見出し画像

ビニルの話

今日から電気工事士2種の勉強を始めました。試験は次の日曜です。ちゃんと勉強すれば大丈夫でしょう。(ちゃんとやれるかどうかが疑わしい)

試験勉強が苦手なので、なるべく興味を持って臨めるように脱線しながら時間をかけてみようと思ってます。
今日は電線の被覆部分の素材として使われているはビニルの話を書いてみます。

日常生活や会話の中でもビニールが登場してきますが、どちらかというとビニルのほうが正式なようです。語源的にもビニルのほうが近い。

ビニルというはポリ塩化ビニル(いわゆる塩ビ)のことで、プラスチックの一種です。↓これはなんだっけ・・・組成式だっけ?水素と炭素と塩素がほどよくくっつくとポリ塩化ビニルになるのです。

画像2

こう書くと「プラスチックとは」も気になってきますね。本来は可塑性のある物質を表す言葉だったそうな。可塑性ってなんだよ?って話になってどこまでも脱線します。可塑性とは外部から力を加えて変形させたあとに力を抜いても変形したままとなる性質だそうです。粘土をイメージするとよいです。熱可塑性は熱を加えたときだけ変形する性質だそうです。熱可塑性エラストマーってときどき聞きますね。これはTPEと略され弾力がある素材です。3Dプリンタの材料にTPUってのがありますが、これはTPEの一種です。ポリウレタンを使っています。だんだん話がずれてきた。戻れるんだろうか。似た名前にポリ塩化ビニリデンというものがあって、こちは食品包装用のラップです。似てるけど別物です。

一般にプラスチックとは「合成樹脂」のことで、合成っていうぐらいだから、合成じゃない樹脂もあるわけで、本来は樹液からとれるものなんです。松脂とか漆とか工芸品の仕上げに使うあれです。接着剤やコーティングとしての役割で使われていました。これを人工的に作ったものが合成樹脂ってことになります。

ここに詳しく書いてあります。

プラスチックの原料はさまざまあって、この中にポリ塩化ビニルも含まれます。polyvinyl chlorideなので略号はPVCです。分子化合物の名称にはポリなんちゃらがたくさんでてきます。ポリとはポリマーを表す接頭語です。
とある分子がたくさん繋がって構成されるとポリマーとよばれます。日本語では高分子です。ポリがつくのと付かないので何が違うんでしょうね・・・。化学の授業で習ってるはずです。とにかく、人工の合成樹脂はポリなんちゃらで構成されているのです。
なのでポリバケツという表現はちょっと変です。何で構成されているのかがわからない。でも間違ってもいないかな。

やっとビニル(塩ビ)に戻ってきました。しかしまた脱線します。
よくビニール袋なんて言うけども、これはビニルではありません。
昔は使ってたっぽいけど、焼却するとダイオキシン出たり、環境ホルモンが出るので生活用品からは使われなくなりました。環境ホルモンってのはホルモンと同様な振る舞いをもつ化学物質で生体に影響を及ぼすそうです。
ダイオキシンについては焼却炉の性能向上で800℃以上で燃やすことでほぼ発生しなくなっているそうです。これ以上の脱線はやめよう。気になる人は調べてちょうだい。

とにかく、ビニールと一般的に表現してても実際はビニルではないことが多いので誤解しやすい素材なのです。

ビニル製品:ビニールテープ、水道管、電線の被覆部分、雨どい、バッグのコーティング、建材の表面部分の樹脂コーティング
ビニルではない:ビニール袋、ビニール傘、あひるちゃん、ビニールハウスなど、昔はビニルだったけど今は別の素材で作られている。

ビニルは耐熱性はそこそこですが、加工性、耐久性、絶縁性などがよく、薬品にも強いということで様々な分野で使われてるそうです。
電線の被覆部分にも使われています。

下図は電気の資格とお勉強というサイトの転載です。

画像1

こんな風に塩化ビニルが使われてるわけですね。許容温度は60℃です。
ビニルではなくてポリエチレンをつかっているタイプは75℃までOKなんだそうです。

60℃って料理するにも足りない温度ですが、ずーっと手で触ると耐えれない温度です。夏場の車は60℃を超えます。人間の生活においては微妙な温度ですね。75℃を超えることは発熱を主とする熱源を除けばあまりないと思います。屋外のアンテナ線って60℃超える場所もありそうな気がしますね。
あれはポリエチレンなんでしょうかね。3Dプリンタで使うPLAはこれより更に低いです。PETGは実質これぐらいかな。ABSは対候性がイマイチなので外利用には向きません。

電線の被覆のビニルだけでここまで脱線してしまいました。
なにげに使ってる「ビニール」ですが誤解が多いことがわかりました。

さて、電気工事士の勉強に戻ります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?