過去の肯定

私はいま社会人6年目だ。
仕事は好きなことができていると思っている。
ただ、どちらかというと、中々に、なかなかに、忙しく過ごしていたと思う。
それこそ寝る間も惜しんで働いていた。
職場から家も遠くて二重苦だった。
幸い？なことに、転勤したら家も職場から近くなり忙しさも減り今はかなり落ち着いた。

ただ、あの忙しい時期があったから今の自分がいると思う。
(6年目が生意気言ってすみません)
あの時期に戻りたいかと聞かれれば即答でNOだけど、アレを経験したのはとても良いことだったと思っている。
心臓にほんのすこーしの産毛が生えたのが一番成長を感じる。

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今年の新入社員。
家から職場がとても遠いらしい。
1時間40分かかっているという。
家も遠いし残業もそんなにしたくないという。

分かるよ。
あなたの気持ちすごく分かる。
何故なら、私も転勤前は1時間半かけて通ってたから。
残業もバリバリしてた。
だから気持ちは分かる。
ちょっと残業したら帰るの遅くなるよね！
わかるぞ〜！
今のご時世残業なんてナンセンスだしね！

でもなんでだろう？
どこかその子に対して腹が立ってる自分がいる。
たぶんきっと、入社しただし大して仕事してないのに自分のして欲しいことばかり主張して甘いこと言ってんなぁ、って思っちゃっているんだと思う。

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ある時、周りの異動のしわ寄せで、一時期かなり残業が酷かった同期と上司がこんなやり取りをしていた。

同期 ”人事には大変怒っているがその辛い時期があったから、今があると思うようにしている。”
上司 ”新入社員とかもそうゆう詰め込み方式のような経験をさせた方がいいと思う？”
同期 ”あれはしょうがなく起きたことで、やらなきゃいけないからやっただけ。それで成長はできたと思うけど、本来は時間かけてちゃんと教育するべき、経験しなくて済むならしない方がいいと思う”

同期はデキた子だ。
私だったら、ハイ、って言っちゃう。
私は辛いのを耐えた、同じ辛さを味わって欲しいと思ってしまう。

残業したくない、家が遠い寮に入れほしい、それらを訴えている新入社員に、どうしても私は優しくできない。

こんなこと思う私は自分のした経験、辛い思いをしたから成長できた、ということを肯定したいだけなのかもな。

今の管理職の人が昔の働き方(飲みニケーションとかサビ残とか)を推したり、懐かしむのは、こんな気持ちが湧いてるのかもしれない、と思った日でした。

私は自分の価値観を押し付けて、時代に沿った考え方ができないから良い上司になれないなぁ....

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