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公式アカウントはバズらない。個のTwitter時代に公式担当ができること

bosyu公式のTwitter担当、bosyuさんです。「公式アカウントはバズったり拡散されにくいので、顔が見える個人SNSで会社やサービスを盛り上げよう」という流れをいろんな記事やツイートで見かけます。

主に口コミが表面化しにくいBtoB文脈で語られることが多いけれど、公式担当をしながら、個人Twitterもやっている私には『公式より個人の方が拡散されやすい』は数字込みで心当たりがあります。

公式と個人アカウント、違いのリアル

まず、2つの違いを感じる大きな3点を。

1.エンゲージメント率
一番大きな違いは、エンゲージメント率です。(前提として、サービス/ブランドの特徴、商品の質、認知度、公式アカウントのスタイルなど「公式」といっても千差万別なので、一括りにするのはむずかしいけれど)

ただ私がbosyu・副業・前職含め携わってきた公式アカウントをみる限り「インプレッション数はそこそこあるのに、いいね数が少なくエンゲージメント率が低い」は公式アカウントあるあるです。

bosyu公式でも、サービス情報より中の人(私)のプライベート小話やbosyuチームのゆるい内輪ネタの方が、ほぼはずれなくエンゲージメント率が高かったりします。

もちろんプライベート話も、フォロワーさんの興味のありそうな切り口はある程度考えていますが、サービスに関する投稿はそれ以上に考えているのに…(涙)。

もっというと、公式で一番プロフィールクリック率が高いのは、ユーザーさんとのなにげないやりとりのリプ欄だったりします。

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2.いいね
個人アカウント(画像↑右)をはじめた当初、公式の感覚だといいねがつかない、超何気ないツイートにリアクションがあることに驚きました。

また、私が携わってきた公式で100いいねは、キャッチーなネタがある時に目指したい…(必死)くらいの温度感です。それなのに、個人アカではTwitterをはじめて1年未満ですでに数回経験しました。

これは私のTwitter力の話でなく、「同じ人が同時期にやっている」のに、100いいねは公式=奇跡レベル、個人=偶然だとしても数回起こっているのです。

3.数値化できない行動
ユーザーさんと話していると「公式でツイートしてたOO機能、知らなくて設定しました!」と教えてもらうことがあります。よろこび勇んでそのツイートを見ると(職業病)、その方はいいねなど何も反応をしていないことがよくあります。このように、ツイートにアクションはしないけど『ツイートを動機に行動する』は、あるようなのです。

たしかに私も、見知らぬ人のツイートに通りすがりで共感→いいねすることがあるけど、なぜか公式さんだとツイート見るだけで通り過ぎがちかも🤔 。これらの理由で、冒頭の「公式は拡散されにくい」に大きくうなずいているのです。

公式担当だからできること

公式は無理ゲーでは…とひとしきり悩んで思い出したのは、チームメンバーです。約15名のbosyuチームは、ほぼ全員がTwitterをやっています。

もちろん、サービスに関するユーザーさんの投稿を公式起点に増やすのは理想で、日々意識しています。でも、プレゼントも広告もなくツイートきかっけはなかなか難しい。目指すけれど、これをKPI的にするのはしんどいなぁと。

それより、まずサービス運営の同志であるメンバーが、今よりサービスのことを話題にするようになれば、その波が小さく広がっていくのではないかと考えました。

つい反応したくなるツイートを目指す

メンバーが「ツイートしてもよさそうなのに、してない時」を思い返すと、機能リリースなどお知らせのタイミングだと思いました。

なぜツイートしてないのか深ぼると、「文章が苦手(orめんどう)」か「つぶやく意志はあったけど、忙しくて忘れた」かなぁと。そこで、公式がつい反応したくなるツイートをしておけば、普段つぶやかないメンバーもコメントつきの引用リツイートで反応しやすくなるのでは?と仮説をたてました。

メンバー=サービス中の人のリアルな声がふえると、情報に厚みがでるし、タイムラインがにぎやかになります。これは、公式担当ひとりでは絶対できません。

たとえば、新機能を公式が説明するより、実際に開発をしたエンジニアが「つくりました〜」と言う方が何だか体温を感じませんか?

↑bosyuのプロダクトマネージャー

公式に引用リツイートし「リリースしたよ!」と添えるだけなら、忙しくてもお手軽。下に公式ツイートが表示されるので、正確な情報込みで5秒で投稿ができます。

もちろん、みんなの引用リツイートを公式でいいね&リツイートするし、メンバー内で反応しあう流れもできやすい。すると、それぞれのツイートへの反応がつみ重なり、自然と身内で拡散性が発揮されやすくなります。

しかも、メンバーのことをフォロワーさんが知るきっかけになるのも、Twitter担当的にはうれしいこと。

👉公式が引用リツイートを狙うわけ
1.サービスの情報が多角的になる
2.引用元の公式ツイがあるので、正しい情報を拡散できる
3.つぶやかないメンバーの投稿ハードルが下がる
4.Twitterの拡散性を発揮しやすくする
5.ユーザーさんにメンバーのことを知ってもらえる

引用リツイートしたくなる投稿

いろいろ試した結果、みんなが反応してくれるのは、シンプルでわかりやすいツイートだということがわかりました。

私がみんなの反応を意識してツイートを作る時、心がけていることは3つあります。

1.伝えたいことを完結に
タイムラインに正確な情報を届けることを目的に、できるだけシンプルなつぶやきを目指します。新機能リリースなら、細部は省いて(後日、別でつぶやく)一番伝えたいことを書きます。

サービスの中にいると、つい140文字に思いや特徴をつめこみたくなるのでがまん。逆に簡素化しすぎて、誤解を招かないように注意もします。

2.ぱっと見で大枠がわかる
私は冒頭に一番伝えたいことを書き、全部読まなくてもざっくり内容がわかるようにすることが多いです。また、改行や記号・絵文字で工夫し、見やすさを調整します。

3.余白をのこす
メンバーに「引用リツイートされる土台」になることを考え、コメントの余白を残します。以前は、中の人の思いを入れたり、文調もbosyuさんぽさが濃く情報量多めでした。これは読むだけでお腹いっぱいなのか、反応されにくかったのでシンプルに方向転換しました。

この文章に余白はある?と悩んだら、自分が「ノリでひとこと付けれるか?」を考えてみてください。

👉引用リツイートされたくて意識していること
1. 伝えたいことを簡潔に
2.ぱっと見で大枠がわかる
3.余白をのこす

【大事】勝手に準備しておく

実は、メンバーに反応してもらえるツイートを心がけている、と今回はじめて言いました。笑

メンバーに「反応して」と求めず、予期せぬタイミングでいつ反応してくれてもいいように、勝手に準備しておくのがこの施策の大事なポイントです。

チームでわいわいTwitterを盛り上げるのは理想です。でも「頼まれてのシェア」は、投稿を見た人になぜか伝わるし、毎回シェアをお願いするのは疲れてしまいます。さらに、みんなのTwitterの使い方、得意/苦手の意識、タイムラインをのぞく頻度も違うので「自分はみんなよりTwitterのことを考える時間が長い」と自覚し、思いを押しつけないように気をつけています。

実践してみたら

チームメンバーをゆるく巻き込むツイートを意識するようになり、bosyu公式は、メンバーの投稿をリツートする機会が増えました。すぐに数字として見えることではないけれど、個人のTwitterが注目される今だからこそ、やる意味があると思います。Twitter運用がたのしくなる"お守り"みたいな感じで、参考にしていただけるとうれしいです。

▶︎ bosyu公式Twitter
▶︎ bosyuさん個人のTwitter

取材していただきました〜🙌

タイトルのアドバイス Special Tanks:じきるうさん


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