【絵本】ぼっくん
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ぼっくんは、生まれた時からみんなに嫌われていました。
村のはずれの洞窟でいつも独りで暮らしていました。
ぼっくんは日頃からカラスくんにつつかれていじめられていました。
でもぼっくんはいじめられても我慢できました。
なぜなら大好きなママから、
「何があっても我慢しなさい。そうしたらまたぼっくんと
ママは一緒に暮らせるよ。」
と言われていたからです。
ぼっくんは我慢しなきゃいけない理由は分かりませんでした。
でもママのことが大好きだったので約束をずっと守っていました。
ぼっくんには、夢がありました。
それはみんなから愛される人気者になることです。
そんなある日、ぼっくんの家の前を人気者のブタ君が歩いていました。
ぼっくんはついに、ママとの約束を破ってしまいました。
「ブタ君みたいに人気者になるにはどうすればいいかな?」
「俺は、なんでも食べるから面白くて人気者なんだ!
君は、がりがりだから俺みたいになれないね!」
そういうとブタ君は去っていきました。
「食べるって何?」
ぼっくんはずっと我慢してきたので何かを食べたことがありません。
そこでいじめっ子のカラス君に聞きました。
「カラスくん、食べるって何?どうやるの?」
「お前そんなことも知らないのかよ!こうやって口に入れるんだよ!」
カラスくんは近くにいた芋虫を食べました。
「こう?」
ぼっくんは、カラスくんを丸呑みにしました。
なんと!ぼっくんはカラスくんのように空を飛べるようになりました。
「空を飛ぶって気持ちがいいな~。」
ぼっくんは、空を飛んでいると湖を見つけました。
「君はだあれ?」
ぼっくんは魚を初めてみました。
「僕はさかなだよ!水の中を泳ぐって気持ちいいんだ」
「泳ぐって何?」
「手をパタパタ動かすとすいすいできるんだ!」
「僕できない、、、」
ぼっくんはひらめきました。
食べたらわかるかも
「さかなさん、こっち向いて?」
「ん?」
ぼっくんはさかなさんを丸呑みにしました。
すると、ぼっくんは泳ぐことができるようになりました。
「水の中を泳ぐのって気持ちがいいな~。」
ぼっくんはまたもやひらめきました。
空も飛べるし、湖も泳げる。
ついに人気者になれるのではないか・・・?
ぼっくんはすぐさま川から出ました。
ぼっくんは急いで町に向かいました。
ぼっくんはついに町に着きました。
そこにはカメレオンさんがいました。
「ぼくって泳げるし、空も飛べるから一緒に遊ばない?」
「なんだこいつ、気持ち悪い!村から出ていけ!」
カメレオンさんは近くにあった石をぼっくんに投げました。
「なんで?」
ぼっくんは訳が分かりませんでした。
仲良くなりたいだけだったのに、、、
ぼっくんはカメレオンさんを丸呑みにしました。
それを見ていた村のみんなはぼっくんから逃げていきます。
ぼっくんはみんなを丸吞みにしました。
そして、やっと悲鳴の理由を理解しました。
ただ、もう村には誰もいません。
もう何もかも遅かったのです。
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