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逆から揚力発生原理

 飛行機は何故飛べるのか。
 よく聞かれます。航空工学科卒なので。
 答えは、機体を上に持ち上げる力(揚力)を発生させる装置である翼を持っているからです。
 が、聞きたいのは、そうじゃないんですよね。翼がどうやって揚力を発生さているのかが知りたい。
 では、ちょっと頭を使う準備をしてください。数式を理解するのではなく、見た事の無いものを想像する準備をお願いします。

 ちなみに、こういう話をする場合、「翼」は「よく」と読みます。
 そんな事、言われなくても知ってますね。すみません。
 ……ホントは「つばさ」って読んだでしょ?
 
 閑話休題。

 説明されても分かったようで分からない人が多いであろう揚力発生原理を逆からみてみようと思います。逆からというのは、揚力とは何もので、どのようにして発生して、原因は何か、という順番でたどっていこうということです。

 このような流れです。
 揚力は、飛行機の翼に働く上向きの力で、その正体は気圧の差である。
 気圧差は、翼上下面の気圧差によって生じる。
 流速差が生じるのは、翼の周りに循環が想定されるからである。
 循環は、翼表面と周辺の気体の摩擦によって生じる。

 図にすると下のような感じですが、この時点で何の事かは分からなくてOKです。小分けにして再登場させます。

 とりあえず、今回はこの部分↓

 飛行機を上から見た図と、主翼の断面図です。
 私の適当な飛行機の図はこの先も登場しますので慣れてください。
 見て欲しいのは断面図です。

 こういう断面図を翼型といいます。機体によって微妙に形が異なります。上の方が膨らんだ雫形をしているのが定番ですが、上下対称のクリティカル翼というものもあります。ちなみに、ちゃんと飛びます。

 次回以降、横向きの変な雫形が出てきたら翼断面だと思ってください。

 続きます。
 次回は気圧と流速の話です。

 

 

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