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私は神社で「願い事」をしない。

こんばんは。
中村ことはです。
覗いていただき、ありがとうございます。

1月9日成人の日に、遅い初詣へ出かけました。
和文化が好きな私にとって、神社巡りも好きなものの一つです。

しかし、私は神社へ行っても願い事をしません。
今回は私にとっての神社についてお話したいと思います。

神社で願い事をしない理由

タイトルの通り、私は神社で願い事をしません。
「元気に過ごせています。ありがとうございます。これからも頑張ります」とだけ伝えます。

初詣も同じです。
「1年無事に過ごせました、ありがとうございます」と感謝を伝えて、「今年もどうぞお見守りください」で終わり。
「こうしてください」と神様にお願いすることはありません。

願い事をしないのは、叶うかどうかは自分の頑張り次第だと思うからです。

…格好つけました。すみません。
最初は願い事をしていました。
「良縁に恵まれますように」とか「試験に合格できますように」とか。
「パン屋になれますように」と願ったこともあります。
(叶えてくださった神様、ありがとうございます!)

願い事を控えるようになったのは、浅葉なつさんの「神様の御用人」シリーズを読んだことがきっかけでした。

人間よりも人間らしくて、個性あふれる神様たちの願いや想いを読むうちに、
「顔も名前も知らない人間の、興味もない願い事を毎日聞かされるなんて、神様も迷惑だよね…」
と思ったのです。

その後、神社は日頃の感謝を伝える場所と何かで読み(聞いたかも?)、以来、「ありがとう」を伝えるようになりました。

どちらがよいのかは未だにわかりませんし、ただの自己満足だと言われればそれまです。
しかし、私は感謝を伝えるようになってから心が軽くなったので、変えてよかったと思っています。

私にとっての神社とは

  1. 落ち着く場所

  2. 御朱印で癒される場所

  3. 建物や意匠に触れる場所

  4. 決意表明する場所

落ち着く場所

私が神社へお参りするようになったのは、地元を離れ、社会に出た後です。
初詣以外でも、何かと神社へ足を運んでいます。
夏休みがもらえるとわかると、いそいそと計画を立てて日本各地の神社へ旅行をしました。

神社には「鎮守の森」と呼ばれる森林がある場合がほとんどです。
森でなくても、海や滝などの自然が近くにあります。

農家に生まれ、自然とともに育った私も、地元を離れて都会で働くようになると、通勤途中の街路樹だけが唯一触れ合える自然になりました。

発狂まではいかないものの、おそらく自然に飢えていたのでしょう。
自然とともにある神社は、野生児である私が安心できる空間だったのです。

気持ちが落ち着くのもそうですが、なぜか呼吸も楽になります。
境内に入った瞬間の、

  • 空気がすっと肺に入ってくる感覚

  • 重かった体がふっと軽くなる感覚

書いている本人が一番不思議だと思っています。笑

御朱印で癒される場所

神社へお参りする理由の1つに、御朱印があります。

御朱印集めを始めたのは、まだ20代の頃。
中学卒業まで10年近く書道教室に通っていたため、墨で書かれた字と香りが好きだったのが理由です。

「え、そんな理由?」と思われるかもしれませんが、墨の香りは私の癒し。
とはいえ、自分で墨をすって書いて片づけることを考えると、生活の中で取り入れるのは時間と手間がかかります。
しかも、自分が書いた字では、満足のいく形になりません。
(練習すればいいとわかってはいる…)

そんなときに出会ったのが御朱印です。
流れるような線だったり、墨を多く使った力強い線だったり、いただいた御朱印によって特徴が異なります。

目の前で書いていただける上に、受け取った御朱印帳を開く瞬間のドキドキ感と立ち上る墨の香り、何より神社仏閣ごとに異なるデザインにも魅了されました。

訪れる日が違えば、御朱印を書いてくださる方も異なり、同じデザインの御朱印でもまったく同じものはありません。
その日その時にしか出会えない、まさに一期一会の出会いも楽しみの1つです。

建物や意匠に触れる場所

私は古いものが好きです。
特に想いがこもったものは大好物。

何百年前に作られて、今も大切にされているとわかるもの。
古くから想いをつなぎ、受け継がれている儀式や祭事。
職人が想いを込めて作った意匠や創建当時最先端の技術が詰まった建物。
すべてにワクワクしてしまいます。

日本人の信仰心が詰まっている神社は、かつての考え方や、何に重きを置いて生きてきたのかもわかって本当に興味深い。

建物の周りへ行けるようなら、じっくり観察しながらぐるり見て回り、宝物殿が併設されていると、時間が許す限り入るようにしています。

決意表明する場所

願い事をせず、神様へただ感謝を伝えているだけの場合もあれば、「これをやります、目標はこれです」と決意表明する場合もあります。

Webライターを始めた時は「これからWebライターを始めます。まずは辞めずに続けることが目標です。どうぞお見守りください」と宣言しました。
(ハードル低い…)

こんな風になりたい、こう生きるんだと、友人知人には話せない宣言を神様にすることで、絶対逃げられない状況を作っているのだと思います。
願いが叶うかどうかは、自分の努力次第ですから。
(2回目の格好つけ)

神様から後押しをいただけたら、もちろん心強いとは思います。
しかし、神社で心を落ち着かせ、御朱印で癒され、大好きな古い建物や意匠にも触れさせてもらっている私は、もう十分ご利益をいただいています。
それだけでもう「ありがとうございます!」なのです。

お参り前に大切にしていること

私は、祀られている神様を必ず調べてからお参りすると決めています。

神社は神様のおうち。
私の中では、誰のおうちか知らずにお邪魔するのはアウトです。
お出かけ先で偶然知ってお邪魔する場合も、その場で神様のことを調べます。
(便利な世の中になったなぁ…)

旅行目的がその神社であった場合は、特に入念に下調べを行います。

まずひも解くのは、神社の歴史です。
神様がなぜこの神社に祀られるようになったのかはもちろん、神様の人柄(神柄?)がわかるようなエピソードや神話があれば、嬉々として調べます。
思ったより人間らしい話が多く親近感がわくんです。

さらに気になった場合は、パワースポットの謂れにも手を伸ばします。
ご利益ではなく、パワースポットになるまでの話や伝説を知るのが目的です。

最終的には、その土地の伝統工芸品や郷土料理も調べ出して収集がつかなくなりますが、調べる時間は楽しいもの。
興味がわいたらとことん突き進み、どんどん深みへと進んでいきます。

私にとって大切なのは、ご利益やご神徳ではありません。
神社で祀られている神様の名前や人柄であって、私はこんな神様に会いに行くのだと、準備をしてから訪れたいのです。

神社では感謝を伝えたい

願い事をしないのは、私の勝手な誓いです。
感謝されて鬱陶しくなる人は少ないはずなので、神様もそうだと信じています。

Webライター最初のお仕事も神社に関するジャンルでした。
それだけの縁を神様や神社からいただいているので、私はこの先もずっと感謝を述べ続けるでしょう。

さて、次はどこの神社の神様へ感謝を伝えに行きましょうか?

ではまた。パンをご用意してお待ちしております。

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