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関心がないので調べません

青く高い空、上る煙
柔らかな陽の光、有刺鉄線が張られた壁
豊かな緑、何かを訴える叫び声
色鮮やかな花、抜けるような銃声
大きな家に洗練された家具、奪った洋服

休日は子供達と川遊びに出かける
上流から流れてくる骨と灰
眠れない子供に読み聞かせをする父
夜闇を赤く染める焼却炉

寝静まった家
騒がしい外
御伽話を聞かせる穏やかな時間
収容された人々の為に食べ物を隠し置く時間

黄金に輝く広間に優雅な音楽
ガス室を考える人

色彩豊かなフルカラーの場面よりIRカメラで撮影された白黒の場面が唯一の救いで「皮肉だな」と思った。
無音なら家族のダラダラと続く日常にしか観えない。
ボーっと見ていれば気づかないし、ある家族の"日常"の映画だから説明もない。
ヘスがより暗い階下へと降り、闇に消えるラストはこの後を暗示しているようで暗い気分のまま終わった。

関心を持ったのなら自分で調べるでしょ。
知ろうとしない無関心さに気づく。

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