【検証】ローカル路線バス乗り継ぎの旅第14弾(名古屋⇒能登・禄剛崎)
定期的にお送りしている「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」のダイヤ検証ですが、たくさんの方にお読みいただいているようで何よりです。ふた月ほど前は第7弾の検証記事が異様にアクセス数が伸びましたが、ここ1ヶ月ほどは第11弾の検証記事が9,000を超えるアクセスになっており、note事務局からも「一番読まれた記事」との通知が来ました。
それはそれでうれしい限りなのですが、お金をかけて実際に旅をした記録である「鉄印帳の旅シリーズ」よりも、インターネット上の調べ物で書けてしまう「バス旅検証シリーズ」の方がアクセスが伸びやすいというのは、ちょっと複雑だったりします。
それはともかくとして、第14弾の検証をやってみます。2013年春の放送でマドンナは森下千里さん。既に芸能界は引退されていて、昨年は衆院選に立候補されていましたね。あまり話題に上ることもない回のひとつですが、小牧での乗り継ぎの混乱や、神明温泉の愉快な女将さん、神岡宿泊を決めた際の蛭子さんの反応などなど、個人的には好きな回のひとつです。
第14弾の実際ルート
2日目の朝のタラガトンネル以外は長距離の歩きを挟むこともなく、比較的順調に行程を進め、3日目には能登半島に入り、当時としては最速のゴールとなりました(その後、第17弾、第20弾で更新)。
2022年のダイヤ検証
では、2022年のダイヤで行ってみるとどうなるでしょう。
川島でのバスが廃止されたとの情報や、能登半島の路線バス網も少なくなっているとの情報もあり、ちょっと検証してみたいと思います。
1日目は実際ルートと同じく板取まで行くことができます。
実際ルートでは川島から直接岐阜へ向かうバスに乗れましたが、現在、このバスは朝と夕方のみとなっており、すぐ近くの別のバス停からイオンモール各務原を経由して岐阜へ向かいます。また、実際ルートでは岐阜での聞き込みに難航し、一度関へ出て、そこから洞戸栗原車庫へ向かいましたが、実は岐阜駅から直接バスで行くことができます。宿泊はユニークな女将さんが魅力的だった神明温泉がいいでしょうかね。
2日目も実際ルートと同じく神岡まで行くことができます。
朝早くのバスでタラガトンネルの入口まで行き、そこから早足で宇留良まで歩くのも同じです。その後は白鳥交通のバスが大幅減便されていることもあって乗り継ぎ時間が長くなります。また、実際ルートでは美濃白鳥から牧戸まで行くバスがありましたが、現在は途中のひるがのスキー場までしかバスがなく、歩きが必要となります。それでも高山から神岡まで向かうバスは比較的遅くまであり、神岡までは行くことができそうです。
実際ルートでは富山行の特急バスを待って、少し遅めのスタートをしていましたが、現在、このバスはなくなっており、猪谷での乗り換えが必要となります。今年1月に放映されたZ第18弾で逆ルートですが利用していました。朝6時台のバスで猪谷へ向かえば、脇で1時間バス待ちが発生するものの、順調に歩を進められます。実際ルートでは七尾からは日本海方面へ出て、高浜・富来方面へと進みますが、現在のダイヤではその先が繋がりませんので、こちらもZ第18弾の逆打ちですが、能登島交通のバスを使って、途中9kmの歩きを挟みながら穴水へ向かいます。穴水から輪島までのバスにも間に合い、ゴールにかなり近づいた輪島まで進むことができます。
なお、能登島交通の大橋駐車場では同時刻着・同時刻発ですが、南線は大橋駐車場始発であり、能登島交通どうしのバスということもあって、乗り継ぎが図られているものと判断しました。
最後の禄剛崎最寄りの狼煙バス停までの路線は、現在コミュニティバスに移管されていますが、実際ルートでは曽々木口と木の浦で乗り換えたものの、現在は直通するバスがあり、ゴール近くの輪島まで進んでいたこともあって、何と9時過ぎにはゴールに到着します。
実際ルートでも当時最速ゴールでしたが、今回の検証では記録的な早さでのゴール達成となることになりました。
別ルート:のと里山海道を通るルート
さて、私も以前乗車して、「鉄印帳の旅」でもご紹介しましたが、金沢から能登方面へは長距離バスが走っています。このバスは「のと里山海道」という無料の自動車専用道路を走るのですが、現在のバス旅ルールでは、無料の自動車専用道路を走るバスは乗ってもよいことになっています。実際、Z第17弾では通称106急行と呼ばれる特急バスに乗っていますが、これは途中、地域高規格道路と呼ばれる無料の自動車専用道路を通行します。これが許されるのであれば、のと里山海道を走るバスも利用できるのではないかと思います。このバスを利用するルートだと以下の通りとなります。
ゴールこそ、輪島泊まりの検証ルートに比べると少し遅いですが、能登島からの9kmの歩きが必要なく珠洲市まで行けますので、かなり楽な行程となります。このルートで行くと、ちょうどのと里山海道は夕暮れ時の走行ですので、夕陽に輝く海をたっぷり眺めながらの旅程になりそうです。
まとめ
というわけで、能登島経由ルートでも、のと里山海道ルートでも、いずれも記録的な早さでのゴールが可能であることがわかりました。ただ、実際ルートの時よりも確実にバス路線は短くなっており、歩かなくて済んだ行程も歩きが必要になっている箇所があります。山越えを何度もするこのルート、さらに数年たつと、まったく予想外のルート取りをしないと行きつかないかも知れません。
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(トップ画像は「CraftMAP」様の白地図を使用させていただいております)
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