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中川翔子「空色デイズ」

今日の曲は、中川翔子の「空色デイズ」。

作詞はmeg rock。作曲・編曲はmeg rockのパートナーの1人でもある“シャイニー”こと齋藤真也。

本曲は、ガイナックス・アニプレックス・コナミデジタルエンタテインメント製作の日本のロボットアニメ作品『天元突破グレンラガン』のオープニングテーマ。

グレンラガンは本当にいいアニメ。
"ヨロシクの人生に影響を与えたアニメBEST3"に入るほど、自分にとって大切な作品であり、この作品から多くのことを学んだ。

監督は、後に『キルラキル』や『プロメア』でも督を務めた今石洋之。シリーズ構成は、劇団☆新感線の座付作家である中島かずき。キャラクターデザインは、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』で総作画監督・キャラクターデザインを担当した錦織敦史。メカニックデザインは、『新世紀エヴァンゲリオン』でメカ作画監督や原画を担当し、庵野秀明は、吉成を「ゲキウマ」と評された吉成曜。このメンツを見ただけでもかなり精鋭たちが集まって作られたことが分かる。

作品名の「天元」とは、万物生育の根源という意味があり、また囲碁の用語では碁盤の中央を指す。劇中のキーワードにも螺旋、ドリル、回転など、中央・中心に関連するものが多く見られ、中央突破、王道路線を念頭に置いた作品名といえる。

監督である今石洋之の「ドリル」を念頭に置いた原案、基本設定と構成から、脚本の中島かずきが「進化と宇宙での象徴である螺旋」というテーマに乗せ、一人の男の成長劇と、生命と宇宙の進化を描いた巨大ロボット作品となっている。

過去の特撮・アニメをモチーフないしパロディとしたメカデザインやシーン描写が多数存在する。本作品に登場するロボットは全編通して「ガンメン」と称され(由来は顔面)、「顔を中心に手足が付属する」という比較的マイナー部類のデザイン系統を採用している。

グレンラガンの世界では、人間は天井の塞がった地下で生活しており、居住区を広げるために、日夜穴掘り工事が行っている。そんな地下で暮らすジーハ村の少年シモンは、いつものように得意な穴掘りをしていると、光る小さなドリルと巨大な顔を見つける。その時、突如として村の天井が崩れ、巨大なロボットとライフルを持った少女・ヨーコが落ちてきた。騒ぎの中、シモンは兄貴分と慕うカミナとヨーコと共に巨大な顔に乗り込み、コックピットに小さなドリルを差し込むと、その顔はロボット=ガンメンとなって姿を現した。

シモン達はラガンと名付けたガンメンで、襲いかかる敵ガンメンを打ち破ると、勢いそのままに地盤を突き割り地上へと飛び出す。カミナは人間を襲う獣人からガンメンを奪い、グレンと名付け、ラガンと合体して「グレンラガン」となる。一行は獣人の本拠地を目指して地上を旅する。

カミナの元に集まった「大グレン団」はついに要塞型ガンメン・ダイガンザンとの決戦を迎える。しかし、前夜カミナとヨーコの逢瀬を見たシモンは集中を欠き、思うようにラガンを動かせない。シモンはカミナから発破をかけられ、ダイガンザン討伐に成功するが、重傷を負ったカミナは....。

このカミナという男が本当にかっこいい。一言でいうと、物事は全て「気合い」で片付くと信じている男だ。

セリフもすごくかっこいいものが多いのだが、中でも特に好きなのは主人公でありカミナの唯一無二の"相棒"であるシモンへの言葉だ。

最初、ラガンに乗って地上から降りてきたガンメンと戦う時に弱気になって動けなくなったシモンに対して発破をかけるために言ったのが、

いいかシモン?
自分を信じるな、おれを信じろ!
おまえを信じる、おれを信じろ!

という言葉だった。
カミナは自分が唯一心を許した"兄貴"だったシモンにとってまさにベストな一言だ。

そして時は流れ、ダイガンザンとの決戦の時、前夜にカミナとヨーコの逢瀬を見てしまったシモンは集中を欠き、思うようにラガンを動かせなくなってしまう。そこにカミナが駆けつけ、コックピットにいるシモンの顔面を思いっきり殴ってこう言う。

お前が迷ったら、俺が必ず、殴りに来る。
だから安心しろ!お前のそばには俺がいる!
お前を信じろ!
俺が信じるお前を信じろ!

「おまえが信じるおれ」ではなく「俺が信じるお前」を信じろと変わったのだ。戦いの中で幾度も死線を一緒に乗り越えて来たからこそ、引っ込み思案だったシモンの成長を認めていることが表れた非常にアツいシーンだ。

しかし、その直後、敵の奇襲によりカミナが重傷を負ってしまう。カミナがやられたと思い、自分が不甲斐ないせいだとさらにショックを受けて一時は戦意を喪失するも、怪我を押して駆けつけたカミナがグレンの腕をシモンの乗るラガンに向けて投げつけ、再度鉄拳を食らわし、カミナの無事が分かったシモンは完全復活する。そして、その勢いのままグレンラガンへと合体し、必殺技「ギガドリルブレイク」で敵の親玉を倒すのだが、その直前、シモンに言い残すようにこう言った。

いいか、忘れんな。おまえを信じろ。
おれが信じるおまえでもない。
おまえが信じる俺でもない。
おまえが信じる、おまえを信じろ!

遂には「おまえが信じるおまえ」を信じろ、と。

シモンの力を信じ、お前ならもう心配ないと言うように言い残したこのセリフ、、思い出しただけで泣けちゃう...。

この一連の変化は、日本の茶道、武道、芸術等における師弟関係のあり方の一つ「守破離」を感じれ、ひとりの男の成長がわかりやすく捉えられる。

歌の話に戻ると、グレンラガンの物語は前編(第1〜2部)と後編(第3〜4部)の前後2編・全4部で構成されている。今まで話していたところまでが第1部だ。主題歌『空色デイズ』の歌詞は1コーラス目と2コーラス目で、前編・後編のそれぞれの世界観のテーマに対応している。

これもまた物語と非常に合う激アツな演出。グレンラガンを見てこそ、この曲の真髄が知れると思うので、曲が気に入った人はぜひ作品も一緒に鑑賞してほしい。


今日の写真は、アニメ『天元突破グレンラガン』第8話「あばよ、ダチ公」の中で出てくるアイキャッチ。

ここにいるのが"大グレン団"のメンバーだ。中央にいるのがカミナだ。

カミナの声優の小西さんの声がこれまたいいのよ。

他にも好きなセリフがあるので、今胸にあるアツい気持ちをここで供養させてほしい。

無理をとおして、道理を蹴っ飛ばすんだよ!
『もし』とか『たら』とか『れば』とか、
そんな想いに惑わされんな!
自分が選んだ一つのことが、
おまえの宇宙の真実だ。
無茶で無謀と笑われようと 
意地が支えのケンカ道 
壁があったら殴って壊す 
道がなければ この手で作る!
おれを!おれたちを誰だと思っていやがる!


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二軍のプレイリスト

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