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チェンソーマン第二部ノストラダムスの大予言と根源的恐怖の名前を持つ悪魔について

あらすじ

吉田ヒロフミがキガ(飢餓の悪魔)をカフェに誘い、ノストラダムスの大予言という都市伝説が巷で広まっている話をきり出す。予言の内容は、1999年7月に恐怖の大魔王が降りてくる。人類の滅亡を示していると騒がれている。公安は未来の悪魔を使った実験で、囚人30人のうち23人は1999年7月に命を落とすと予言された。キガは「その30人の内7人は今週中に命を落としているんでしょ」と言う。キガは吉田ヒロフミ含め公安にキガの悪事は把握されており、ノストラダムスの大予言と関係しているのではと疑われていることを吉田ヒロフミから明かされる。そしてキガは "これから世界を最悪の恐怖に導く一人目の悪魔 " が 今話をしている40秒前にある団地に出現したことを告げる。キガによれば「彼女は根源的恐怖の名を持つ悪魔」だという。

分析

一人目の "根源的恐怖の名を持つ悪魔 "

"根源的恐怖の名を持つ悪魔 " という表現は、第一部で刺客に狙われたデンジたちが地獄に落ちた時にも出てきていた。クァンシのお仲間の魔人ピンツイが「根源的恐怖の名前を持つ悪魔達が私達を見ています・・・」と言っていた。その直後、闇の悪魔が姿を現した。つまり闇の悪魔はピンツイやキガのいう "根源的恐怖の名を持つ悪魔 " の一人。
またキガが一人目の根源的恐怖の名を持つ悪魔が現れた、と言っているのはおそらく "死の悪魔 " 。なぜなら、学校からの帰り道と思われるその団地を通った時に、アサが「私死んだ方がいいのかもね」といった矢先に団地のアパートからおじさんが転落して死んだし、団地の住民が会話の脈絡を無視して「なぁ・・・俺達死んだほうがよくね?」「死ぬ?死のっか」というやりとりをした後、自発的にベランダから転落死したから。アサが死の悪魔のせいで「私死んだ方がいいのかもね」と言ったかは分からないが、その団地付近で "死 " に関係する現象が多発しているため死の悪魔だと思ってほぼ間違い無さそう。

根源的恐怖の名を持つ悪魔はなぜ強いのか

第一部の地獄で出てきた闇の悪魔は、登場するやいなやアキたちの腕を一瞬でもぎとるなど、異次元の強さを誇っていた。ヨル(戦争の悪魔)はあまりのヤバさに逃げ出していたので、おそらく死の悪魔(仮)も意味が分からないほど強いのだろう。なぜ "根源的恐怖の名を持つ悪魔 " は強いのか、考えてみた。まず "根源的恐怖 " とはどういうことなのか。これは、戦争や飢餓がなぜ恐れられるかを考えると推測できる。戦争や飢餓が怖いのは、戦争や飢餓によって自分が "死ぬ " ことを人は恐れているからだ。つまり、"死 " が戦争や飢餓に対する根源的な恐怖の対象なのだ。なので、死の悪魔は、戦争の悪魔や飢餓の悪魔より強さが格上の悪魔なのではないか。根源的恐怖(="死  "や "闇" ) の名前を持つ悪魔ほど強いのではないか。

なぜ "これから世界を最悪の恐怖に導く悪魔 " のトップバッターが "死の悪魔" なのか

一人目の根源的恐怖の名を持つ悪魔は死の悪魔(仮)。普通トップバッターというのはそんなに最強の者が出てこないと思うのでその前提でいけば、人が誰しも恐れる "死 " の悪魔であれば充分強そうなのになぜ一人目なのか?さっきの推測でいけば、悪魔の名が持つ恐怖が、根源の恐怖であればあるほどその悪魔は強いと考えられる。なので、死の恐怖の根源にある概念の名前を持つ悪魔が存在し、死の悪魔より強い悪魔である。"死" に恐怖を感じるのは、死という現象が誰にとっても "未知 " だからではないか?なので例えば "未知の悪魔 " とかがこれから "世界を最悪の恐怖に導く一人目の悪魔 " として出てくるのではないか?また "未知" なゆえ恐怖を人に与えるものも、"死の悪魔 " と同レベルで強い "根源的恐怖の名を持つ悪魔 " である。なので、闇の悪魔も死の悪魔と同じように "根源的恐怖の名を持つ悪魔 " なのだ。闇=暗くて周りが見えない、という意味では闇に対して抱く根源的な恐怖は ”未知 "だからだ。また、未知=まだ知らない・分からないというニュアンスでいけば、"無の悪魔 " とか "虚無の悪魔 " とかかもしれない。死や闇の恐怖の根源に未知があり、さらに未知に対する恐怖の根源に無/虚無がある。未来の悪魔はそれこそ 未来は "未知 " だから恐怖を感じるものだと思うが、強くないので "未知の悪魔 " は出てこないかも。

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