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第28回後編_ヴェヴレン感想の続き_古書店巡りという顕示的浪費_2024.8.12

片倉洸一の耽楽的音声記録
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前半に続いて「有閑階級の理論」の感想

1:「有閑階級の理論」感想続き
・典型的野蛮略奪性の表れ―「育ちの良さ」、「行儀のよさ」等もまた野蛮略奪性に基づいた有閑階級の規範の影響による典型的な比較作用でしかない。学歴、収入、粋か野暮などなど…どれも全部同じ原理による。
・当時のヴェヴレンの影響―自分達を「先進的」「文明的」と思っていたアメリカ有閑階級のライフスタイルも野蛮略奪社会の在り方と何ら変わらないという強烈な指摘が当時は大いに影響を与えた模様。しかし、現代ではほとんど知られていない気がする…それでも120年後の人間が読んでも納得できる威力。
・野蛮略奪性の原理の先進性―まさにデリダの「脱構築」や二項対立的構造の根深さ、それによって起こる暴力作用への「指さし」をヴェヴレンは120年前に体現。驚異的な社会分析でした。

2:古書店巡り
・鶯谷にある古書ドリスへ―奇妙な経緯で存在を知っていて数年越しに訪問。本屋の趣向と店員達の様子も合致
・神田を歩いて神保町へ―際限ない古書の数と何も知らない自分の有限性の兼ね合い
・ある書店の奥から聞いた「この業界の話」―人が数人抹消されたと語る声

outro
・音声記録という顕示的浪費
・古情、写真家との連絡
・自分の在り方をヴェヴレンを応用して解説して今回は終了。

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