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【検証】ローカル路線バス乗り継ぎの旅第11弾(高松⇒伊勢神宮)

シリーズでお送りしている「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」を今のダイヤで行ってみたらどうなるかの検証記事ですが、今回は第11弾です。
第11弾は2012年4月の放映ですから、今からちょうど10年ほど前のことになります。マドンナはいとうまい子さん。高松から伊勢を目指しました。淡路島でのコアラ、バス旅ファンには伝説となっている尼崎の喫茶ちえ、名松線の代替バス利用など、見どころの多い回でした。いとうまい子さんの明るいキャラクターが好印象でしたね。

第11弾の実際ルート

一日目
高松駅-(大川バス引田線)-引田-(鳴門市営バス引田線)-鳴門駅前-(鳴門市内循環バス)-高速鳴門バス停前-(徒歩)-小鳴門橋-(淡路交通淡路・徳島線)-淡路島南IC-(南あわじ市コミュニティバス西循環線)-陸の港西淡-(南あわじ市コミュニティバス中央循環線)-ファームパーク前-(淡路交通縦貫線)-洲本高速バスセンター-(淡路交通縦貫線)-ワールドパークおのころ-(淡路交通舞子・津名線)-高速舞子-(徒歩)-舞子駅前-(山陽バス舞子線54系統)-垂水警察署前-(徒歩)-学が丘-(山陽バス14系統)-名谷
二日目
名谷-(神戸市バス120系統)-病院前(しあわせの村)-(神戸市バス66系統)-三宮駅前-(阪神バス西宮神戸線)-阪神西宮-(徒歩)-西宮戎-(阪神バス)-尼崎浜田車庫前-(阪神バス野田甲子園線)-野田阪神前-(大阪市交通59号系統)-大阪駅前/梅田-(近鉄バス阪奈生駒線17系統)-浜南口-(徒歩)-諸福老人福祉センター前-(大東市コミュニティバス)-住道駅前-(近鉄バス四条畷線30系統)-産業大学前-(近鉄バス四条畷線40番)-四条畷-(近鉄バス)-産業大学前-(近鉄バス)-住道駅前-(近鉄バス阪奈生駒線16番)-生駒登山口-(徒歩)-田原台九丁目西-(奈良交通パークヒルズ田原線85系統)-生駒駅北口-(奈良交通上町生駒線188系統)-学研北生駒駅-(奈良交通)-学園前駅-(奈良交通奈良富雄線48系統)-近鉄奈良駅
三日目
(東大寺で大仏を見学)-県庁前-(奈良交通奈良天理線192系統)-天理駅-(三重交通60系統 特急)-上野産業会館-(三重交通上野名張線)-名張駅前-(三重交通奥津線31系統)-奥津駅前/伊勢奥津-(JR名松線代行バス)-家城-(JR名松線代行バス)-伊勢八知
四日目
家城-(三重交通家城線12系統)-久居駅前-(三重交通久居高茶屋線21系統)-雲出小学校前/雲出-(三重交通津三雲線31系統)-天白-(徒歩)-三雲地域振興局-(松阪市コミュニティ交通三雲松阪線)-JR松阪駅/松阪駅前-(三重交通大杉線54系統)-栃原-(徒歩)-注連指口(しめさすぐち)-(三重交通中川線25系統)-伊勢市駅前-(三重交通51系統)-内宮前

阪神都市圏で細かな乗り継ぎを繰り返し、三重県内では一日一本のバスを乗り継ぎ、それでも4日間で無事にゴールしました。エンディング、伊勢神宮への参拝に向かう3人の笑顔はよかったです。

2022年の検証ルート

では、2022年のダイヤで行くとどうなるでしょう。大きなポイントとしては、放映当時、大雨災害による長期間運休で代行バス輸送だったJR名松線が復旧しており、代行バスの運行がなくなったことでしょうか。

1日目
高松駅800→大川バス・引田線→930引田/引田駅前935→徳島バス・鳴8系統→1021鳴門駅前1429→淡路交通・淡路徳島線→1450淡路島南IC→(徒歩6.1km・90分)→福良1650→淡路交通・縦貫線→1757洲本バスセンター1815→淡路交通・縦貫線→1845津名港1932→淡路交通・三ノ宮洲本線→2008高速舞子/舞子駅前2033→山陽バス・54系統→2101学園都市駅2128→神姫バス・57系統→2211明石駅

鳴門から淡路島へ渡るには高速バスしかなく、実際ルートでも最短の高速バス利用を行っていました。実際ルートではそれほど待たずに乗れたバスがあるようでしたが、現在のダイヤでは14時過ぎまでバスがなく、4時間近く待つことになります。また、実際ルートで乗ったらんらん号では乗り継ぎが悪いので、海沿いを歩いて福良まで歩いてしまうのがよいでしょう。実際ルートでは淡路島最北端の淡路インターから乗るバスを待ちましたが、現在のバスでは、津名港から出るバスが一番北から乗れるバスになります。また、実際ルートでは名谷まで進んだものの宿泊施設探しに難儀し、明石までタクシー移動しましたが、今回の検証では、最初から明石宿泊としました。

2日目
明石駅635→神姫バス・14系統→732名谷駅810→神戸市バス・120系統→852病院前(しあわせ村)908→阪急バス・158系統→940神戸駅前948→神戸市バス・7系統→1021三宮駅前1037→阪神バス・神戸西宮線→1135阪神西宮1144→阪神バス・尼崎芦屋線→1215阪神尼崎1225→阪神バス・22-2系統→1312阪急園田1330→阪急バス・11系統→1410梅田/大阪駅前1431→大阪シティバス・36系統→1533地下鉄門真南1558→京阪バス・7A系統→1607西御領→(徒歩1.2㎞・15分)→御領東1716→近鉄バス・39系統→1731JR住道1740→近鉄バス・16系統・阪奈生駒線→1801生駒登山口→(徒歩6.5km・90分)→学研北生駒駅1935→奈良交通・128系統→1955学園前駅2036→奈良交通・48系統→2114近鉄奈良駅

実際ルートでは尼崎から、野田阪神経由で大阪駅へと向かいましたが、現在そのバスは夜にしか走っておらず、園田から梅田へと向かいます。途中、徒歩を挟んで門真経由で住道へと向かいます。実際ルートでは府県境を越えて田原台九丁目西から生駒駅を経由して向かいましたが、生駒駅から学研北生駒駅へと向かうバスが深夜までないので、ここは6kmほど歩いて、直接学研北生駒駅へと向かいます。これによって、実際ルートと同じく奈良まで到達することができます。

3日目
近鉄奈良駅919→奈良交通・94系統→1047石打1246→三重交通・52系統→1311上野市駅1410→三重交通・12系統→1457汁付→(徒歩5.1km・75分)→平木1700→三重交通・91系統→1800津駅前

実際ルートでは奈良から天理に向かい、そこから上野市へ向かう特急バスに乗車しました。しかし、今はその特急バスはなく、針インター、国道山添と乗り継いで上野市駅へと向かうバスルートがありますが、それよりも乗り継ぎが楽なのは、バス旅Z第6弾で辿った月ヶ瀬村を通るルートです。このバスに乗るとわずかに乗換1回で、歩きも挟まずに上野市駅へ到達できます。
一方、実際ルートはその後、伊勢奥津へ向かう1日1本のバスに乗り、そこからJR名松線の代行バスに乗って美杉村のリゾートホテルに投宿しましたが、現在は名松線の復旧によって代行バスは廃止。美杉方面への乗り継ぎは極めて悪く選択肢に入りません。そこでバス旅Z第18弾で利用した汁付へ出てそこから峠を越えて平木から進むとこの日のうちに津まで到達できます。

4日目
津駅前827→三重交通・31系統→909天白/天白回転場920→鈴の音バス・三雲松坂線→952JR松阪駅1200→三重交通・56系統→1252栃原→(徒歩2.3km・30分)→注連指口1322→三重交通・25系統→1410伊勢市駅前1421→三重交通・51系統・内宮外宮線→1441内宮前

松阪で南紀特急バスに乗り継ぐのに長時間の待ちを挟みますが、それでも15時前には伊勢神宮の内宮前に到着できます。栃原から注連指口まで30分で歩くのは厳しいかも知れませんが、仮に乗り遅れたとしても1時間後の14時22分発のバスがあり、16時前には到着できます。

別ルート:南海フェリーを使ってみる

実際ルートでは、淡路島にわたる一般の路線バスがなく、その場の判断で「最短の高速バス利用」という例外適用を行いましたが、そうであるならば、いっそのこと、船に乗ってしまうのはどうだろうと考えました。ちょうと徳島から和歌山の間には南海フェリーが走っています。例えばこれに乗って和歌山に上陸し、そこからバスで伊勢を目指したらどうなるか、この際ですから、検証してみましょう。

1日目
高松駅800→大川バス・引田線→930引田/引田駅前935→徳島バス・鳴8系統→1021鳴門駅前1048→徳島バス・17系統→1128徳島駅前1135→徳島市交通局・4系統→1157南海フェリー/徳島港1325→(南海フェリー)→1540和歌山港/和歌山港駅1555→和歌山バス・161系統・湊線→1613JR和歌山駅1620→和歌山バス・121系統・和歌山市内線→1704マリーナシティ
2日目
マリーナシティ836→和歌山バス・121系統・和歌山市内線→858海南駅前1113→海南市コミュニティバス東畑線→1152黒沢牧場→(徒歩2.4km・40分)→平成橋1357→有田川町コミュニティバス・金屋③コース(水曜限定)→1433金屋口1614→有田鉄道・美山線→1651川原河1815→龍神地域住民バス・龍神日高川線→1927丸井旅館
3日目
丸井旅館701→龍神バス・龍神線→755紀伊田辺駅/田辺駅前802→明光バス・91系統・熊野古道線→1030新宮駅1130→三重交通・13系統・熊野新宮線→1217熊野市駅前1327→三重交通・56系統→1646栃原→(徒歩2.3km・30分)→注連指口1750→三重交通・25系統→1834伊勢市駅前1844→三重交通・55系統・内宮外宮線→1856内宮前

このように、もし仮に2日目が水曜日であった場合、曜日限定のバスに乗ることができ、なんと3日で伊勢まで到達することができます。ルート的には第21弾堺→潮岬→鳥羽に似たルート取りです。
なお、2日目が水曜日でない場合は、金屋のコミュニティバスに乗れないので、以下のようなルート取りになります。

2日目
マリーナシティ836→和歌山バス・121系統・和歌山市内線→858海南駅前1245→海南市コミュニティバス・鰈川線→1333鰈川→(徒歩2.4km・40分)→東燃クラブ1412→有田市デマンドバスAコース→1452須谷会館→(徒歩4.6km・70分)→済生会有田病院1606→中紀バス・湯浅線→1649由良駅
3日目
由良駅740→中紀バス・御坊線→754御坊南海バス前813→熊野御坊南海バス・印南線→838印南浜西→(徒歩15.3km・4時間)→南部駅1330→龍神バス・みなべ線→1352紀伊田辺駅1450→龍神バス・熊野本宮線→1648川湯温泉1719→奈良交通・301系統・八木新宮線→1824新宮駅1830→三重交通・13系統・熊野新宮線→1917熊野市駅前
4日目
熊野市駅前743→三重交通・56系統→1056栃原→(徒歩2.3km・30分)→注連指口1322→三重交通・25系統→1410伊勢市駅前1421→三重交通・51系統・内宮外宮線→1441内宮前

印南近辺でどうしてもバスが繋がらずに15㎞を歩くなど、一気に苦しいルート取りになってしまいました。
船は使用禁止というのは元々のルールでも書いてあり、実際ルートでこのルートを編み出すのは至難の業だったでしょうが、ここでは思いついた代替ルートを検証してみました。水曜限定とはいえ、3日で到達できるというのは面白いです。こういう発見もバス旅検証ならではであります。

まとめ

2022年のダイヤでも概ね、実際ルートと同じように進むことができることがわかりました。また、南海フェリーを使うという奇想天外なルートも存在します。四国から本州に渡るのですから、いろいろな選択肢を検討してみるのも面白いですね。

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(トップ画像は「CraftMAP」様の白地図を使わせていただいています)


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