読書録 「もしも、私があなただったら」2011/2023
白石一文「もしも、私があなただったら」(光文社)
目に見えないものの大切さをテーマにした連作小説集「どれくらいの愛情」のあとがきに本作が紹介されていたので読んでみた。
表題の通り自分が相手の立場になったら何を思い、どのように行動するのか、相手の立場に立つとはどのようなことなのかに主眼を置き物語は進んでいく。
「人間の愚かさはいつの時代も止まることを知らない。むしろこの世界では、そうした愚かさを身をもって演ずることこそが人生の目的なのではないか、と近頃の啓吾は考えるように