ドルインデックスはドルの強さを表しているのか?
今日話題のドルインデックス。
今の相場の起点はドル安、と認識があるのでしょうか。
ドル高に触れるとリスクオフ、という動きが出て株安になる。
そんな流れ出る一日でした。
私は、どうもアメリカはピンチになるとドル安を作ってくるな、
とこの10年で見てました。
いつものことかなという程度の感想でした。
ドルインデックスって何なの?
そもそもドルインデックスとは何でしょうか。
ドルをユーロや円とかの通貨バスケットで表したものという認識でした。
意味するところは、ドルインデックスが強ければドル高で弱ければドル安。
これだけでも方向感がわかるので十分ですね。
でもせっかく相場のテーマになったのでもう少し調べてみました。
ドルインデックスは3種類ある
以下のリンクが一番わかりやすかったです。
https://ringoblue.net/trade/?p=493
まず最も汎用的に使われるのが、CEのU.S. Dollar Index(DX・DXY・USDX)です。説明は以下の通りです。
米国のICE US Future(インターコンチネンタル取引所)に上場されている銘柄、ドルインデックス指数先物として取引されています。1973年に導入され米ドル指数で最も影響力の強いのが特徴。
以下の通貨との比較&割合(パーセント)で構成されています。
これが最も歴史があるようで、trading viewでも使われれているものです。
具体的な通貨の比率は下記になります。
EUR(ユーロ):57.6%
JPY(日本円):13.6%
GBP(英国ポンド):11.9%
CAD(カナダドル):9.1%
SEK(スウェーデンクローナ):4.2%
CHF(スイスフラン):3.6%
この比率をみて驚いたのは、基本的にはユーロとドルのバランスをみている指標ということです。
つまり、ドルユーロでの方向感を示すことが多いわけですね。
ユーロの動きに引っ張られますので、その中で日本円が弱かったとしてもドルやすになっていることも起こりえます。
比率の低いものほどドルインデックスとの解離は顕著になります。
スイスフラン程度の組み入れ比率であれば、ドルインデックスの動きとの相関は低いと言っても良いのではないでしょうか。
念のため、他のドルインデックス指数も確認しておきます。
Dow Jones FXCM Dollar Index(ダウジョーンズFXCMドルインデックス/USDOLLAR)
ダウジョーンズ社、FXCMが提供しているドルインデックス指数。2011年より開始。ユーロ、日本円、ポンド、豪ドルがバランス良く、それぞれ同じ割合で計算さているのが特徴。
EUR(ユーロ):25%
JPY(日本円):25%
GBP(英国ポンド):25%
AUD(オーストラリアドル):25%
均等割されていますね。これは一つの方法ですが、通貨の影響力などが考慮されていません。
WSJ Dollar Index
ウォールストリートジャーナルドルインデックス。最も新しい指標、2012年よりスタート。他のドルインデックス指数より多くの16通貨をウェイトに採用。
他には16通貨を採用しているものもあるようです。
ドルインデックスでドルの方向感を掴む
これまで確認してきたようにドルインデックスは全ての通貨に対してのドルの動きを正確に知ることはできません。
ただ、主要通貨に対してのドルの強さを知ることで他のローカルカレンシーの動きも大まかに知ることはできるということでしょう。
今回のドル高でも新興国通貨は軒並み売られていました。
流通量が少ないので、これらはドルインデックスに含めなくとも良いとも言えるのでしょう。
ドルインデックスの課題、将来はどうなるか?
まずは通貨として注目度が高くなってくるのは中国の人民元ですね。
これは中国政府の方針で動くのですが、流通量として無視できなくなっているのではないでしょうか。
次に、クリプトカレンシーですね。
最近高騰していますが、これはこれで見過ごせなくなってきています。
デジタルゴールドなんて呼ばれていることからも、ゴールドに近い動きをしてくる、つまり対通貨に対して相対的な価値を確認するのに使えます。
もちろん本場はゴールドですね。
ドルインデックスとしては、これらの新たな通貨が出てきたことで、
将来的には指数の中身を現状に踏まえたものにしていくのかもしれません。
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