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スピッツ「あわ」

今日の曲は、スピッツの「あわ」。

作詞・作曲は草野正宗 。編曲はスピッツ。

久しぶりのスピッツ。うれしいねえ。

スピッツは、草野正宗が高校時代から温めていた名前で、「短くてかわいいのに、パンクっぽい名前である」ことから命名し、犬種の日本スピッツも由来となっており、「弱いくせによく吠える」といったパンクバンドの意味も込められてい。また「SP」の音から始まる名前が気に入っており、それにしたかったとも草野が語っている。

1986年の春に東京造形大学で草野マサムネと田村明浩が出会い、重音楽部に入部した。先輩であり、後のFLYING KIDSとなったメンバーの演奏に刺激され、音楽ジャンルの異なるパンクをやることを決意した。ドラムにはサークル部員を迎えて「チーターズ」を結成。「365歩のマーチ」のパンク調や「『いちご白書』をもう一度」をブラック・サバス風にしてアレンジして演奏していた。途中からギターのメンバーを1人加え、バンド名を「ザ・スピッツ」と変更した。ところが、このバンドは草野がTHE BLUE HEARTSの「人にやさしく」に打ちのめされて活動を休止した。

1987年に草野が東京造形大学から武蔵野美術大学に再入学したことを期にバンド仲間と疎遠になり、ザ・スピッツは自然消滅となるが、草野と田村の仲は継続していた。ある日、草野がライブハウスで演奏することができる本格的なバンド活動の話を持ちかけた。すると、田村は上京していた幼馴染の三輪テツヤを誘い、三輪は文化服装学院で同じフォークソング部に所属していた﨑山龍男を誘った。こうしてバンド「スピッツ」を結成し、同年7月17日に文化服装学院の夏祭りで初ライブを行い、「子供おばけ」「恋のうた」「晴れの日はプカプカプー」「ワンツー!ワンツー!」「逆転ピース」「八王子」を演奏した。その後、新宿ロフトを目標に、新宿JAM 、渋谷ラ・ママ、屋根裏などでのライブ活動を開始し、1988年5月からはホコ天でのライブを行った。

音楽評論家の富澤一誠は「インディーズ時代のスピッツを形容する表現は〈ビートパンク〉」であると述べている。当時のバンドはTHE BLUE HEARTSの影響から抜け出せずにおり、渋谷ラ・ママの店長(ブッキング・マネージャー)からTHE BLUE HEARTSの二番煎じでは先は望めないと指摘された。また、草野もハンドマイクで暴れたり、観客を煽ったりするスタイルが自分に似合わないと感じ始めており、ドノヴァンを意識してアコースティック・ギターを持つようになった。この時期にはすでに「恋のうた」や「ヒバリのこころ」などを制作している。1988年にはソノシート『鳥になって/UFOの見える丘』を自主制作した。

1989年になると新宿ロフトのイベントに出演するようになり、7月12日には新宿ロフトでのワンマンライブを行って300人を動員した。同年12月からは新宿ロフトでのマンスリーライブ『鳥になっちゃう日』を開催し、翌年には新宿ロフトのインディーズレーベル・ミストラルから初のCD『ヒバリのこころ』を発売した。

新宿ロフトに出演するようになった頃、多くのレコード会社からメジャー・デビューの話が持ち掛けられる。その中には、後にスピッツのディレクターとなるポリドール(当時)の新入社員であった竹内修もいた。ところが、メジャー・デビューすることによって自分たちのビジョンが変えられてしまうことを恐れていたメンバーは、レコード会社の前に事務所を決めたいと提案し、当初は浜田省吾の個人事務所として設立していたロード&スカイを紹介してもらう。約1年間の交渉の末、ロード&スカイやポリドールとの契約を交わした。

1991年、新宿シアターモリエールにて『"五千光年の夢" シアターコンサート Vol.1』を開催。ライブは東名阪のライブハウスで同年9月のVol.4まで全10公演を行った。3月25日、ポリドールよりシングル『ヒバリのこころ』と、アルバム『スピッツ』を同時発売でメジャー・デビュー。翌月アルバム収録曲の「ニノウデの世界」がFM802のヘビー・ローテーションに選ばれたほか、音楽雑誌『ROCKIN'ON JAPAN』では90年代型のニュー・ウェイヴとしてカラーで取り上げられるなどの注目を浴びるが、オリコンチャートにはランクインしなかった。

今回の曲「あわ」は、1991年11月25日にポリドールより発売されたスピッツの2作目のオリジナルアルバム『名前をつけてやる』に収録されている。

アルバムはデビュー直後に制作開始された。前作のレコーディングでの反省点を踏まえ、プリプロダクションを行なった上で計画的にレコーディングされた。

草野が当時影響を受けていた、ライドやマイ・ブラッディ・ヴァレンタインといったシューゲイザーの要素と、前作でも見られた歌謡曲の要素を融合させた、メンバー曰く「ライド歌謡」を目指して作り上げられた。

「あわ」は、ジャズを意識した4ビートの曲。仮タイトルは「シャボン」。デビュー前にはライブで「シャボンの歌」として演奏されたことがあるが、今作にて初めて音源化された。

ホントに変な曲。かわいいし落ち着くけどどこか浮足だつような不思議な曲。

スピッツは一筋縄ではいかない。

今日の写真はスピッツのアルバムは『名前をつけてやる』のジャケット。

ジャケットに写る猫の名前は「このみちゃん」である。

かわいいね。

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