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光川てる/ミツカワテル
2023年9月3日 08:14
暁飛 黒龍 暁飛(こうひ)が大雨による土砂崩れで 民を守り、怪我をおってから7日が過ぎた。『幸せの光』で傷は癒え、まだ大雨の影響が残る土地土地を見て回っていた。民達は、力強く荒れた田畑や家を直している。暁飛が身を呈して流れを変えた土砂は 今もそのままだが、民の生活は戻りつつあった。7日前、暁飛は風変わりな妖精と会った。普通の龍は深緑色をしているが、暁飛は全身真黒の黒龍。他の
2023年9月9日 12:16
再会 その日 ミリーは急いで森の奥へ向かって飛んでいた。奥へ、奥へ、ミリーの管轄の花畑はとうに過ぎ大きく繁った木の葉が折り重なり、薄暗くなってもミリーはさらに奥に飛んでいった。奥の奥へ飛んでいくと、先の方に一筋の光が見えた。その光に向かってスピードを上げる。やがて森は終わり、明るい開けた場所に出た。川を挟んで左右は平らな地面が川に沿って続いている。平らな地面のさらに両外側は切り立
2023年9月16日 07:25
暁飛の寝床 滝の端の隙間からミリーは裏側へ入っていった。「あれ?明るい。」中はかなりの広さがあった。もっと暗い洞窟のような所を想像していたが思いの外明るかった。「日光苔だ。」「ああ、なるほど。」日光苔は ほんの僅かな光があればそれを反射して周りを明るく照らす苔だ。夜も、昼に溜めた光をボンヤリ発光する。中は何もなく、暁飛(こうひ)が体を休める場所にいくらかの枯れ草が
2023年9月23日 23:28
妖精達 自分の森に帰ってから、ミリーは友人達に声を描けた。清涼の谷に行かない?と。清涼の谷までは距離があるし、行ったことのある妖精はミリーだけ。なかなか誰も一緒に行ってはくれなかった。とにかく黒龍の谷をみんな怖がっていた。 ある日ミリーは、特別な花畑の管理人をしている《ユキマー》さんの所を訪ねた。新しい花を研究したり、古代の花を咲かせようと研究したりしている妖精だ。「ユキマー