でのプロジェクトも昨年2月からスタートした。初回の活動には、県内出身選手が参加した。持続可能な社会の実現に向けて、クラブと地域が一体となり取り組んでいる。また、青少年の育成も盛んだ。県内の学校へ訪問しキャリア教育に力を入れている。特に、片山さんは自分の軸を持つこと、自信を持つことが大切だと伝えている。
 地域とクラブの繋がりの強さは、日本でも有数だ。今年の3月に行われたシーズン前恒例のチラシ配り。通常なら選手やスタッフが行うが、クラブの社長や役員も一緒になって松本の駅前でチラシ配りをした。社長や役員がそういった活動に参加するのは異例のことだ。また、クラブの側だけでなく地域のサポーターも関わっている。日本でもトップクラスの規模のボランティア団体「VAMOS」の存在も大きい。ホーム、アウェイに関係なく毎試合多くの方がボランティアとして試合運営に携わる。試合当日のチケット切りやゴミの分別を行っている。「VAMOS」は間違いなく松本山雅FCの勝つためのピースになっている。選手やサポーターなど立場に関係なく、一体となって活動を行う姿は「山雅」らしさの象徴だ。
 現在、J3優勝を目指して戦う松本山雅FC。過去のJ1での経験やサポーターの熱量などを加味すれば、J3にいてはいけないクラブだと誰もが思うだろう。片山さんも「地域貢献活動も大事だが、プロスポーツクラブとして結果を出さなければいけない」と語る。スポーツを通じて、地域の活性化やSDGsの普及活動を行う松本山雅FC。J3優勝という「頂」を目指しながら、地域貢献活動を行うという困難なミッションを達成するため、これからも片山さんは走り続ける。
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