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谷さんの観劇日記2021年5月(全2回)その2

谷さんの観劇日記2021年5月(全2回)その2

【山下】じゃあ、7本目にいきますけど、M&O playsプロデュース『DOORS』という、これも有名な俳優さんがいっぱい出てますけど。

【谷】『DOORS』、倉持裕さんの作・演出で。

【山下】ペンギンプルペイルパイルズのね。

【谷】最近、そっちはね、やってないですよね。

【山下】最近やってないですね、ペンギンプルペイルパイルズは。

【谷】奈緒さんっていうね、名字のない。

【山下】売れてますよね、今。

【谷】最近、売れっ子になって。

【山下】うん、すごく売れてます。

【谷】あと、伊藤万理華さん、菅原永二さん、バイプレーヤーですよね。この人何て読むのかな、今野浩喜さん。これはお笑いの人ですよ。
で、田村たがめさん。早霧せいなさんっていうのは宝塚の人ですね。

【山下】ああ、そうなんですね。プロデュース公演。

【谷】結構ね、難しい話なんですけど。

【山下】どういう話なんですか。

【谷】これはちなみに、あれです。『サマー』が下北でやってたんで。

【山下】これはシアターフォーラムで?

【谷】世田谷パブリックシアターだったんで。

【山下】パブリックシアター。

【谷】歩いて25分で。

【山下】はい、歩いて行けますからね。

【谷】その日の2本目で。
倉持さんってすごく、コロナで作品が流れちゃってるんですよね。

【山下】仕事が?

【谷】ええ、これが、本当実質、去年の2月から初めてだったんじゃないかな。

【山下】ちゃんと上演されたのが。

【谷】あっ、その前に1個あったか、うん。

【山下】大変でしたね。

【谷】だから、ようやく実現したんだけれども大阪公演は中止。

【山下】ああ、そうなんですね。

【谷】ですって。

【山下】そうか、これ、プロデュースしてる、M&O playsさんも大変ですね、本当に。

【谷】そうですよね。で、まあ、ドアを介したパラレルワールドなんですよ。

【山下】あ、なるほど、なるほど。

【谷】まあ、母親が早霧せいなさんで、奈緒ちゃんとのやり取りの話と、伊藤さんとのやり取りとの話と。ちょっとね、メルヘンチックな感じで。

【山下】はいはい。でも倉持さんらしいですね、そういうの。

【谷】うん、そうなんですよね。

【山下】ちょっと、ああいうふうなファンタジーの世界をね、描くから。

【谷】あっちの世界とこっちの世界を行ったり来たりして。
たまにね、どっちに自分がいるのか分かんなくなったりして。
でも、髪型とか実は変えてたりして。

【山下】へえー。

【谷】本当はきちっと見れば、きちっと分かるんでしょうけどね。

【山下】ああー、あれですか。ドアを介すると別の世界に行ったりとか。

【谷】そうです、そうです。

【山下】あ、やっぱりそういうことなんだ。

【谷】ええ、そういうことです、はい。

【山下】分かりやすいです、はい。

【谷】ということで、あまり多くを語らず。

【山下】ああ、分かりました。

【谷】で、客入りはね、いま一つで。

【山下】ああ、そうですか。

【谷】これもね、先月の風間君の『パークビューライフ』もそうだったんですけど、値付けが高すぎた。

【山下】ああ、難しいですね、本当に。
ちなみに、S席が8000円、A席が5500円なんですね。
まあ、でもね、本当にいろいろと難しいですね。

【谷】このぐらいやんないと難しいんだと思いますけどね。
もしかしたら50パーセントを想定してたかもしれないし。

【山下】まあ、バランスですね、本当に。値付けは本当に最大の経営戦略とか言われてますからね。

【谷】そうですよね。

【山下】本当にそうなんです。

【谷】はい。

【山下】続いて8本目。劇団桟敷童子。

【谷】桟敷童子。

【山下】童子。何? 『獣唄2021改訂版』。

【谷】すみだパークシアター倉。

【山下】すみだパークシアターの倉庫が劇場になってるんですけどね。

【谷】行き方が難しいから地図がね、すごい。

【山下】すごい地図が詳しいですね。ここから東京のスカイツリーがものすごくよく見えるところなんですね。

【谷】スカイツリーがね、ものすごいきれいですよ。

【山下】正面にスカイツリーがパーッと見えるところにあるんですけど。

【谷】写真を送りましょうか。いいですか。

【山下】僕、この劇場に行くときに1回スカイツリーを見てから歩いて行ったってことがあったんですけどね。
これ、どんな話だったんですか。

【谷】これは、作がサジキドウジさんっていう名前で、演出は東憲司さんっていう方で、美術は塵芥さんっていう人で。これ、全員同じ人なんですよ。

【山下】なるほど。

【谷】で、言ってみればこの人の劇団で、村井國夫さんが主役なんですよ。これは再演なんですけどね、改訂版っていうことなんで。
村井さんって、19年にこれやってる最中に、舞台の上じゃないと思うけど、心筋梗塞で倒れちゃったんですよ。
それで、結局代役を立てて再開して、その年19年の紀伊國屋演劇賞の団体賞と個人賞を村井さんが取られた作品なんですよ。

【山下】ここに書いてありますね、バーンて。

【谷】それを改訂したやつで。昭和13年は戦前ですよね。

【山下】そう、戦中ですね、13年だと、はい。

【谷】戦中に九州の山間部で幻の蘭を取る。獣唄って蘭の名前なんですって。本当にあるのかどうか分かんないですけど。

【山下】蘭って花の蘭?

【谷】ええ。

【山下】へえー、そうなんですね。

【谷】それに魅せられた蘭採取人、ハナトって呼ぶらしいんですけども。それを村井さんが演じてるわけですけど、それが繁蔵っていうんですけど、それと娘3人姉妹がいるんですけど、それとの、あと村人と蘭の買い付け屋と。
まあ、要は戦争に日本が向かってく。やっぱり赤紙が来たりして、どんどん男が減ってくわけですよ。で、人々の変化とか心情とかを描いて。
また美術がね、この塵芥名の美術っていうのがすごく武骨で独特な、木を、丸太をそのまま使ったような。

【山下】ああ、そうですね。桟敷童子はみんなそうですよね。

【谷】それで、それがすごく芝居を盛り上げていってて。

【山下】割とアングラ演劇的な舞台美術ですよね、うん。

【谷】それで、村井さん自身は今年の正月にコロナにかかっちゃったらしくて。

【山下】ああ、そうだったんですか。

【谷】だから本当に俳優生命の危機を乗り越えて、もう命懸けてやってるって感じでしたね。

【山下】そうか、そうだねえ。

【谷】すごかったですよ、これは。

【山下】そうですか。じゃあ、村井さん、良かったですか。
【谷】ええ、良かったですよ。2時間、きちっと。だから時間を守りたいってことで、たぶん、前は長かったかもしれないですよね。

【山下】だから改訂版で短くしたんですね。

【谷】たぶん、2時間に収めたんだと思います、それを。

【山下】感染のことも心配されててですね。

【谷】そうですね。自らがなってるから、やっぱりそれを踏まえて考えられてんじゃないかなと。

【山下】これ、劇場、新しくなってるんですか。

【谷】ええ、変わりました、場所。

【山下】どうですか、新しくなって。

【谷】あんまり変わんないね。

【山下】あんまり変わらない。

【谷】椅子は一緒ですよ。

【山下】やっぱり、倉庫を改造した感じは一緒で?

【谷】場所は、旧劇場と新劇場はただ、倉庫の位置が変わっただけだと思いますよ。

【山下】場所が変わっただけか。

【谷】ただ、親水公園があって。

【山下】公園の近くなんですね。

【谷】すごく行きやすくなりました、分かりやすくて。
で、ちょうどね、この日がね、皆既月食だっけ。

【山下】はいはいはい、8時に月食になるんです。

【谷】その日だったんですよ。ちょうど終演がね、9時ぐらいで。あっ、違う。終演が8時だったんだ。

【山下】ちょうどあれじゃないですか。出て。

【谷】みんな錦糸町へ帰る間、上向いてんのよ。

【山下】あの日、曇ってましたね。見えなかったみたいで、うん。

【谷】結局、見えなかったみたいで。

【山下】そう、あれ、北日本しか見えなかったの。結局ね、あの日は。

【谷】そんな日でしたね。

【山下】いやいや、思い出しました。

【谷】なかなかこれはすごい迫力でした。

【山下】桟敷童子はね、定期的にすみだパークシアターでやってるので。

【谷】重たいテーマですけどね。

【山下】そうですね。

【谷】人間の本質を暴くみたいな、えぐるみたいな。

【山下】ジョージ秋山的な感じがあるんですけどね。

【谷】そうです。

【山下】漫画の作家なんですけど、そういう人がいるんですね、ジョージ秋山っていう。
みたいな世界が好きな人には、向いてるかなっていうふうに思います。
で、9本目。

【谷】あと3本ですね。

【山下】あと3本ですね。
ひなた旅行舎『蝶のやうな私の郷愁』。

【谷】こちらですね。

【山下】全く私はこちらのほうは。

【谷】ええ、分からないと思います。
これね、ひなたっていうのは、「ひ」は日髙啓介さん、FUKAIPRODUCEの人なんですけど、「な」は、劇団こふく劇場ってところの永山さん。

【山下】聞いたことありますね。

【谷】それと、「た」はKAKUTAの多田香織。

【山下】へえー。

【谷】それで、ひなたなんですよ。

【山下】はーはーはーはー。あ、そうなんだ。ひ・な・たを取ってるんだ。

【谷】そうそうそう。で、この作品、僕が全然知らなかったんだけど、松田正隆さんって知ってます?

【山下】松田正隆さんね。京都の劇作家ですよね。

【谷】ええ、そうそう、立命館大学の人で。

【山下】そう、立命館。結構難解なことを書かれる劇作家さんだけど。

【谷】そうそうそうそう。89年の作品で、立命館大学の学生会館が初演だったらしいんですよ。

【山下】じゃあ、本当に大学時代にやったやつの実録なんですね。

【谷】ただ、99年に大幅改訂したらしくてそれで、これはまさに改訂版のやつで、要は台風が近づいて男女……夫婦だと思いますけど、アパートの中でちょっと生活している姿をずっと描いてくと。
太田省吾さんの雰囲気とか、なんか出てる。シュールでね、なかなか。でも、どこか温かいというとこで。

【山下】長崎の話ではない?

【谷】違いますね。

【山下】じゃあ、また変わってるんですね。

【谷】東京って言ってたかな、これは。

【山下】松田さんはね、『月の岬』っていう傑作があるんですけど。

【谷】そうそう、長崎だって言ってました。

【山下】そう、長崎で。

【谷】これもね、松田さんと演出の永山さんがアフタートークをやってたんですよね。
たまたま松田さんは、僕がお手洗いへ行って戻ってくるときに前を歩いてたんですよ。変な風体の人がいるなあと思って。

【山下】それが松田さんだったの?

【谷】それが松田さんだった。

【山下】いや、すごい難解なやつもあるけど、そうじゃない、すごい分かりやすいのも昔書かれていたんですよね。

【谷】今ね、立教の教されてますよね。

【山下】あ、そうなんですね。じゃあ、東京にもときどきいらっしゃってるんですね。

【谷】だから今、東京かもしれないですよね。

【山下】立教といえば、あれじゃないですか。相馬千秋さん。立教の先生ですよね。
(※ 相馬千秋さん:現在は、東京藝術大学 大学院美術研究科 グローバルアートプラクティス専攻 准教授)

【谷】相馬さんはだけど、あの人は客員じゃないですか。

【山下】あ、そうか、そうか。

【谷】たぶんね、松田さんは本ちゃんの教授じゃないかな。

【山下】へえー、何かそういう関係もあるのかな、ふーん。
っていうことで、ひなた旅行舎、台風のアパートの一室の話で。

【谷】またたぶん、これはシリーズでやっていきたいみたいなので。

【山下】第2回公演って書いてあるね。

【谷】また、あると思います。

【山下】ありがとうございます。

【谷】これもアゴラ会員だから行ったんですね。

【山下】そうかそうか、アゴラ会員だといろいろ行けますね。

【谷】知り合えるということですね。

【山下】そして、去年コロナで、これ、中止になったんでしたっけ。

【谷】いや、これはね、45回の予定が10回しかできなかったんですよ。

【山下】渡辺謙さんの『ピサロ』。これ、PARCOのこけら落とし公演だったんですよね、新しくなって。

【谷】そうです、そうです。それのアンコール公演ですよね。

【山下】それがね、あんまりちゃんとできなかったから、今年、満を持してのアンコールと。

【谷】で、もともと1985年に旧PARCO劇場で「ピサロ」をやったのが山﨑努さん。それで当時無名だった渡辺謙さんは、今回、宮沢氷魚君がその役をやってるんですけども、インカ帝国の王・アタウアルパ。

【山下】インカの話ですか。

【谷】侵略の話です。

【山下】じゃあ、南米の?

【谷】そうです、そうです。あれはペルーになるのかな。

【山下】ペルーがメインですね。
あれですか。スペインの人がここへ侵略してきて。

【谷】そうそう、だけど、160人ぐらいで、もちろん舞台だからそんなにいないですけど、10、20人ぐらいですけど、167人ぐらいの寄せ集め軍団が無抵抗のを虐殺して征服してしまったと。

【山下】虐殺してしまったと。

【谷】ええ、そのピサロの物語で。これはね、僕は、すごい良い席で観たんですよ。真ん中の4列目ぐらいで、舞台が階段舞台なんですよね。

【山下】はいはい、奥に上がっていくの。

【谷】それで可動式で。だから近くてもね、全部が見渡せて。

【山下】ああ、いいですね。

【谷】で、出演者が29人って書いてありましたね。

【山下】すごいですね。傑作でしたか。

【谷】いや、なかなか迫力あって、戦闘シーンの振付とかが。
あと、スクリーンがね、うまく作ってて。誰がやってたのかな、映像。ウエダさんかな。

【山下】ダグラス・オコネル、外国のスタッフ。

【谷】外国の人ですね。

【山下】ブリティッシュ・カウンシルが後援してるから、イギリスのプロダクションが入ってるのかな、これ。
音楽も外国の方ですね。演出もでしょう。

【谷】そうそう、そういえば、作はピーター・シェーファーっていう人で、演出もウィル・タケットっていう方。翻訳がなんとね、伊丹十三さんなんですね。

【山下】ああ、そうか、85年のときだからね。

【谷】ええ。

【山下】なるほど。85年って、PARCOが最もすごいときだったですかね。

【谷】そうなんですね。バブルに向かうところですからね。

【山下】ちょうど私の入社年月ですからね。就活でPARCO受けましたからね。そういえば、谷さんもPARCO、なんか就活で……。

【谷】僕は受けてないですよ。

【山下】あ、本当ですか。

【谷】受けてない。

【山下】僕、PARCO受けて、出しましたよ。受かっていたら俺、PARCO劇場のプロデュースやってたかもしれないなんて。今、急に思い出したけど。
ねえ、『ピサロ』、良かったですね、やっと最近上演できて。

【谷】良かったですね、これ、休憩入れて2時間50分ですけど、全然時間を感じずに。

【山下】ああ、そうですか。それは素晴らしいです。この値段の価値があるってことですね。

【谷】まあ、文化の違いとか宗教の違いとかをうまく描いてた。良い作品です。さすがは謙さん。

【山下】PARCOのこけら落とし公演としてね、意味がありますね。

【谷】ようやく本当に、これで果たせたんじゃないかなというところですね。

【山下】ちなみに、インカ帝国が滅んだのは、スペインから攻められたっていうのもあれなんだけど、ウイルスを持ち込んだんですね、ヨーロッパから。
ウイルスを持ち込んで、インカとかマヤの人たちはそれへの抵抗力がなかったから。今のコロナにむちゃくちゃつながるんですね。

【谷】なるほど。病原菌の侵略ですね。

【山下】そう、病原菌のほうが、ビル・ゲイツも言ったけど、たくさんの人が大変なことになる。
戦争以上にそれは大変だっていうのを結構ビル・ゲイツも言ってて、なるほどなと思ってて、今、我々はそれと闘っているんですけどね。
早くワクチンが打てるようになるといいなと思いますけど。

【谷】いいですよね。芝居も恐れずに行けますし。

【山下】はい、マスクはしますけど。

【谷】劇場は安全ですけどね。

【山下】はい、劇場の灯を絶やすなということで。
で、5月の最後の谷さんがご覧になった作品になりますけど、JACROWの『鋼の糸』っていう鉄鋼の話かな?

【谷】そうですね。

【山下】鉄鋼業界。

【谷】まあ、製鉄会社ですね。

【山下】製鉄会社。会社の話?

【谷】会社の話なんですよ。だからね……。

【山下】面白そうじゃないですか。

【谷】面白いんですよ。

【山下】「鉄は出世なり」って書いてあったけど。

【谷】そうそうそう、「鉄は出世なり」なんですよ。

【山下】出世競争みたいな? 会社でいうと。

【谷】そうそう、まさにそう。

【山下】まさにそう。へえー。

【谷】テレビの番組って、サラリーマンのビジネスパーソンの社会のビジネスドラマって多いじゃないですか。サラリーマンってあんまり言っちゃいけないのかもしれないけど。

【山下】『半沢直樹』とか、一番話題になったりとか。

【谷】そうそうそう。でも、舞台って意外と少ないんですよね。会社を描くのって結構大変は大変。

【山下】詩森ろばさんがね、ときどき書いておられて。あれも面白いけどね。

【谷】まあ、そうですね。でもこれはね、すごい長きにわたっての話なんですけれども何年ぐらいだっけな。

【山下】じゃあ、これは割と歴史の変遷が。

【谷】バブル期から現代までの30年ぐらいを描いた。

【山下】へえー、ちょうど30年。

【谷】要は出世ですよ、出世の話。
で、このJACROWっていうのは「大人が楽しめる小劇場」っていうのを標榜してる、劇団なんですけど、去年はすぐ近くのサンモールスタジオで『闇の将軍』っていうシリーズで田中角栄をやった。

【山下】あれか。田中角栄のね、はいはいはい。

【谷】それで、この主宰の作・演出の中村ノブアキさんは紀伊國屋演劇賞を受賞してるんですけどね。
で、「鉄は国家なり」と言われた時代から合併が多かったじゃないですか。

【山下】はいはい、鉄工所がね。新日鉄だったりとか。

【谷】鉄工所。だから新日鉄と川崎製鉄とかそこら辺を描いてるんですけどね。
で、巨大企業に変貌していく学閥とか派閥とか、嫉妬とか謀略とか計略とか憎悪とか、そういう話で。

【山下】はいはいはい、会社あるあるですね。

【谷】あるあるを、一つのシチュエーションしかないわけで、机とか椅子とかをうまく使ってやって。

【山下】へえー、面白そうですね。

【谷】これ、僕、最前列だったんですけど、すごい迫力で。

【山下】迫力で。しかも駅前劇場だからね、もう本当に。

【谷】すごかったですよ。でも、本当にね、JACROWって、あえてやってるんだろうけど、派手な演出をするんですよね。

【山下】ああ、あえて。

【谷】そうそうそうそう、だけど、ときに笑いを入れるんですよ。

【山下】つかこうへいさんみたいなね。

【谷】これはね、10分前に言った話ですからって、本当に10分前の芝居で言った内容とか、そんな感じで。

【山下】そういうのが、たぶん、お好きな方だと。

【谷】あと、「鉄は出世なり」ってありましたけども、劇中で言ってたのは「親と上司は選べない」。

【山下】まあ、そうですよね。

【谷】で、「部下は上司を選べない」。だから、どうやって生きていくかっていうのが大切なんだっていうのをこの人が言いたかったんだろう、中村さんなりにね。

【山下】そう思うと、時代変わってきましたよね。
今、部下と上司だけの関係じゃなくなって、横につながっていくように。このPodcastも部署横断プロジェクトなんで、そうなんですけど。

【谷】ああ、そうですね。

【山下】それで、上下が大変でも横につながることによって、いろいろ救われたりとかね。

【谷】そうですね。

【山下】これの面白いところって、バブルのときから今までってことは、鉄鋼業界が一番良かったときからだんだんだんだんダメになっていくじゃないですか。

【谷】そうそうそうそう、まさにそうなんですよ。

【山下】その下り坂をそろそろと下りていく感じ。

【谷】そうそうそうそう、それと、まさにその人たちがやっぱり年取っていくわけですよ。それで、引退していくとか、変な違う仕事に回されちゃうとか、子会社に出向するとか、本当に失脚するとか。

【山下】絶対ある。50代後半あるあるですよね、みんなね。
なるほど。それは面白そう。

【谷】なかなかね、これが5月の最後、すごい当たりでしたね。

【山下】じゃあ、もう1回ですね、これで11本全部紹介したんです。谷さん、この11本の中では5月はどれが一番印象に残ってますか。

【谷】印象に残ってるのはね、そういう意味ではオフィスコットーネの『母 MATKA』かな。

【山下】ああ、やっぱりこれが良かった。じゃあ、これが一番印象に残ってるんだ。
このJACROWのやつは?

【谷】JACROWも良かったですよ。
それと、やっぱりファン目線でいうと玉田企画ですね。

【山下】玉田企画ね。今月のメモリーカードですね。
ということで、2021年5月の谷さんの観劇日記でした。

【谷】はい。

【山下】っていうことで、TFC LAB Podcast『BRAIN DRAIN』では、ここでしゃべってることを書き起こしてnoteでも配信しておりますので、そちらも。
そちらは音声コンテンツが上がってからだいたい1カ月ぐらい後に上がります。
昨日、ちょうど谷さんとね、4月のやつを上げました。

【谷】上がりました。半分上がったんですか。

【山下】いや、全部上がりました。

【谷】全部上がったんだ。半分しか見てない。

【山下】2話にして、1と2になってね。上げてますのでチェックしてみてください。
ってことで、来月も谷さんは何本ぐらい観る予定ですか。

【谷】いっぱいありますね。1・2・3・4・5・6・7・8・9・10・11・12・13・14・15本ですね。
15本ですけども、すでに5本観てます。

【山下】すでに5本観てる。
っていうことで、皆さん、また次回。ありがとうございました。

【谷】はい。

【山下】さようなら~。

 テキスト起こし@ブラインドライターズ
 (http://blindwriters.co.jp/)
文字起こしの担当者:高橋倫花
コメント:このたびは、ご依頼いただき誠にありがとうございました。
演劇の話は聞いているだけで元気が出ます。来月も楽しみです。
またのご依頼をお待ちしております。


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