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沖縄でダイビングショップ(潜水業)を始める際に必要な書類と手続きの実体験※提出書類写真つき



沖縄でダイビングショップ新規で始めるにあたり、2023年6月20日に沖縄県宜野湾警察に必要な書類を提出し、無事に受理されました。
私の場合は、ショップが宜野湾市にあるので宜野湾警察署に提出しましたが、那覇でショップを開設予定でしたら那覇警察署といった感じで、ショップの所在地によって提出先が変わるので注意してください。

書類提出にあたり、2回もNG(書類不備や諸々の準備不足で受理していただけなかった…)がありましたので、今後新たにダイビングショップを開設しようと思っている方の参考になればと思い、手順と必要な書類をまとめておきます。
なお、最初に警察署にアポ無しで行った際に「1回で受理できたことがないですw」と言われ、「沖縄県警察のHPに記載されている 海水浴場または海域レジャー事業開設・廃止・変更等及び催物関係の手続について も分かりにくいですよね」と言われました。
そのくらい、揃えるべきものと準備すべきことが多いです。
でも安心してください。実際に提出した書類の画像も含めて分かりやすく説明します。

今回は法人として登録しましたが、個人で登録しようと思っている方にも参考になるかと思います。

まず、沖縄県警察のサイトを見ましょう!

まず最初に、沖縄県警察のHPにあるpdfファイルを見ることから始めましょう。
P13とP14が、潜水業(スキューバダイビング)を個人で始める方と、法人で始める方向けのページです。
私はPADIでインストラクターの資格を取得したので、スノーケリングのコースも開催することができます。ですので、P16-17にある「スノーケリング業の届出に必要な書類」の部分も同時に準備しました。

潜水業もスノーケリング業も、必要な書類は全部で8種類です。
まず、法人の場合に必要なものは下記8種類です。

  1. 規則様式第10号の「海域レジャー事業届出書」
    安全対策(ツアー中止基準)、事故発生時の連絡体制等の資料を添付。 所有する船舶により潜水業を行う場合「船舶及び船舶番号の写真」「船舶検査証書の写し」「船舶検査手帳の写し」「小型船舶操縦免許証の写し」添付。
    ※ 潜水事業者は、別途、高圧ガス保安法に基づく手続きが必要な場合があります。

  2. 事業所の図面及び付近の図面

  3. 事業のために使用する海浜以外の土地に事務所を 設置して使用する場合には、当該土地、事務所の 使用について権原を有することを疎明する書類の写し

  4. 規則様式第14号の「ガイドダイバー名簿」の写し
    ※ 取得資格(ライセンスカード等)の写しを添付(両面)

  5. 定款、登記事項証明書 (履歴事項全部証明書)

  6. 役員に係る住民票の写し(外国人は国籍等が記載されているものに限る)

  7. 役員に係る欠格事由のいずれにも該当しないことを 誓約する書面

  8. 役員に係る身分証明書(市町村長が発行したもの) ※ 本籍地の役所の戸籍課の窓口又は郵送にて請求する

個人の場合は下記8種類です(法人の場合と1〜4までは同じです)

  1. 規則様式第10号の「海域レジャー事業届出書」
    安全対策(ツアー中止基準)、事故発生時の連絡体制等の資料を添付。 所有する船舶により潜水業を行う場合、「船舶及び船舶番号の写真」、「船舶検査証書の写し」、「船舶検査手帳の写し」、「小型船舶操縦免許証の写し」添付。
    ※ 潜水事業者は、別途、高圧ガス保安法に基づく手続きが必要な場合があります。

  2. 事業所の図面及び付近の図面

  3. 事業のために使用する海浜以外の土地に事務所を 設置して使用する場合には、当該土地、事務所の 使用について権原を有することを疎明する書類の写し

  4. 規則様式第14号の「ガイドダイバー名簿」の写し
    ※ 取得資格(ライセンスカード等)の写しを添付(両面)

  5. 代表者の住民票の写し(外国人は国籍等が記載されているものに限る)

  6. 代表者が欠格事由のいずれにも該当しないことを誓約する書面 (条例第5条第3項第1号から第7号まで(条例第14条第1項で読み替えて準用))

  7. 代表者の身分証明書(市町村長が発行したものに限る) ※ 本籍地の役所の戸籍課の窓口又は郵送にて請求する

  8. 未成年者で、事業を営むことについて法定代理人の許可を受けている場合には、 法定代理人の氏名住所を記載した書面や許可を受けていることを証明する書面

必要な提出書類を分かりやすく解説します。

①規則様式第10号の「海域レジャー事業届出書」
安全対策(ツアー中止基準)、事故発生時の連絡体制等の資料を添付。 所有する船舶により潜水業を行う場合、「船舶及び船舶番号の写真」、「船舶検査証書の写し」、「船舶検査手帳の写し」、「小型船舶操縦免許証の写し」添付。
※ 潜水事業者は、別途、高圧ガス保安法に基づく手続きが必要な場合があります。

ここで言っていることは、
規則様式第10号の「海域レジャー事業届出のpdfファイルをダウンロードして、本人の写真を貼り付けて、ここのページのP7のように手書きで書いてください。
そして、「ツアー中止基準」と「事故発生時の連絡体制」の資料を、自分で作成して一緒に添付してください。
そしてそして、高圧ガス保安法に基づく手続きが必要ですと言っています。
※船を所有しているのであれば船に関する書類も添付する必要があります

規則様式第10号の「海域レジャー事業届出書」
これはダウンロードして証明写真を貼り、必要項目を手書きします。
安全対策(ツアー中止基準)
これは決められたフォーマットが無いので、自分で作成します。
事故発生時の連絡体制
これも決められたフォーマットが無いので、自分で作成します。

本来であれば上記3つで大丈夫なのですが、私の場合は追加で下記2つを添付したところ、担当の警察官に褒めていただきました。

ダイビング・シュノーケル厳守事項
安全管理体制

②事業所の図面及び付近の図面

事業所の図面及び付近の図面はいたって簡単です。
私の場合は不動産屋さんがWebにアップしていた画像のスクショと、自分でパワポで作成した簡単な見取り図のみを添付しました。

付近の図面
事務所の図面

写真を見て気付かれた方も多いと思いますが、まさかの3.3坪でビルの4階にあるというダイビングショップには不向きというか、あり得ない事務所(事業所)です。
私の場合、よくある路面にあるダイビングショップではなく、土日や繁忙期などのヘルプ限定のショップのため、このような極小な事務所を借りることにしました。
ゆえに、②の書類と次に説明する③の書類を準備するのに相当苦労しました。

③事業のために使用する海浜以外の土地に事務所を設置して使用する場合には、当該土地、事務所の 使用について権原を有することを疎明する書類の写し

これは、借りている事務所や部屋や、賃貸で借りて住んでいる部屋を事業所として登録する場合、オーナーさんや大家さんの許可を得ていますか?許可を得ているのを証明する書類を提出してください。ということです。

私はヘルプ専門のダイビングショップですので、自分で借りている部屋を事務所として登録しようとしました。実際に部屋にはお客さんは来ませんし、講習の学科は海浜公園やカフェ、実際に潜る場合は海に行くので大丈夫だろうと思っていましたが甘かったです。
管理会社に事情を説明したのですが許可が降りず、不特定多数の人が来ることもないし固定電話の設置もありませんと言ったのですが無理でした…。
そこでダイビングショップとして使っても大丈夫な物件を探して契約するに1ヶ月以上かかりました。
そしてゲットした③の書類がこちらです。

事業のために使用する海浜以外の土地に事務所を設置して使用する場合には、当該土地、事務所の 使用について権原を有することを疎明する書類の写し

なお、1年に1度のペースで、ちゃんと安全対策を行なっているかなどのチェックで警察が立ち入り調査に来るそうです。
過去のトラブルとして、オーナーに許可を得ずにダイビングショップを運営していて、警察が急に一般の家に来たので住民が驚いたりしたので、このような書類が必要になったと聞きました。
必ずダイビングショップとして利用する許可を取るようにしましょう。

④規則様式第14号の「ガイドダイバー名簿」の写し
※ 取得資格(ライセンスカード等)の写しを添付(両面)

ガイドダイバー名簿は、こちらのpdfからダウンロードして、写真を貼り付けます。
そして、ライセンスカードや潜水士のカードを両面コピーも一緒に添付します。
なお、沖縄県でインストラクターとして活動するには潜水士資格が絶対に必要ですので注意しましょう。

また、ここには書いていないのですが車の免許証の写しも口頭で言われたので、予め準備しておくと良いと思います。

様式第14号 ガイドダイバー名簿
PADI OPEN WATER SCUBA INSTRUCTOR
ライセンスカード
潜水士免許証
運転免許証

⑤定款、登記事項証明書 (履歴事項全部証明書)
※法人の場合のみ

今回は法人としての申請ですので、定款と登記事項証明書(履歴事項全部証明書)が必要です。
登記事項証明書(履歴事項全部証明書)だけで大丈夫だと思っていたのですが、定款と登記事項証明書(履歴事項全部証明書)の両方がいります。
ここも、間違えて登記事項証明書(履歴事項全部証明書)だけを提出する方が多いみたいです。
事務所に電話して、会社の人に急いで持ってきてもらった会社さんもいたそうです。

定款
履歴事項全部証明書

ダイビングショップ開設のために、会社の目的も書き換えました。

⑥役員に係る住民票の写し(外国人は国籍等が記載されているものに限る)
※個人の場合は、その方の住民票の写し

これは簡単ですね。住民票がある行政機関に行くか、マイナカードがある方はコンビニでも取得できます。

住民票の写し

⑦役員に係る欠格事由のいずれにも該当しないことを 誓約する書面
※個人の場合は「役員に係る」→「自分が」に変わるだけです

これもちょっと何を言っているのか分かりませんよね?
簡単に説明すると、反社会的勢力と関わりがありませんというのを、こちらのpdfのP10を見ながら、自分で作成してくださいと言っています。コピペができないようになっていますので、サンプルを見ながらWordで作成しました。
なお、最後のご自身の名前はパソコンではなく、プリントした後にペンで書くようにと書かれています。
私はプリントした後に更にペンで名前を記入しました。

誓約書

⑧役員に係る身分証明書(市町村長が発行したもの) ※ 本籍地の役所の戸籍課の窓口又は郵送にて請求する
※個人の場合はご自身の身分証明書

これは人生で初めて取得したのですが、本籍地がある役所でしか取得できない身分証明書があるそうです。

身分証明書

【個人で更に未成年の場合】
未成年者で、事業を営むことについて法定代理人の許可を受けている場合には、 法定代理人の氏名住所を記載した書面や許可を受けていることを証明する書面

個人で未成年の場合には、こちらの書類が必要になってくるそうです。
個人で18歳以上の場合には、⑤の定款と登記事項証明書が不要ですので全部で7種類の書類を揃えるようにしてください。

上記の書類を3部ずつ揃える必要があります、更に…

この書類を3部ずつ揃えてください。
1部は自分で保管、残り2部は警察に提出します。

更に…冒頭でお伝えしましたが、スノーケリングの届出もされる方は、スノーケリングの書類を追加で揃える必要があります。
※これも同じく3部ずつ揃えます

しかし、そんなに面倒くさがらないでください。
潜水業と違う書類は2種類だけですので、次の章で詳しく説明します。

スノーケリング事業の届出

潜水業の書類が準備できていれば、スノーケリングの届出も簡単にできます。

規則様式第10号の「海域レジャー事業届出書」をスノーケリング用に

潜水業の際に書いた様式第10号の該当箇所を「スノーケリング用」に変えて記載してください。

規則様式第10号の「海域レジャー事業届出書」
スノーケリング業

書き方はこちらのpdfのP4の様に記載してください。

規則様式第14号の「ガイドダイバー名簿」を、規則様式第15号の「スノーケリングガイド名簿」に

潜水業のガイドダイバー名簿と同じフォーマットですが、一部分だけ「スノーケリングガイド名簿」となっています。
こちらのpdfからダウンロード→プリントアウトして記入してください。

スノーケリングガイド名簿

まとめ

法人の場合には定款と登記事項証明書が必要ですが、それ以外は個人の方も法人の方もほとんど一緒です。
物件を探したり、書類を揃えたりと大変かと思いますが、焦らず落ち着いて(海の中でも同じです)対応してください。

何か不明な点があれば、できる限り回答します。
その場合は会社HPよりお問い合わせください。
https://www.hagd.company/

どこかの海でお会いできるのを楽しみにしています。

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