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人間くさく生きたい(3)

前回の続きになります。
僕の足掻きをつらつらと。

幼少期に祖母に言われた言葉で「自分の居場所はここにはない」と悟った「私」。だったら「僕」になればいいじゃんって頑張って男になろうと頑張りました。

しかし、成長と共に薄々気がついてきた「男にはなれない」焦燥感。
男女に分けられた列を見るたび逃げたい気持ちでいっぱいでした。
なりたい自分と、求められる自分のギャップに癇癪玉は弾け放題。


「性」が定まらないまま、大人になってしまいました。
誰の心にもあると思います。男の子っぽい部分と女の子っぽい部分。それが、完全に分離してどちらにも成り損なった状態で生きてきました。


「僕」と「私」がいつも同じ場所にいて、それぞれ別の考えを持ち、別々の人を好きになり、別々の答えを求めていました。

こう書くと、え?2重人格?ってなるけど……1つの器に2人入れられている…魂の同居人みたいな感覚。

何をするにも片方が必ず否定してくる。

好きな物や事に対して違和感でしかなく、胸を張って「好き!」って言えないのがコンプレックスでした。

要は、自分自身の認め方が分からなかったんです。
極端に自己肯定感が低い人間でした。
物語を作っても、絵を描いても必ずどちらかが否定してくる。

しかし、転機が訪れます。

去年取り組んだ4コマサークルで様々な刺激を頂き、僕の中で何かが弾けました。
くぼちー先生やくぽりん先生、サークル仲間の直球の言葉の数々に、自分の中で「性」への執着がなくなったのです。

SNSの強みがいい方に作用して、顔を合わせなくても「個」として扱って頂けたのが「絵」を描く楽しさと自信を少しずつ取り戻すきっかけとなりました。
ただただ、好きな物を描いて形にするのって性別関係ないって気がついたんです。

また、くぼちー先生が紹介して下さった絵描きの島田カオル様、そして島田様と一緒にfacebookでプロジェクトをされているミッショニングコーチの井上由紀様と出会えた事も大きな変化でした。

自分の乗り越えなくてはならない問題点を様々な角度から眺め、自問自答し、立ち止まり、それでも辞めなかった物語と絵だけが僕に残りました。

書いている物語は、僕の子供の頃の消化しきれなかった気持ちをそこで消化しているんだと気がつきました。解せなかった思いや我慢してきた事を別の誰かで発散させ、それをnoteに更新していく事で納得していく作業にしていたんだと。

そして、初めて「僕」と「私」のどちらの否定の言葉も出ない「絵本」という形へと繋がりました。



noteを始めて1年とちょっと。
沢山の素敵な方々と出会い、人に恵まれ、様々な交流を持つことでこれまで自分の中で満たされていなかった部分が解消していく事に気が付きました。

変に色々こだわっていたのは自分自身だったのです。

愛情をくれるのは祖父母や両親、家族だけじゃない。
僕に関わってくれる全ての方々から素敵な思いを受け取っている事にも気が付きました。本当にありがとうございます。



僕と私の融合は、noteという表現の場で成功したようです。
そして胸を張って言える様になった「絵本作家」への道を一歩、また一歩と進んでいきたいと思います。
自分を好きになる勇気のカケラを大切にしていきたいです。


次で最後。
明日更新といいましたが、今日中にまとめられそうなので投稿します。
読んで頂きありがとうございました!

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