『ムーラン』みたぞ
昨年いろいろな意味で物議を醸した『ムーラン』ずっと観たいと思っていた。
中国政府が弾圧を繰り返しているとされる新疆ウイグル自治区で撮影され、エンドロールでその弾圧に加担していると目される政府機関に感謝していることなどである。
ポリコレ大好きなグローバル企業も中国政府に弱腰なのかよという批判があるのは自然なことであろう。
また主演女優が、香港の民主化運動の取り締まりを支持する発言をしたことも話題となった。まあ中国本土に住む人にとっては中国領たる香港だけ自由を享受するなどということは嬉しくないであろうことも想像に難くないのであった。
香港の人もあんまり大陸中国のことが好きじゃないっぽいというのは以前に触れたとおりである。
ムーランはもともと中国の伝説『花木蘭』をもとにしたディズニーの長編アニメーションである。
ポカホンタス顔のおねいさんが活躍するやつだ。
そしてこれをディズニーが実写でリメイクしたといわけである。
上述の主演女優の他、チャン・イーモウやチェン・カイコーの作品で活躍してきた大女優コン・リー、世界最強アクションスターのドニー・イェン、エクスペンダブルなリー・リンチェイ(akaジェットーリー)が脇を固めるというたまらなくワクワクするキャスティングである。
しかし昨年の疫病の騒ぎもあって、劇場公開されないことになった。劇場至上主義者の私にとっては非常に哀しいことであった。映画はでかいテレビではない。狭い空間に約2時間観客を釘付けにできることを前提に製作されているのである。
しかしそんなことを言ってもしかたない。ディズニープラスで提供されるらしい。スターウォーズマンダロリアンも観たいし契約しようか。
いやいや、今はAmazon PrimeとYoutubeとDAZNに課金しているが、それらだけで十分に時間はつぶれている。それにディズニープラスよりもNetflixのほうが映像コンテンツは充実しているのではないか。
などなど悩んだ結果、Amazon Primeで全然関係ないムーランを発見したのでそれを見ることにした。
2009年中国製作で日本未公開らしい。
話はまあだいたいいっしょ。魏の将軍との恋などあったりして、柔然(突厥だったかも)の部隊と対決する。普通に面白かった。
ムーランを演じたのはヴィッキー・チャオである。本作で中国国内の映画賞をたくさんとったらしい。少林サッカーで頭を丸められてしまう少女を演じた彼女も大女優の風格である。コン・リーやマギー・チャンの正当な後継者といえるだろう。
そういやスタイリッシュガンアクションムービーの傑作『ザ・ミッション』で意味もなく殺される役で出てたなあと思って調べてみるとDVDが凄い値段になっている。
俺このDVDがもってるんだよね。
世間的にはヴィッキー・チャオの出演作品で有名なのは『レッドクリフ』だろうか。リン・チーリンが美しすぎて完全に忘れていたのだが、孫権の妹孫尚香役で出演していた。ここでもムーランと同じく男勝りの武将を演じている。
以上、ムーランとヴィッキー・チャオのお話でした。
サポートは執筆活動に使わせていただきます。