⛰夜叉神峠に登りました
◇夜叉神峠
高校の山岳部に在籍していた頃、夏山合宿や冬山合宿で夜叉神峠から鳳凰三山に向け挑んで行きました。夜叉神峠は言わば、〝鳳凰三山の玄関口〟とも言えます。
夜叉神峠は標高1770m、10月の平均気温7.3°、平均降水量6.3mm/日、平均日照時間は4.4時間/日となっています。
【南アルプス林道周辺図】登山口にある周辺図。
🏠自宅を午前4時に出て、道の駅「とみさわ」で休憩、ここまで片道45分でした。
【早朝の駐車場】既に半分は停まっていました。早朝に出て来て、正解です😅
夜叉神峠登山口 駐車場には午前6時30分に到着し、入山前に日帰りとは言え登山口にある登山計画書を提出するポストに計画書を投函します。
【登山計画書提出のポスト📮】例え日帰りであろうとも、南アルプス警察署管轄の登山計画書提出のポストには、計画書を提出します。
また、⛰入山前の🤸♀️体操と準備運動をして、いよいよ入山です。高校の山岳部で登って以来ですから、ざっと43年ぶりの夜叉神峠登山口です😅
午前06:41分、出発しました👣
【夜叉神峠登山口】南アルプスでは整備されている🥾登山道です。本当に急登もなく、登り易いルートです。
【よく整備されている登山道】06:56分通過。夜叉神峠までの1時間、森林浴をも味わい、癒されます。
分岐点や迷いそうな道もなく、真っ直ぐ一本道です。ヒノキ、カラマツ、ブナ、ダケカンバの巨木もあり、判り易くプレートもかけてありました。
それにしても、YAMAP恐るべしです。GPSで位置情報を📱携帯電話に落とし込んでいるのでしょうけど、携帯電話も繋がらない南アルプスの山中でも、私の踏破ルートとポイント通過タイムが正確に表示されていました😱
ヒノキの巨木が有りました。ヒノキぐらいなら、私にも判ります。
【ヒノキの巨木】07:17分通過。歳を取っていることから、無理せずタイムスケジュールを1.3倍にペースダウンする⤵️と、ほぼ誤差なく通過タイムをクリア出来ます。登坂ペースを速めたり遅めにすることも出来、秀逸です。
【夜叉神峠へ向かう】07:32分、通過。最初に見つけた🍁紅葉。嬉しくて、写真に撮っちゃいました。
写真撮ってみたり、YAMAPに記録してみたりで、のんびりゆっくり登ります。これでは大してカロリーは消費出来ませんが、こんな緩い山行もいいものです。
登坂道がいきなり大きく直角に近いほど左にまがります。そこには、初心者の方が慌てないように🪧看板がありました。
【左に曲がる🪧】07:46分通過。暗い早朝でも迷わないようにとの配慮でしょうね。ここから、登って15分で夜叉神峠の分岐に着きます。
【夜叉神峠】07:58分、通過。左に向かうと高谷山へ、右へ登っていくと🛖夜叉神峠小屋へ3分です。登り始めてすぐに、夜叉神峠小屋の屋根が見えて来ます。
🥾登山者にとって、山小屋の屋根が見えて来る安堵感は格別なものがあります。とりわけ山小屋の屋根が赤いと遠くからでも視認出来ますので、なおさらです。
【夜叉神峠小屋】08:02分、到着です。
懐かしいです。実に、42年ぶりの夜叉神峠小屋の屋根は赤くは有りませんが、やはり見えて来ると安堵します。
🚾トイレは環境保護問題にも取り組まれていて、🗻富士山同様にバイオトイレに換わっていました。南アルプスは🏞国立公園、登山者と言えども環境に与える負荷は極力減らしたいものです。利用料はチップ制で100円でした。
夜叉神峠小屋に着いたら、何と言っても、〝鉄板な〟絶景が眼前に広がります。
【夜叉神峠小屋から白根三山】右から日本第二位の最高峰・北岳は標高3192m、第四位の間ノ岳の標高3190m、農鳥岳の標高3026m、西農鳥岳の標高が3051mと連なります。
高校一年の夏山合宿は、広河原から入山して北岳→間ノ岳→西農鳥→農鳥岳→西農鳥岳→三伏峠→塩見岳から飯田線の伊那大島駅に下山した縦走でした💦
あの時は辛かったなぁと、まざまざと蘇って来ました。行程のほとんどが☔️雨、辛さに拍車が掛かったものです🤣白根三山の稜線を観て、暫し感慨深いに耽りました。
【白根三山を微速度撮影でも撮ってみました】
淹れたての☕️珈琲は美味しゅうございました😋但し、スプーンやお箸🥢を忘れて来てしまったので、🍜ラーメンを作れず断念です🥲
◇高谷山へ
せっかくなので、夜叉神峠から20分ほど足を延ばすと高谷山があるということをYAMAPで知り、初めて高谷山に向かいます。
⛰高谷山の登りも急登という急登はなく、散策気分で尾根伝いを踏破します。
途中、富士山の頂きがちょこっと顔を出したり、🍁紅葉の中での北岳も拝めます。
【高谷山稜線から富士山】樹々の茂みの中から🗻富士山の頂きがちょっぴり見えました。未だ、雪化粧はしておらず、先週の初冠雪で積もった雪は溶けて消えてしまったようです。
【高谷山稜線から北岳】右手に向くと、今度は北岳の荒々しい雄姿が見えました。
高谷山の山頂にも国土地理院が設置した三角点があり、列挙とした山頂で標高は1842mです。
【高谷山 山頂】三角点は石で出来ていて、国土地理院の職員さんが挙げたであろう労力に、頭が下がります。夜叉神峠からおよそ20分の稜線散策は楽しいものでした。
【高谷山山頂から北岳】09:45分、到着。大抵は、夜叉神峠から杖立峠に行き、鳳凰三山に向かうので高谷山に登り立つことが少ないでしょう。私も初めて、高谷山山頂に立ちました。
一息ついて、再び夜叉神峠に戻ります。今日の天候は午後になってからの方が回復するようなので、夜叉神峠からの眺望を期待してのことです。
【高谷山から夜叉神峠へ】戻る途中の樹々に🍁紅葉が始まっていました。
【夜叉神峠からの白根三山】10:13分に到着。未だ未だ天候の回復には時間が掛かりそうです。冬山合宿で眺めた際には、モルゲンロートに染まる白根三山が見事でした。
◇夜叉神峠を下山
気を取り直して夜叉神峠を後にして、下ります。看板によれば、下りは40分ほどで夜叉神登山口駐車場に到着する予定です。
【夜叉神峠からの下り】10:42分、通過。登山道が整備されているので、快適に下れます。
【ダケカンバの巨木】10:45分、通過。登山口から登って来た際に見惚れたダケカンバの巨木を帰路、撮影致しました。
【カラマツの巨木】10:59分、通過。
【ブナの巨木】11:07分、通過。
【イタヤカエデの巨木】11:18分、通過。
【ヤマハンノキの巨木】11:22分、通過。
【夜叉神峠登山口】11:32分、到着。ずいぶんとのんびりと降りて来ました。夏山、冬山合宿では味わえない緩い山行でした。
駐車場には夜叉神峠ヒュッテがあり、♨️日帰り温泉で入浴出来るとのことで、ひと汗流して帰ることにします。
【夜叉神峠ヒュッテ】下山して、♨️温泉でひと汗を流せるなど贅沢な極みです。
【夜叉神峠ヒュッテの日帰り入浴】温泉独特の滑りが身体を包みます。
入浴後、小腹が空いていたので山菜蕎麦までいただきました。ありがたく、美味しくいただきました。
【夜叉神峠ヒュッテでの山菜蕎麦】夜叉神峠でのラーメンが食べれなかったので、小腹が空いていましたので、本当に美味しゅうございました😋
下山中、登山道沿いにある数々の巨木に感じ入りながら降りて来ました。ペースは当然、落ちましたが国立公園に相応しい大自然の営みに、思いを馳せる時に人間のエゴでこの南アルプス国立公園の下を鑿つリニア新幹線のトンネルは如何なものかと再認識しました。
東海道線には数々の難工事の末にトンネルの貫通によって、総延長が短縮され、所要時間も9分2秒と短縮出来、より便利になりました。がその一方で、自然破壊も現実には惹起しています。
※ 昭和9年12月1日に東海道線の熱海⇆函南間に完成した丹那トンネル。総延長7804mの長大なトンネルで、東海道線はそれまでの国府津⇆沼津の迂回ルートから時間が短縮され、確かに便利になりました。でも、👷丹那トンネルの工事で、山葵田の産地だった丹那盆地は水が枯れ山葵が全滅し、現在では丹那盆地では乳業に切り替え🥛丹那牛乳として、世に出回っています。
また、名水で有名だった柿田川でさえ枯れてしまい、当時の国鉄は多大な賠償金を支払うことになりますが、当初はトンネル工事と渇水問題の因果関係はないと、シラを切っていました。結局、裁判となり、原告側の勝訴し鉄道局は見舞金として、当時117万5千円(現在の貨幣価値として2350億円)を支払うことになります。
丹那盆地は今でも渇水問題は解決せずに、湧水は大幅に減少して山葵田での本業は断念、副業であった乳業が本業に業務転換しています。
【📗『闇を裂く道』】文春文庫 刊
この間の難工事とその後の裁判の様子は吉村昭氏の著作📘『闇を裂く道』に描かれています。元は📰静岡新聞掲載の新聞小説で、単行本化され文春文庫から発刊されています。ご興味がお有りならご高覧ください。
夜叉神峠⇆の所要時間04:49分。踏破距離は6.0km、登りの高低差578m、下りは577m。歩行数は14033歩で消費カロリーが651kcalでした。
500mlの🍺に換算すると、3.3杯分です。
平均燃費13.1km/l 夜叉神峠 駐車場から自宅付近まで片道105.0km、⇆往復210.0kmの🚗ドライブと日帰りの山行でした。
※気になったこと
入山に関して観察していると、高齢自称〝登山家〟の方々に、登山計画書を提出ポストに投函せずに気ままに登って行く姿が目につきました。
また、入山前の準備運動も碌にせずに散歩のように気軽に入山する方々も見受けられました。
夜叉神峠は南アルプス、立派な山岳ルートの入口です。ルートが整備され登り易くなったとは言え、入山前の準備が整わずに、安易に入山する方々が多いことにビックリ😱しました。
山岳遭難を甘くみてはいけないと愚考します。事故があってからでは遅いのです。事故はちょっとした気の緩みや準備不足から起こることを忘れてはなりません。
縦走所要時間 4:49分
縦走距離 6.0km
標高差 577m
総歩数 13641歩
消費カロリー 1167kcal
(終わり)
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