丸山修平

25歳

丸山修平

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現代川柳連作「狂人の散歩」

今年の7月下旬から10月下旬頃まで現代川柳を500句ほど作句した。 私は今芸術系の大学院に通っており、その大学院の学内創作誌に掲載する為にコツコツと作りためていた。 その500句の中から64句を厳選し、一応の現代川柳連作が完成した。 タイトルは「狂人の散歩」 ロックンロールの詩情及び伝統俳句の描写法並びに超現実・幻想性の抒情、この三つの結節点を川柳という舞台に求めた。 私が思う狂人の散歩の際の原風景である。 「狂人の散歩」 狂人の散歩ぐにゃりと歪む夜 ジミヘ

    • ヒッピーたちの行進

      一同が幻想的なこの空間から飛びだし、ピンクフロイド「原子心母」のリズムに合わせて歩を進める。革命の兆しは鉛筆の先端のようだ。紫色の煙の中から我々の祖先がゆっくりと顔を出す。革命の兆しは鉛筆の先端のようだ。数多の後悔と懺悔を背中に背負い、自身が何者なのかも分からず、巨木の前に立ち止まる。ドラッグの眩暈が突然にして蝕み、落雷と共に吐き気を催す。母や父や犬や鼠はヒッピーたちの行進にひれ伏す。行進の先導者は憑りつかれている芸術家。革命の兆しは鉛筆の先端のようだ。

      • 現代川柳5句

        神経の線より漏れた蝋白し 卒業の煙から出るカウボーイ 開放せよ蝙蝠傘の音のまま 時計が溶ける大蛇の青さ 砂塵ほどの期待を背負う馬鹿博士

        • 川柳5句

          池と孤独がダンボールにある どうかしている俺は同化している 蟻の穴ヒッピー達の慟哭す 吉GUYが溶かす孤独の砂糖水 倒錯したる高田馬場

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        現代川柳連作「狂人の散歩」

          川柳5句

          柑橘の匂いだけ盗めんじゃろ チンピラが眠った樹齢二千年 トキワ壮から真夏を盗む 美術家が曲げるロシアンルーレット ビール浴びても傷は傷らしい

          外部からの人文系大学院試対策について

          ついさっき筑波大学大学院博士後期課程に合格しました。 私の専門は日本文学(研究内容については近現代の川柳やその周辺)ですが、ここでは人文系全般の対策について忘れないうちにまとめておきます。 これをまとめる動機としましてはシンプルにネットに院試対策の記事が落ちておらず、自分自身がかなり苦労したからです。 特に外部から人文系大学院の修士博士を目指す方には参考になるのではないかと考えておりますので、院試という名の情報戦に備えて頂ければ幸いです。 人文系の院試では主に6つの要

          外部からの人文系大学院試対策について

          川柳5句【BUDDHA BRAND】

          目眩む詩=BUDDHA BRANDの脱糞 悟るまで尻に突き刺すピラミッド 言霊に震え人間発電所 でけえ無敵の三本マイク 若葉踏むことは死ぬことDEV LARGE

          川柳5句【BUDDHA BRAND】

          川柳5句

          さざめいて今鮮やかに死んだ鳥 赤い陽がコンクリートに横たわる 赤血球の背骨転がる スーツ姿ほど掃除機似合わん 骸骨が囲碁してやがる

          現代川柳5句

          トタン屋根溶けてなくなる鬼の面 地図にある仏陀の歯茎へと逃げる 立体が緩まり苦悩搾り出す もうこれ以上胃に腸詰められんて 肉だんご(それはあなたの意見かと)

          現代川柳5句

          現代川柳20句

          〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜鷹 「「「「「俺、引きこもり」」」」」 ネオダダの犬の舌にはあるチーズ 大正期教養主義の木こりかな 荒地とはアフリカで死ぬダダイズム 紳士から渡す呪いのシコティッシュ ミャンマーのパンク少年刺しに行く 白樺派パンク少年から脱皮 夏を追うパンク少年放浪記 パンク少年隅々に置く チチチチと飛ぶ蚊血血血血血血血血血 私は今この因果を繋ぐ凹凸 超現実を百均で買う 涙涙涙涙涙涙涙×鏡×水水水水水水水 銃弾→→→×鏡×割散飛刺血

          現代川柳20句

          現代川柳10句

          サッカーがしたい関東愚連隊 ーーーーーーーーーーーーーー燕 老人のダッシュ嵐が巻き起こる 盗人が奇想の球を投げられる ばあちゃんが銃はいらんと泣きやがる 正直なキツネ逆上がりができん コチュジャン!あいつ吐いたのコチュジャン! ドロップアウトの響きだけ良い 木こりの兄が電卓を割る 発砲したとばあちゃんチクる

          現代川柳10句

          穴底にある読書リスト 

          夢も希望も金も名声も知性もなく、プライドだけがイッパシに肥大化していた某大学学部2年のA君。 時間を本当にムダに使い、講義もロクに聴かずに大学から車を走らせて家に帰っている。 A君は赤信号で一旦停車させ、鼻をほじくり回しながら辺りを見回していると、、 ナンノコッチャ。畑の真ん中に大きな穴が開いてるじゃないか。 A君は畑のそばに車を停め、その穴に恐る恐る歩いていった。 穴を見下ろすと真っ暗闇で底が見えない。 (底はどのぐらい深いんやろ…?) 授業は興味がないのに、こ

          穴底にある読書リスト 

          川柳10句

          道化師がさっさとあばら骨開く 石の上にも二週間二分 狂わせるドッジボールが徐々に赤 冷酷なビルの狭間にゴールテープ 曲がった鼻を直せぬ巨匠 肺胞と襤褸傘ガバと開く音 だみ声で最期に神にする涙 はみ出し者の奴隷藝術 ぴったりの暴言吐くべく詩集読む 劣等児こそが最高到達点

          川柳10句

          川柳10句

          たらちねのたらたらたらすみるくてぃー チェリストよ 俺は弾かずに驚かす 紺の旗靡き宝が盗まれる 谷底の赤いチョークが粉々に よくもまあホラーばかりと蔑まれ 聞かせてくれよ武士の鼾を 獏の鼾が俺の現実 獏の夢人間飼育する瑞夢 茹で卵黄身に蠢く半狂乱 夜の坂笑ゥせぇるすまんがいた

          川柳10句

          セイウチのセイが竹刀を叩き割る 冒険を助ける爺に憧れて 廃墟の下のウッドストック 廃墟にてベース弾いた群像劇 町医者が嘆きを垂らす井戸の底 無職のくせにあるキスマーク 会社での教祖であった百足死す 明日には英雄となる百足死す 人伝てに百足の訃報聞いた父 透明な影は我らの一部分

          川柳10句

          草餅の草が青くて嫉妬する 限りなく透明に近い煮凝淋し 春空へ跳ぶちょんまげ小僧 宇宙を目指すちょんまげ小僧 夜の底垂らす唾液が燃えている この世から守りたい兎と電話する はっきりと悔しい砂利がビルを舞う 牢に閉じ込めたいほど笑顔 地下街をしんしんと永山則夫 つげ義春は焦土の匂い