見出し画像

きむすば劇場「オムニバース」観劇しました!

⚠️こちらの記事はネタバレを含みますので、これから配信を観る方はお気をつけくださいませ。


きむすば劇場の旗揚げ公演。

木村昴さんが1人劇団ならではのやりたい事、表現があり、その為に立ち上げたというこちらの劇団。
また、小林賢太郎さんが作・演出をされるとの事で、発表された時からとても楽しみにしていた。

小林さんを存じ上げたのは学生の頃で、ラーメンズがきっかけだった。
大袈裟かも知れないが、あの頃ラーメンズに出会ったのは、この為だったのではないかと思うほど、偶然か必然か、オムニバースで不思議なご縁を感じていた。

11月4日、昼と夜公演を観劇。
演劇を何度も観るのは初めてで、ありがたく贅沢な1日だった。

たくさんのフラワースタンド、応援のトリート、会場のスタッフさん、パンフレットのクレジットから感じる、多くの方々の愛。

開演前、舞台のセットがどう使われるのか想像するワクワク感と流れるBGM。
開場からの30分間はあっという間で、観る側なのに少し緊張する。

演劇×笑えるショートストーリーという構成は、まさに小林さんらしい素敵なセンス。
そこに昴さんと浅沼さんらしさも絶妙なバランスで合わさり、「このお三方が作るとこんな色になるんだ…!」と初めて見た素敵な色の時のような感動だった。
舞台上にはお2人しかいないのに、まるで小林さんもそこにいるかのような存在を強く感じたのは不思議だった。


私の1番のお気に入りは、シェフと雑誌編集者のお話。
添削(?)後のラブレターをシェフが読み上げた時は、ツボにハマり過ぎた……!
心に刺さったのは、入国審査官の「そう。普通、普通。」という言葉。
普通ってなんだろう。その人の基準だったりするしな……と、普通って妙に深くて刺さった。

気になる小道具もあった。宇宙海賊が座る椅子に敷いていたお盆のような物と、恐らく舞台仕様になっているバレーボールは何で出来ているんだろう。

着替え中の雑談も少しずつ毎回違い、面白かった。お2人が最初に来ていた服は私物だそう。


また、お2人とも多才で
昴さんの、声が途切れた時や宇宙海賊で人工的な動きの完全再現に驚き、笑いを通り越して感心してしまったwww
どうやっているんだろうと自分も試してみたらアゴ外れそうだったよ……(^^;
浅沼さんは、こういう先生やテーマパークの人いるいる〜!と思いながら観ていた(´∀`)
役の表情や立ち方ごと変わっていて、丁寧で繊細さを感じた。

タイプの違うお2人の表現をどう言えばいいだろう?と考えると、まさに劇中で言っていたそれぞれの好物とリンクしているかも、と思いついた。
昴さんは、圧倒的エネルギーとパワーな感じが、コーラ、ピザやケバブのイメージ。
これはバカバッカの公演を観劇した時だが、楽しくて堪らないという感情が伝わり、会場全体すらも包むような、初めて感じた彼の愛(パワー)に驚いた事を覚えている。

浅沼さんは、丁寧で繊細でありつつも器用で芯のある感じが具沢山な豚汁のイメージ。
昼と夜の公演を比べて先生の演技が少し変わり、演劇ならではだなぁと思った。
彼の演技は初めて生で観たが、きっと優しくて暖かく見守るお人柄なんだろうな、と勝手に想像していた。

2回観れば満足するかと思いきや、むしろ観れば観るほど観たくなる、愛しさが増す作品だった。
それはコメディーでただ単に笑えて面白いだけでなく、緻密に大切に作り込まれ、作る人のたくさんの愛が込められているからだと思う。

きっと小林さんは、木村昴さんと浅沼晋太郎さんというお人柄や魅力をしっかり理解された後、それを生かして存分に作品に盛り込んで作られたのだろうなと思った。
あと、あの有名な歌詞がクライマックスで出てくるなんて笑っちゃうし気持ち良すぎました(笑)。

千穐楽後、公開された小林さんのnoteを拝見し、私が感じた事は間違いではなかったのだと分かり、おこがましいと思いつつ勝手に嬉しくなった。
役者だけでなく、物語を通して小林さんの想いも伝わってくるのはすごい事だと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?