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ABSを印刷したい その2

地味に継続しております。前回はこちら。

この作業は年末からずーっとやってました。ものすごく手間がかかってしまった。しかも出来が悪い。こういう作業って今までやったことなかったんですね。工作感覚で始めたんですが、とんでもなくめんどくせー。
作りやすさを意識した設計ができてないことを痛感しました。
今回はできたモノの良しあしというよりも、いろ~んな反省について触れたいと思います。失敗は次回の糧となるのです。

前回は塩ビの曲げで断念して、道具を注文したところで終わりました。
モノが届いたので続きをやります。

ローテクな部品の集合体ですな。そのほうが悩まなくていい。
塩ビはアクリルよりも低い温度で溶けるので温度を調整する必要があります。

温度を計りつつ試してみたところ、だいたい100℃ぐらいでほどよい気がします。

残念ながら曲げ加工の写真がありません。
というか、作業中の写真は撮れません。
ヘッドライト風のカメラがいるね。

コツを書いておきます。
塩ビのシートを金属管に面全体を押し付けます。
このとき若干曲げ方向に力を入れておく。
数秒待つとぐにっと曲がり出すので押し付けたまんま、ぐいっと曲げる。
曲げたい角度よりちょっと余計に曲げる。
金属管から離して角度を調整しつつ覚めるのを待つ。

次にフレームの固定です。
M2.6 の トラス タイプを使いました。「なべ」ではなくトラスです。面が広いやつね。
今思えば M3 にすべきでした。
M3 までは 2番のドライバーが使えます。
M2.6 は小さいし、なめやすいし、メリットがない。
構造物なので小さい部材は使わないほうがよいです。

9mm のアングルにねじ留めしました。
同じところに穴をあけたせいで相互にナットが干渉しています。
さらっと書いたけど、この作業がかなり面倒です。小さいし不安定だから手元からぽろぽろ落ちます。
これはうまくいったケースですが、天板はどうにもならず、5mmほどずれた位置に穴を開けなおしました。一度解体したのでかなり手間がかかった。
このアングルは12mmにしとけばよかった。狭いし弱いし。

こんなジグを作った。
ワッシャーとナットをセットしてねじ留めを楽にするためのもの。

これを使っても、さくさくとは進みません。
他にも工具はあるんですけど、ソケットだと深すぎてNGでした。
5mmのスパナを買いにホームセンターに行ったところ、ラベルには5って書いてるくせにスパナ本体は5.5 って刻印されてました。空回りする。
あぁ、むかつく。やはりM3にすべきでした。

このねじセットの数は60セット以上使った気がする。
10個入りで約150円なので、1000円ぐらい使ってるんですよ。
材料全体で5000円ぐらいかかってます。不毛だなぁ。

写真がないけど、くり抜き加工はホットナイフでカットしました。
ぜんぜんキレイにきれないし、透明だから目の焦点があわなくなって変なところきっちゃうし、こてを立てたほうが使いやすいんだけど、立てると熱気が上に上がってくるから熱い。

数日間の苦労をすっとばして完成した状態がこちら。
この写真ではわかりづらいけど、かなりできが悪い(涙
サイズも微妙にあってなくて、横がちょっと大きく、奥行きがちょっと足りない。いろいろと残念なできです。変形させて押し込んだ。

手前は窓をくり抜いてて、黒いつまみの部分に小さい磁石を埋め込んでます。
これが裏側に取り付けたねじにくっついて固定されます。
作業性がなにより大事なのでとりはずししやすいようにしてみました。
立派なケースが売られてたり自作してたりするのを見かけます。だいたい観音開きになってることが多いのですが、場所を食っちゃうので、取り外しできるほうが使い勝手がよいと思います。おれの押し入れプリンタ部屋も最初は観音開きでしたが、作業性が悪すぎたので遮音カーテンに換えた経緯があります。

天板には直径20cmの穴をあけました。
上からフィラメントを入れるためのものです。
このまんまだと、せっかくの過熱された空気が上に抜けていってしまうので、「20cmよりちょっと大きくて軽い何か」で蓋をしないといけません。
まだあんまり考えてない。とりあえずは、紙でもいいかなと。

試運転してみよう。
手前の蓋をはずした状態でPLAを印刷してみたところ、中の温度は20℃でした。
まったく効いてません。
ちゃんと蓋をつけるとどう変化していくのか楽しみです。

今回はここまでです。かなりの手間をかけてしまいました。
構想ミスってるよなぁ、頑張ったほどの成果は出ないよなぁ、と思いつつも最後までやることにしました。意外と使い勝手がよかったり!?

根本的なところでいうと、この筐体がよろしくない。
X5SAって、ぱっと見はキューブ型なんですが、可動部分がでっぱってるせいで外側に壁をつけれないんです。印刷エリアよりもかなり場所を食うしね。
なので、投資効果的な判断をするのであれば買い換えたほうがよいと思います。でも今年はまだ使います。
最近の新製品って痒い所に手が届いてていいなぁ。

Tronxy D01 Plus
Creality Sermoon D1

でも、この二つに共通してるのは、天板が空いてて、エクストルーダーがボーデンタイプなんです。
いいとこどりするとキリがないし、ボーデンタイプにも良さがあるのでこのあたりがよいのかもしれません。蓋をつけたらABSもいけるんじゃない?
で、TPUとか比較的小さめの造形は Ender3 S1 でやっちゃう。

いかんいかん、もう自分が作ってるものがどうでもよくなってきた(笑)
ABSがうまく印刷できるようになるまで頑張ります。
PC(ポリカ)も届いたから印刷してみたいんだけど、今のところPETGで作ったパーツで間に合ってるのでまだ出番がありません。

最近、仕事が忙しいのでぼちぼちやります。

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