やさしい玉ねぎの皮
2歳の娘はお手伝いがすき。(今のところ)
玉ねぎの皮むき担当だ。
実をいうと、私がむいた方が効率がいい。
時間がかかっても、1分あればむけるから。
けれど娘にむいてもらうと、10倍の時間がかかる。いや、20倍はかかる。
小さい手先を器用に使い、一生懸命むいてくれるのだけど。
途中で玉ねぎの汁がついた手で目を触ってしまったり、硬い皮に悪戦苦闘したりと時間がかかるのだ。
「今日は時間がないからお手伝いは大丈夫」
玉ねぎの皮むきを断った夜。
少し悲しそうな表情を浮かべた。
夕飯を食べ終え、(なんだか静かに遊んでいるなあ)と思いながら食器を洗う。
それでもやっぱり静かなので、娘の姿を確認して洗濯物と風呂掃除を済ませた。30分くらい経っていたかな?
風呂掃除が終わると、すりガラスのドアの向こうで娘が立っていた。
皮がむけてツルツルになった玉ねぎを3つ抱えて。
「ママ、むいたよ」
薄皮が残る部分もあったけれど、先取りでお手伝いをしてくれていたのだ。
(ってことは、明日も玉ねぎ使わなくちゃ)
玉ねぎ料理の献立を考えながら娘の頭を撫でた。「ありがとう」
床にはやさしい玉ねぎの皮が、たくさん散らばっている。
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