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#401 漫画論41|レベルE

前回の幽遊白書に続いて、ある意味幽白より好きだった名作「レベルE」を紹介します。
この作品は未だにコミックスを持ってる、大好きな作品です。


レベルEとは?

アニメ版は見たことないですが・・・

前提として、幽白連載時に「週刊連載はもうしんどい」という冨樫先生のワガ…要望がありました。
しかしながら週刊ジャンプ編集部はドル箱作家の冨樫先生を手放したくない一心(月刊ジャンプにも譲りたくなかったと推察)で、「じゃあ月刊連載でいいですよ」と許可をした背景があると思ってますが、そんな富樫先生が「描きたいものを描く」というテーマで描かれたと思われる、SFものです。

ほぼ全話に登場するのはドグラ星という惑星の王子で、ずっと"バカ王子"と呼べれているんですが、侮蔑の意味ではなく、本名がバカであることが終盤で明らかになります笑
そのバカ王子がとんでもないIQを持っていながら性格は最悪で、「民衆の支持を下げないように苦しめる」ということをテーマに、周りについているお付きの護衛隊や、地球では民間人をも巻き込んで、嫌がらせをするいうお騒がせ展開ですね。

バカ王子はほぼ毎回登場しますが、基本的にはオムニバス形式の短編ショート・チューン・ストーリーとなっております。
で、ギャグテイストが強く、どの回も"笑い"が入っているのが良いですね。
あとはマニアックな知識も素晴らしいですし、この作品を30歳前後で描いたというのがマジで天才です。


レベルEとの出会い

連載開始した1995年、小6の頃はジャンプを購読しておりましたので、リアルタイムで読んでいました。
しかし、やはり小坊には難解であり、周りでも読んでるけど難しいと言っている同級生が多数。
やはり好きな奴らは頭がいい奴らで、僕も一部は分かってないけどわかったフリをして読んでいた記憶があります笑

そして大学に入ってから読み直して、あ、やっぱおもしれーなと思い、それが未だに捨てられずに家にありますね。

そして今回久々に読んだけど本当に面白かった。
名作は色褪せないですよね。


好きなレベルEのキャラクター

10位 サゾドマ虫

このサゾドマ虫は恐ろしい見た目をしているんですけど、「人懐っこく無害」とのこと笑
無害ではないと思うんですが・・・笑

そして石を投げたり、気持ち悪がったら喜んで抱きついてくるという出会ってしまったら諦めるしかない虫です笑


9位 ツインテール・マーメード

このツインテール・マーメードも良いんです。
競売で売られるんですが、買い取った悪そうな男に「ご主人様と言ってみろ!」と言われて「ゲス野郎?」と言うくらい気が強く、嘘をついた奴を殺すというなかなか戦闘力の高い人魚さんです。

で、カート・コバーン似の悪いやつに騙されて、「仲間を助けるために私一人が見せ物になる」感じで頑張ってるんですが、結局仲間も全員売られていたという淋しい人魚でしたが、最後は新しい仲間が待つ海に行けました。


8位 立花先生

立花先生は宇宙人で暗殺者にも関わらず、いけしゃあしゃあと小学校の教師になりすましています笑
どう考えても強いんですけど、「厳しいけどいい先生」と生徒から言われるくらい評判の良い先生で、後述のカラーレンジャーの生徒達に優しくアドバイスをしてくれる先生です。


7位 サキ王女

サキ王女はマクバク族という種族の女王で、交配した種族を滅ぼすという地獄のような能力持った宇宙人なんですけど、そこで地球人に目をつけて、ミキヒサという相手を見つけます。
「サキちゃん」「幹久くん」「芸能人は」「歯が命」ですね。時代を感じさせます。
で、省略しますが色々あるんですけど、染色体とかゲノムの話となり、なかなか深いです。改めてですがこれを30歳で描くのは本当にすごい。


6位 サド隊員

このオールバックメガネがサド隊員で、Hunter × Hunterで切るあの家の執事にも近いフォルムだったりするんですが、とにかくこのサド隊員は知識量豊富で冷静沈着、チームに置いておきたいタイプです。
バカ王子の嫌がらせなどでブチ切れて暴走しそうなクラフト隊長を寸前のところで抑えるんですが、内心バカ王子に相当ムカついているあたりが非常に良いですね。
「私もできることならそう(殺す)したい」とか言ってますからね笑


5位 岩田キャプテン

この野球編は面白いです。
結局、集中しすぎた部員の深層心理の世界に部員全員が引き込まれるという展開だったんですが、この選手の設定の作り込みとかが非常に秀逸です。
まずキャプテン・ライト岩田がこのコマだけで十分ですよね笑


そして部員たちです。
江尻と佐藤以外はキャプテンに対して敬語を使っていることから、2年生以下であることがわかりますね。2年生主体のチームということで、翌年にも期待できるメンバーですね。

そして物語のオチも非常に良かったですし、後日談で甲子園に出たとサラッと伝えていたのも良かったですね。


4位 カラーレンジャー

カラーレンジャー編も非常に楽しかったですね。もっと長尺で見たかったストーリーでした。
バカ王子に小学生5人が拉致され、カラーレンジャーとしての使命が与えられるという展開なんですが、RPGツクール的な展開でなかなか秀逸なんですが、ここでもバカ王子がアホな感じで絡んできて、当時小学生だった僕らにはレベルの高い下ネタをここで教えてくれました笑
「もし僕が予定の時間より遅れたら、そのことには触れずにそっとしておいてほしい」とかすげー笑った記憶ありますね笑

そしてカラーレンジャーの技がオジャパメン熱唱とかで、やはりこの辺でも時代を感じますね。


3位 筒井雪隆

バカ王子のツッコミキャラとして第1話から登場する地球人・雪隆です。
とにかく結果っ早く、元ヤンキーであり、「砂にする」という、フクロにするというヤンキー用語の更に上位のスラングを使うあたりが良いですね笑

特に触れられてはいなかったですが、隣に住む美歩ちゃんとの関係性も気になるですね。


2位 クラフト隊長

そしてクラフト隊長です。
一見するとガタイのいい左京なんですけど、とにかくバカ王子に目をつけられ、イジられ、嫌がらせをされ、苦しめられまくっている可哀想なキャラクターであり、暴力的ではありながらもこの作品の中では比較的まともな存在です。


1位 バカ王子

そして何と言ってもバカ王子でしょう。
冨樫先生の作品の中で僕はこのバカ王子が最も好きですね。
とにかく天才で、イタズラ大好きで、性格が悪いという設定、そして何気にエロいことを言い出すあたりも良かったですね(日記)


まとめ

そんな感じでHunter × Hunterより僕はレベルEの続編を冨樫先生には書いてほしいと思ってたりします。

とにかく今読んでも楽しく読めますし、勉強にもなりますので、全3巻と読みやすいので、未読の方は是非読んでみてください!

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