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バンドトレーニングとパンチ力アップ(格闘技を始めるかもしれない息子に伝えたいこと50)

 約3ヶ月前、コロナ騒動が始まり、僕の格闘技の練習環境は一変した。週2~3通っていたボクシングジムには通えなくなり、育児で幽霊会員化していた空手道場からはますます足が遠のいた。結果、対人練習は月1回あるかないかのパーソナルトレーニングのみに・・・勿論、パーソナルトレーニングは体調確認・検温・消毒などできる限りの対策をした上で実施している。
 その代わりにバンドトレーニングとケトルベルを中心とした在宅でのぼっちトレーニングに取り組み始めた。
 先々週の2ヶ月振りのパーソナルトレーニング、ぼっちトレーニングで威力が跳ね上がったパンチにトレーナーが驚いた。ミット越しに手の骨にビーンと響く、今までで1番威力のあるパンチ「イマイチ(今一)」とのこと。ぼっちトレーニングの効果を実感できた瞬間だった。ちなみにトレーナー語録には、他にも今日1番威力のあるパンチ「キョウイチ(今日一)」がある。
 ぼっちレーニングの中でも特にバンドトレーニングがパンチ力アップに役だったので、ここではバンドトレーニングについて書く。

なぜ、バンドトレーニング?

 今、家には無尽蔵の体力と底なしの好奇心を持った2歳の息子が跳梁跋扈しておられ、交通事故の危険性があるダンベルなどの危険物はできる限り置きたくない。また、古い町屋を改装した我が家は狭く、保管スペースも限られいる。そのため、息子が衝突しても問題無く、省スペースで保管できるバンドはとても都合が良い。
 トレーニングツールとしては、工夫次第で360度あらゆる方向に負荷がかけられること、バンドが身体に触れる刺激を利用できることが優れている。
 また、同じゴムを使ったトレーニングツールにチューブがあるが、幅があり縦方向から握れるバンドの方が便利に使える。

メニュー作成の参考にしたもの

 このバンドトレーニングのメニューは、今は幽霊会員と化しているが学んでいる沖縄拳法空手と三十路記念に始めたボクシングの経験と足立弘成・著「格闘家のためのロシアンパワー養成法 復刻版」を参考に約3ヶ月間、試行錯誤してできたメニューだ。
 今回、実際にやっているメニューの中でも基本としている3種目について書く。

バンドプルダウン

 自分の身長より少し高い場所に架けたバンドの先端を両手に持ち、交互に斜め下に引っ張る。スピードは、できるだけ速くスッスッスと引っ張る。左手で引っ張るときに左足を上げ、同様に右手で引っ張るときに右足を上げる。足を上げて引っ張るのと足を上げずに引っ張るのでは、前者の方が楽にスッと引っ張れる。動作中は常に肩を上げず胸を張って背筋を伸ばす。腕ではなく、背中が疲れてきたら正解。
 バンドプルダウン1では、腕ではなく背中と脇の下の力で腕を伸ばす感覚と足を上げた方が力が出る感覚を養う
 バンドトレーニングの中で1番高負荷でできる。20~30回×3セットが目安。

バンドプル

 自分の脇の高さの場所に架けたバンドの先端を脇に通して両手に持ち、交互に水平に引っ張る。スピードは、できるだけ速くスッスッスと引っ張る。バンドプルダウンと同様に左手で引っ張るときに左足を上げ、右手で引っ張るときに右足を上げる。動作中は常に肩を上げず胸を張って背筋を伸ばす。腕を伸ばしきったときに背中と脇の下に緊張を感じたら正解。
 バンドプルでは、実際にパンチを打つ動作と近い動作で、腕ではなく背中と脇の下の力で腕を伸ばす感覚と、足を上げた方が力が出る感覚を養う。バンドプルダウンに比べ、バンドが意識すべき背中と脇の下を刺激するので背中と脇の下の力で腕を伸ばす感覚が意識しやすい。20~30回×3セットが目安。

バンドプルアップ

 自分の足首ほどの高さの場所に架けたバンドの先端を脇に通して両手に持ち、交互に斜め上に引っ張る。スピードは、できるだけ速くスッスッスと引っ張る。他のバンドトレーニングと同様に左手で引っ張るときに左足を上げ、右手で引っ張るときに右足を上げる。動作中は常に肩を上げず胸を張って背筋を伸ばす。バンドプルアップでは特に背筋を伸ばすことを意識する。腕を伸ばしきったときに背中の下部に緊張を感じれば正解。
 バンドプルアップでは、背中の下部からの力で腕を伸ばす感覚と足を上げた方が力がでる感覚を養う
 背中からの力を意識するのが難しいメニューなので、軽めの負荷でじっくり練習する。10~20回×3セットが目安。
 基本は、手の甲が常に上を向けて実施するが、手の甲を常に下に向けてアッパーを打つように実施するパターンもある。

インターバルについて

 セット間のインターバルは1~2分くらい。特にバンドトレーニングを始めたばかりの頃は、背中と脇の下の力が意識しにくく、更に疲れがあると余計に意識しにくくなるため、しっかりインターバルを取った方がよい。
 インターバル中には、軽くパンチのシャドーを行い実際のパンチでも背中と脇の下の力が使えるように意識する。

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