チェンソーマン第二部 前回連載(2024/10/2)の感想 老いの悪魔はマキマの「千年」武器や銃の悪魔より相当強い『根源的恐怖』の名前を持つ悪魔?
前々回(9月25日)、嬉々として街を破壊していたヨルを見て、アサは『どうして忘れてたんだろう ヨルは悪魔だった』と言っていた。前回(10月2日)、アサがヨルをまた怖がりはじめたため、体をヨルが乗っ取ることが一時的にできなくなっていた。この設定は、だいぶ前に、アサの友達だったユウコといっしょに、放課後に悪魔を探しにいったときに明かされた設定。そのときはコウモリの悪魔が目の前に現れ、その恐怖でヨルがアサの体をコントロールできなかった。落下の悪魔がアサを地獄に落とすためにやってきたときも、「一人が怖いのに、誰かと関係を持ってもすぐに最悪なことが起こる」ため、落下の悪魔が殺しに来るという最悪な状況にアサを陥れた元凶であるヨルを信用できず、アサの体をコントロールできなかったこともあった。
前回、アサはちょろすぎてヨルに出し抜かれ、一度は体の主導権を握ったはずのアサは、またヨルにその主導権を奪い返された。ヨルは、『アサに怖がられるのは傷付くぞ』と甘い事を言って、アサがヨルのことを一瞬親しい関係に感じ、恐怖の気持ちが和らいだ隙を見て、体の主導権をヨルは奪った。友達に『あなたに避けられると傷付く』と言われたら、普通の人はともかくアサみたいなお人好しは同情を感じるので、親しさを取り戻した結果、恐怖が軽減されたということだろう。
老いの悪魔は『根源的恐怖の名を持つ悪魔』の可能性が高い?
老いの悪魔にヨルが銃の攻撃をかけても、素手で老いの悪魔は弾丸を止めていた。
黒チェンソーマンでさえ、銃の悪魔が放つ弾丸に大きなダメージを受けていたのだから、それを素手で止めた老いの悪魔は、落下の悪魔と同じく『根源的恐怖の名前を持つ悪魔』と見るのが自然だろう。「闇」や「落下」と同じように「老い」への恐怖は、人間に根強く存在しているだろうし。
また、一部の刺客編(アメリカの殺し屋三兄弟・中国のクァンシと魔人4人組が日本にデンジを殺しに来る話)で、デンジたちが地獄に落とされたとき、クァンシの取り巻きの魔人の一人であるピンツィは、闇の悪魔が『根源的恐怖の名前を持つ悪魔』であり、「銃の悪魔よりもっともっと強い悪魔」というようなことを言っていた。このことからも、老いの悪魔は、闇の悪魔のように銃の悪魔より強い『根源的恐怖の名前を持つ悪魔』の可能性が高い。
老いの悪魔は代償が大きい分その威力が強い?
前々回の感想の記事で触れたが、やはり銃の悪魔の力より、老いの悪魔の力の方が強いようだ。それは、前々回の感想に書いたように、人間側が払う契約の代償の大きさに、悪魔の力の強さが影響されるからかもしれない。銃の悪魔は、米国の全米銃協会の4万人の人差し指が代償のようだった。それに対して、老いの悪魔との契約の代償は、1万人の0〜9歳児の死、つまり延べ約70万年分の寿命(平均寿命が80歳の場合)。この約70万年分の寿命の代償の結果、老いの悪魔がどれだけの強さを示すかは、一部の時にマキマが天使の悪魔を支配した後、その天使の力で作った武器で、黒チェンソーマンの前でコベニを殺そうとした時と比べたら相当強いことがわかる。あの時、たしかマキマは寿命を『千年使用』して、ものすごい閃光とともに天使の悪魔の武器がコベニに迫っていた。70万年の寿命(老いの悪魔との契約の代償である0〜9歳児が普通に生きて、かつ平均寿命が80歳だとして、全員がその寿命まで生きたとした場合の延べ年数)は、千年の寿命の700倍だ。マキマが寿命を『千年使用』して作った天使の悪魔の武器の700倍の強さを老いの悪魔がもつことになる。犠牲になった子供が全員80歳まで生きたとは考えられない(病気で死んだり自殺したり悪魔に殺されたり)ので、実際はもう少し老いの悪魔の力は低そうだが。仮に平均寿命がもう少し短くて、平均寿命が40〜50歳の世界だったとしても、マキマの千年武器の400〜500倍は強いから、相当強い。