say,
たとえば君がどんな人でもいい、 考えてみてくれ、 君が見ている世界に、一つだけ穴があり、君はそれを恥ずかしいと思っている。 それが僕で、僕はアポイントメントを取るのが好きじゃない。 それが僕だと、君が理解するのに、もう少し長い時間を必要とするとしたら。 君は僕を僕と認識しないまま僕を蹴るだろうか。五メートル吹っ飛んだところで、君は自分の脚腰がまだしっかりしていることに誇りを覚える。 君は小さな勝利を祝うために、自動販売機にソーダを買いに行くか、もしくは煙草を吸う。 君は数分だけ満ち足りる、彼女にメールさえしたくなるかもしれない。 君は数分だけ満ち足りる、僕がまだ五メートル先でのびていると思って。 また数分の後、君は少し危ぶむ。彼は大丈夫だろうかと。視線を彼に向け、近寄りさえし、声までかけようとするかもしれない。 しかしどうしたことか、五メートルとんだ僕はいないのだ、たしかに蹴って跳ばした僕が、もぬけの殻になって、その不在の違和感だけを、君にわかってもらえるとしたら。
言葉が好きです。音楽が好きです。好きな音楽をシェアしつつ文字を書いているだけなので、アーティストさんの歌詞などとあまり関係がありません。すみません。