【備忘録 #03】葬送のかたち
6度目の月命日となりました。
この半年、あっという間に過ぎました。
全ての抗がん剤に耐性「自宅で静養しましょう」と言われた9月…
精一杯余生を過ごした10月……
徐々に体が動かなくなり、ついに永眠した11月………
すごく遠い昔のように感じます。
我が家に特定の信仰はありません。
ときには神社にお参りし、法要では住職の法話に耳を傾け、クリスマスにはケーキを食べる、そんな一般的な日本人家庭だと思います。
両親とも本家筋ではないので、祖先の菩提寺との繋がりもほとんどありません。
弟とまだ会話ができるうちに見送りの希望を聞いていました。弟だけではなく両親や私の希望も話しました。
家族全員「葬儀に関しては簡素に、または直葬でいいよ」なんて話していた記憶があります。
ですので弟の葬儀は宗教者を呼ばない「自由葬」という形式となりました。
お経の代わりに大好きだったアイドルグループ "つりビット" の「Go! Go!! Fishing」という曲に弟の写真、釣りをしている動画を編集して会場に流したり、棺を好きな物や花で一杯にして送り出しました。
当日駆けつけてくださった会社の社長や高校の同窓生、オタク仲間たち…皆さんに「弟らしさ」をお見せできたのではないかな、と思っています。
荼毘に付した後のお骨は我が家で持つ市営墓地に納骨する予定でしたが、葬儀打合せ中に見つけた以下の「呟き」で少し変えました。
少量分骨をしてもらい、そちらを海洋散骨。残りを墓地に納骨するという方法です。実はこの「呟き」を発見するまでは散骨希望だとは家族全員誰も知らなくて…大事なことは何一つ言わないで逝った弟らしいなと(ただ、弟の性格からは想像できることでもありました)。
戒名はもちろんありません。墓碑には弟の希望通り「本名」「生没年月日」、そしてオタク仲間たちが親しみを込めて呼んでくれた「ヲタネーム」が刻んであります。
寒いのが苦手だった弟には春まで自宅に居てもらい、3月末~4月初にかけて納骨と散骨を執り行いました。
自宅に仏壇はありません。
リビングに弟の写真と好きだった物/釣道具が少し置いてあるだけです。
両親と兄はこの"葬送のかたち"に納得し、満足しています。
弟はどうですか? 納得して旅立ってくれましたか?
答えを聞くのはまだ少し先のことになりそうです。
これが我が家での弔いのかたちです。
🤓最後までお読みいただき、ありがとうございました😇
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