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『独立少年合唱団』観るべし

ふと20年前に観た『独立少年合唱団』という映画を思い出した。

舞台は1970年代。父を亡くした道夫(伊藤淳史)は、山奥の全寮制中学校に転校するも、吃音症のため周囲と馴染めない。美声をもつ美少年の康夫(藤間宇宙)はそんな道夫のことを気にかけ、合唱部に誘うのだった。顧問の手ほどきもあり自信を得た道夫は、いつの間にか吃音も克服した。

合唱部のみんなは全国大会に向けて練習にはげむ。中でも康夫はウィーンフィルに入るという夢があった。

道夫と康夫の蜜月の日々が続くが、顧問の後輩で今も学生運動に明け暮れる里見の登場、康夫の声変わりにより、物語は破滅へと走り出すのだった。

主演の二人の瑞々しさ、物語の切なさによって公開当時高い評価を受けた。

ベルリン国際映画祭アルフレート・バウアー賞、キネマ旬報2000年度ベストテン第8位、助演男優賞受賞作品などなど。

ちなみにキネマ旬報ベストテンは毎年2月下旬号で発表される。評論家と読者の投票によるものだが、上位にランクインする作品は基本的にハズレがない。

邦画はつまらないと感じている方は参考にされるとよいだろう。

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