見出し画像

【読書記録】柿内尚文『バナナの魅力を100文字で伝えてください』【ネーミングの重要性】

クイズです。
ある人気の八百屋さん。
このお店では普通はあまり伝えない「あること」をお客さんに伝えているそうです。
「あること」とはいったい何でしょうか?

p.3

興味深い書き出しで始まる本です。
この答えが皆さんには分かるでしょうか?

答え
「今日おすすめしない野菜や果物」を正直にお客さんに伝える。

p.4

意外な答えで驚いたのですが、この話には「伝わる技術」が使われているそうです。

  • 「ダメのものを伝えることで、良いものが引き立つ」方法

  • 正直に話すことで得られる信頼感

これらが使われている技術だそうですが、なるほど、納得という感じです。

この本には、こういった事例をあげて分かりやすく「伝わる技術」に関して説明されています。


他者と関わることが全くない人はいないと思います。
自分の伝えたいことが、きちんと伝わるように表現できること。
それは生活のどんな場面でも大切な技術であると思います。

以下、心に残った部分を引用します。

 仕事に恥ずかしさをもちこんじゃいけない。
 性格と仕事は切り離せ。

p.18

 人は伝えられたことで判断しているので、ちゃんと情報を伝えないとなかなかわかってもらえません。
 おべんちゃらを言う必要はないかもしれませんが、「言わなくてもわかってくれるはず」という考えは捨てるべきです。

p.40

 たとえば不安なことがあれば、自分に向けて「不安ではなく修行」と心で伝え、不安の感じ方を小さくする。失敗やミスがあれば、先ほど説明したように「課題発見」と言いかえ、解決のヒントをもらったと思う。そうするとストレスが減り、ミスや失敗したことよりもどう課題を解決するかに意識が行き、結果的に自分の成長に結びつけることができます。

p.130~131

「コミュニケーションスキルが高い人は『自分の脳と相手の脳が見ている世界が違うということをしっかりと認識している人』」

p.216

 人は自分の理解できる範囲でしか理解しません。そのため、どうしても伝わらないということは起きてしまいます。
 どうにかして伝えようと時間をかけ、労力をかけるのももちろん悪いことではありません。でも、いくら時間や労力をかけても伝わらない相手はいます。

p.242

 たとえば「感情的になりやすい人」は話しかけにくい人です。ちょっとしたスイッチが入ると、すぐに感情的になる。
(中略)
 まず避けたいのは相手に対し、こちらも感情的に対応したり、逆にビクビクした態度をとらないこと。相手の感情を助長させないためです。
 おすすめしたいのは「研究者視点」です。
 相手と同じ階層に立つのではなく、相手を研究対象としてとらえる。怒り出した相手に「人はなぜすぐ怒るのかを研究している脳科学者」になる。もちろん研究者視点はあくまで頭の中だけであって、態度に出してはいけません。

p.258~260


タイトルの意味については、本を読むまでのお楽しみです。
(なんと「おわりに」にまで、このタイトルには触れられません)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?