カルドハイム、役に立たないドラフト攻略のようなもの(2)

 どうも、マッチドラマンです。

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 データが謎の分裂を起こしたためイベント数が1多くなっており、またゲーム数が2少なくなっています(途中でネットワークエラーがあったのでそのせいかもしれません)。またトロフィー以外の13回は全部2-1です。いつまでもそんなはずはないのでそろそろ0-2ドロップが来そう。


 3月の予選がシールドと聞いて一時ラダーに転向していたのですが、万一予選を抜けても本戦は構築なのではないか、ということでマッチに戻りました。プレドラの戦績は4-3, 7-1, 6-3。

 もちろん本戦に出られる可能性は決して高いものではなく、どうせほぼ出られないのだから本戦のレギュレーションが何であってもあまり関係ないだろう、というのが実際のところではあります。

 とはいえ、僅かな確率とはいえ絶対にありえないというわけではなく(実際にPTQで優勝してしまったことも無いではないですし)、天佑に恵まれて勝ち抜けても本戦に出る気が起きない予選というのはやはりモチベーションが上がるものではありません。

 冷やかしで参加するのは真剣に予選抜けを目指している(かもしれない)対戦相手に失礼だ、というのも多少はあります。

 というわけで、やはりランク戦はしばらくお休みです。

 そしてカルドハイム。前回は「2色10種から1つ」より「単色5種から2つ」という意識に近い環境ではないかというような話を書きましたが、今回は実際に各色について書いていこうと思います。

 が、その前に、リリースからしばらく経って有用な記事も増え、世間の環境理解も進んできているようだということで、データを見てみることにします。

(以降、元データは2/16現在の17Lands.comより)

まず、プレミアドラフトにおける2色デッキ、およびそこから集計した色ごとの使用率と勝率を見てみましょう。前提として、17Landsのデータ全体の勝率が54.3%なので、色ごとの優劣はそこを基準に考えていくことになります。

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 これは純粋な2色デッキのデータです。ディミーアの低勝率がかなり目立ちますね。使用率も低く、一番人気のボロスの1/5近い数字になっています。

 好調なのはセレズニア、ボロス、グルールあたり。色ごとに見るとナヤ3色、特に赤と緑が高勝率に見えますが、二色で見たときほどの顕著な差はなさそうです。これはディミーアなど低勝率の組み合わせは試行回数も少なくデータに与える影響が相対的に小さくなっているためと思われます。

 使用率で見ると赤の人気が目立ち青や緑が低めですが、これは氷雪の絡みもあってシミック系は多色化しやすく純2色のデッキがさほど多くないためでしょう。

 というわけで、次は2色+タッチのデータを見てみます。

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 相変わらずディミーアが50%を切っていますが最下位は脱出し、他にも各色勝率が上がったり下がったりしていますが、全体的に差が縮まっている印象を受けます。強い色は二色のまま、そうでない色はタッチに頼ったほうが強いということなのかもしれません。

 黒がきつそうなのはメイン除去である《Feed the Serpent/大蛇の餌》がダブルシンボルであることと無関係ではないでしょう。

 色ごとに見るとやはりマナサポートがありタッチしやすい緑の高使用率が目立ちます。逆に白などは使用率が低く、これは ①短期戦をする色である ②マナサポートがない ③氷雪がない といった理由により白メインのデッキにはタッチをする動機が小さいということでしょう。勝率の減少幅も白が一番大きく、やはりタッチに向かない色と言えそうです。

 色ごとに見た場合、白のみならず実は全色勝率が下がっています。これはタッチが弱いというよりも失敗デッキ(ピックがうまくいかずカードが足りなくなり色が追加された)が混じっているためとも思われますが、安易なタッチは危険ということも言えるかもしれません。タッチをするから強いのではなく、タッチしてでも入れる価値のある強力カードがデッキに入るから強いのだ、ということを忘れないようにしたいものです。

 また、均等2色のデッキより、メイン2色がどちらかに偏っているデッキのほうがタッチ時のマナ基盤が安定しやすいことは覚えておくといいでしょう。

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 純二色と二色+タッチの合計がこちらです。やはりナヤ三色のうち2つ(グルール、セレズニア、ボロス)の勝率が高く、その対極にあるディミーアの勝率(と人気)が低いようです。

 色ごとに見た場合は赤の人気が少し目立っていますが、全体的に思ったより差が小さいなという印象です。詳しくは後に述べますが、どの色もきちんとピックをしてデッキが組めればさほど大きな差はない環境なのではないでしょうか。

  以下、参考資料としていくつか貼っておきます。

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17Landsにおける三色以上の勝率です。純二色には劣りますが、(三色以外の)勝率は低くなく、やはり多色が可能な環境だと言えそうです。

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 マッチドラフトのデータです。ゲーム勝率が高いとマッチ勝率が更に高くなるbo3の特性上、全体的な勝率そのものが高いですが色ごとの傾向はプレミアドラフトと似たり寄ったりです。青がちょっと強くなっている、とは言えるかもしれません。

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 どうでもいいですが私のデータです。同じ人が使うならどの色でも大差はないよ、という傍証にはなるかもしれません。赤が少なめなのは嫌いだからではなく、単にあまり流れてこないからです。

 また、メインの勝率が65%しかないので、すごく雑に考えればbo1だったらこのくらいの勝率だったとも言えそうです。サイド後は74.7%なので、サイドボーディングの重要性を示すデータ?と言える?かも?

・速度

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この17Landsのデータによると、KHMのプレミアドラフト(灰色の斧マーク)は先手勝率が52%強、平均キルターンは9.5ターンほどのようです。割とはっきり先手有利で、速度的には早すぎも遅すぎもしないといったところのようです。

 マッチドラフト(金色?の斧マーク)の場合は平均キルターンが9.2ほどとかなり下がり、その分か先手がさらに有利になっています。この傾向は他のセットにも当てはまっているので、KHMというよりbo3のマッチドラフトの特性なのでしょう。事実、ざっと計算した感じだと私の平均キルターンも8~9と早めです。

 これはおそらく、bo1のような初手補正がないため初手運の差が大きくなり、「ブン回りvsダブルマリガン」のような悲惨な構図が発生する確率がbo1より高いためではないかと推測されます。とはいえ二本先取のbo3なのでそれ一回でマッチが終了してしまわないのが救いではあります。

 総じて言えば、どうしようもない運の要素だけで決まってしまう確率はゲーム単位ではbo3のほうが高く、マッチ単位ではbo1のほうが高いと言えそうです。

 なお、赤いマークはシールド、黒いマークはクイックドラフトです。


 前置きはこのくらいにして、ここから各色の解説に入っていこうと思いますが、ここで一旦記事を切ります。


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