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「火災共済について」

 前記では火災保険の火災以外での申請可能な内容や、注意点をお話しました。では、火災共済はどうなのか?もちろん申請は可能です。
 この記事では火災共済での申請可能なケースや、注意点をお話ししたいと思います。〇〇保険と〇〇共済では掛け金の金額の違いがある分、保障が違います。内容を読んでみて、もし現状で不十分だと思った方は、火災共済から火災保険へ見直しやプランを変更してもいいかもしれません。


まず初めに

 ここでは共済と名のつく、都道府県共済、国民共済、JA共済で分けてお話しさせていただきます。他にも■■共済はあるのですが経験の数が少ない為その他(簡易保険もこちらをご参考に)として総称させていただきます。あくまでも火災保険のサポート経験上でのお話しとなります。私のことについては、前記に説明がありますので良ければご覧ください。

都道府県民共済について

こちらは〇〇県民共済や〇〇府民共済など、新型火災共済と証書があります。もともと地震基本共済金付で、追加で地震特約がつけれます。
 申請可能なケースとしては、台風や強風などで建物が損傷した場合や、積雪などで建物に被害を受けた時に、風水雪害として申請が可能です。その他には、地震で建物に損傷ができた場合に申請が可能です。

都道府県民共済での注意点

 この新型火災共済、風水雪害を請求するときは10万円以上の損害が発生していないと見舞金はでません。
 そして、この「見舞金」というフレーズですが…言葉のままとなります。
例えば10万円以上と認められても20万円以下と判断されればお手元に入る金額は「5万円」です。被害額が認められても、全額は出ない仕組みとなっております。
 次に地震の申請についてですが、どんなに被害額があったとしても建物の損傷が「半壊以上」とならなければ一律5万円となります。それは地震特約がついていても同じです。
 さすがに安く言い過ぎではないか?と、疑いたくもなるかもしれません。ですが、私の担当したサポート上ほとんどのお客様が上記内容でした。まれに風水雪害に関して、損害額が大きい方もいたので5万円以上の方もいましたが、それでも見舞金は被害額の3分の1程度です。
ご近所で「台風の時に火災保険を請求して結構出たよ」と言われて申請したものの…と、あまり落胆しないようにご注意ください。

JA共済

 JA共済は他の保険や共済と違って、掛け捨てじゃないという点がポイントです。満期になれば満期共済金という形でお金が返ってきます。
 こちらの共済では「建物更生共済むてき」「建物更生共済むてきプラス」などがあります。台風、強風や雪と雹(ヒョウ)は風水災害等共済金で、地震の被害は地震共済金の申請が可能です。

JA共済での注意点

 JA共済は都道府県民共済よりは金額が多く支払われますが、風水災害等共済金は「実損てん補特約」があるかないかで受け取れる金額がかわります。
 そして、地震共済金に関しては「損害割合が5%以上の場合」に支払われます。
 この「損害割合」ですが、お手元にある証書に記載している共済価格が重要です。
 例えば、共済価格が2000万円だった場合、損害の額が100万円以上ある場合支払いの対象になります。(2000万円×5%=100万円)

 もう一つ注意点ですが、JA共済に加入しているが「火災共済」の方…
火災のみの共済とないるので、上記内容の申請は対象外です。 
返戻金が返ってくるということで30年契約などしていて、いざ共済を申請しようとして「火災共済だけだった」と気づくケースがあります。気づいた頃に見直しをしても、見直し前の損傷箇所を申請することは出来ません。

こくみん共済(コープ共済、全労済)

 こちらの共済は、火災共済だけで台風や強風、雪の被害を風水害で申請が可能です。そして、自然災害共済も加入しておくことで地震の申請も可能となってきます。自然災害共済では標準と大型タイプを選べるので、しっかりと共済金を受け取りたい方は大型タイプに加入してもいいかもしれません。

こくみん共済(コープ共済、全労済)の注意点

 先ほど火災共済で申請が可能と言いましたが、火災共済のみだと受け取れる共済金額はあまり多くはありません。そして、受け取れる共済金は、1口=加入補償額という内容です。この1口〜契約できる為に何口買っているかも共済金を受け取る時に金額が変わってきます。そして、その支払いには最大値があります。
 例えば、火災共済にて風水害が10万円を超え20万円以下(一部損)の損害
・1口のみ加入→500円 
・最大値は100口→5万円
 上記では火災保険で説明しましたが、自然災害共済は最大値が少し変わりますし、1口あたりの金額も大きいです。また、標準か大型なのかでも違いますので、自分が何に何口で加入しているか確認しておくべきです。

その他(簡易保健を含む)申請できるケース


 勤め先の会社から加入している共済や簡易保健(かんぽ)に加入している方はこちらを参考ください。加入している契約内容に、風水害や地震補償などの内容の記載があれば申請は可能であるケースがございます。ただ、特に簡易保険(かんぽ)ではかなり少額になってしまいます。
 ただ、どこに加入していても言えることですが、申請が対象なのであればする方がいいです。勤め先の会社によっては、連盟などがしっかりしていて意外な金額の請求が認められるケースもあります。風水害や地震補償がある際は申請していく事をお勧めします。

終わりに

 今回は共済についてお話させていただきました。
共済だから申請出来ない訳ではないですが、受け取れる金額は保険に契約するより大きく変わる場合もあります。
 もちろんその分、掛金が安かったりJA共済みたいに掛け金がいくらか戻ってくるなど特徴はあります。プランによってはJA共済や、こくみん共済で100万円以上認められたこともあるので希望もあります。
そして、一番大事なのは掛け捨てのままで終わらないことです。これを機に心当たりのある損傷などは申請してみましょう。

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