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選択

『ワーク・シフト』
リンダ・グラットン著
池村千秋訳
出版 ダイヤモンド社

夏休みにこの本を読んだ。読んでいて得るものが非常に多い本だと感じたが、その中でも私は以下の部分に心が動かされた。

コーステンバウムらに言わせれば、選択にともなう不安を避ける必要はない。そういう感情を味わう経験こそが私たちの職業生活に意味や個性、現実感を与える。(中略)仕事に関する古い約束事のもとでは、誰かが代わりに選択してくれたが、未来の新しい約束事のもとでは、自分自身で選択する意思をもたなくてはならない。

第10章 第三のシフトーー大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ p.40 l.3

ここで言っている「古い約束事」とは、仕事はお金のために行いそのお金を使って多くの消費することが幸せである、という世間一般に共有されていた価値観である。一方「新しい約束事」では、人々はそれぞれの価値観のもと、自分に合った生き方をすることが幸せに繋がるとされている。

私はこの前自分から申し込んだ上で色々な人に相談しておきながら、自分から断るという選択をした。

あらゆる選択には選んだ未来と選ばなかった未来があり、その先にはそれぞれ苦労も喜びもあるのだろうと思う。本書の中にあるように、自分が選んだ選択肢がどのような結果をもたらし得るかを知らないというのはリスクが大きいが、一方で知っていたとしてもまったくその通りになるとは限らない。大切なのは選んだものが正しいかどうかではなく、「意味や個性、現実感」を持って選んだ、自分だけの選択肢であるかどうかなのではないかと、この本を読んで考えた。

今私は、自分の選択を後悔していない。断らないで挑戦する未来では、私はもっと成長していたのかもしれないが、あらゆることを考えて悩んだ結果、自分で選ぶことができた。次の選択肢に迷わず飛びかかれるよう、今は膝を曲げていたいと思う。

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