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#393 漫画論40|幽遊白書

それでは今回は幽遊白書通称「幽白」に関して紹介しましょう。
これは過去にゲームのみの紹介で、漫画に関してはまだ紹介してませんでしたね。




幽遊白書 あらすじ

超不良・浦飯幽助は、交通事故に遭いそうな少年を庇って車に惹かれて、1話目の1コマ目から死んでしまうんですが・・・
この超不良が少年を助けようとして死ぬのが霊界においても計算外だったらしく、霊界にいる案内人のぼたんから、生き返るための試練が与えられます。
で、幼馴染の蛍子だったり、ライバルの桑原の助けがあったりで、無事蘇生するんですが、蘇生後は「霊界探偵」として、人間界に移り住む妖怪たちを退治することとなりました。

で、そこからはバトル漫画に移行します。
まずは霊界の秘宝を盗んだ盗賊の飛影・蔵馬などと戦い、
悪さをしようとしている妖怪・乱童を倒し、四聖獣を倒し、
そして暗黒武術界というバトル編に突入しetc…という感じで、少年ジャンプの王道的展開で人気を博し、当時のジャンプを、いや少年漫画を、今漫画全体を代表してもかなり大人気のイケてる漫画でしたねえ。

僕もコミックス全巻持ってました(途中で売って高校に入って買い直した)し、アニメも見てましたし、ゲームも買ったり、なかなかの幽白フリークでした。
暗黒武道会編が一つのピークだっとと思いますが、仙水編も好きでした。
魔界編は急展開すぎてそんなでしたが・・・

ドラゴンボールはリアルタイムではピーク(フリーザ編)を見ることはできませんでしたが、幽白はピーク(戸愚呂弟編)を見ることができたので、その点思い入れが強いのかも知れませんね!


幽遊白書の魅力

1. わかりやすい必殺技

幽遊白書がここまで愛されたのは、子供にも大人にも受け入れられた事だと思います(HUNTER × HUNTERは難しすぎて子供は着いていけてないでしょう)

幽助と桑原は同じ中学校なはずなのに何故か別々ですが制服を着てますし、鞍馬も制服を着ていて親近感の湧く格好をしているし、技の霊丸(れいがん)はネーミングも所作もシンプルで素晴らしい。
他にも霊剣も分かりやすいですし、薔薇が鞭になるローズウィップも良いですね。
しかし、なんといっても飛影です。
一回の斬撃で16回切ったり、残像を残したり、そしてなんといっても炎殺黒龍波ですよ!あれは当時の小学生みんな喜んで見てましたね。

それ以外もヨーヨーを使う鈴駆とか、風使いの陣とか、美しい魔闘家・鈴木とか、シンプルな敵キャラもよかったですね。


2.繰り返したくなるような言い回し

あとは冨樫先生のワードセンスですね。この辺からやはりズバ抜けています。
この辺は本当に大人になっても残ってます。

当時の国家予算を個人相手のギャンブルで求めるという笑




これはマジで有名なセリフですね。この樹は鬼のような男です笑



この仙水の心理はわからなくもない


これもいいシーンですね


あとは冨樫先生のルーズさも良かったですね。
HUNTER×HUNTERはルーズすぎて連載が滞ってますが

蔵馬は桑原を「桑原君」と呼ぶんですが、
桑原が拉致されるシーンで、蔵馬が「これだと桑原も一緒に吹っ飛んでしまう」とか言うセリフの欄外に、「あ、君つけるの忘れた」と書いてしまう、そしてそれで許されるルーズさがいいですよね笑


3.あとはやっぱりアニメですね

アニメはすごく良かったですね。
「伊達にあの世は見てねぇぜ!」とか、かなり有名なフレーズですが、これアニメ独自のセリフなんですよね。その辺の主張というかはすごく良かったかなと。

あとはアニメの主題歌はクソ残ってますね。



幽遊白書の個人的ベストバウト10選

次点 おじいさん vs たぬき

これは泣けます。
1〜2巻は青春ラブコメ的な感じなんですが、このたぬきの回(たぬ回)は泣けます。


10位 幽助 vs 乱童

これは3〜4巻の話です。
この辺から人気が増えてきたと思われますが、この幻海師範から「霊光波動拳」を継承する弟子を見つけるためのトーナメントでバトル編に移行。これは見ていて面白かった。
もう話がトントン進んで楽しいんですが、最後のこの乱童!こいつが悪いんです!もう幻海師範の技を悪用する気満々!!
最後は技に溺れてやられますが、幽助を序盤でなかなか苦しめた存在ですね。
個人的には殺し屋の「黒田」が好きでした。


9位 幽助 vs 朱雀

そして四聖獣という悪い奴らが現れるんですが、敵が玄武・白虎・青龍・朱雀という四神。SAGAやBAD BOY MEMORYでもお馴染みですね。
で、こいつは悪くて、人間界を変な笛で、変な虫で苦しめて、蛍子が苦しめられるんですが・・・何とか倒します。
こんな感じで同時進行で苦しめられるヒロインを、ボスと戦って勝つことで救えるというのは、ベタベタですが熱い展開ですよね。
この辺も楽しかったですね。


8位 幽助&桑原 vs 戸愚呂兄弟

この後、垂金権造というクソみたいなキャラクターが出てくるんですけど、この垂金のボディーガード的な感じで初めて出てくるのが戸愚呂兄弟です。

この垂金は本当に悪いやつで、妖怪を監禁して金を稼ぐようなワルです。

そして戸愚呂兄弟は敗れて幽助&桑原チームが勝ち、この垂金も粛清されて終わるのですが・・・この敗戦は八百長
戸愚呂兄弟は垂金から66兆2,000億円を奪い取るため、手を抜いて負けたフリをしていたんです。
で、本気で戦いたいと戸愚呂が幽助を脅し、この勝敗の結果をつけるため・・・遊助たちは暗黒武術会に続きます。


7位 飛影 vs 是流

そして暗黒武道会、この辺が一番面白かったという声は多いでしょう。
僕も当時はリアルタイムでこの辺から読み出したので、かなり熱中して見ていましたね。多分ジャンプを買うより、コミックスを買うのが早かった気がしたので、この試合が繰り広げられる7巻も楽しんで読みましたね。

で、飛影がスターダムにのしあがったのが、この「炎殺黒龍波」ですね。
これを読んでいた僕らは「ビッグバンアタック」とかに匹敵するくらい興奮し、真似ていたものでした。
飛影の人気はすごかったですね。



6位 幽助 vs 酎


幽助と酎の試合もすごく良かった。
もう話で言うと3話くらいなんですけど、これくらいでいいんです!むしろ、こういうのが良いんですよね。鮮明に覚えてます。
最後のナイフエッジデスマッチもシンプルで非常に良かった。
本来であればもっと順位上なくらいベストバウトなんですが、時系列で書いているのでこの順位となります。
(もはやランキングとはという感じですが・・・笑)


5位 桑原 vs 戸愚呂兄

で、飛ばして決勝です。
2回戦の3vs3のタッグマッチも、2回戦の魔界の忍者たち(蔵馬 vs 凍矢、幽助vs陣、桑原vs吏将など)も全部良かった。準決勝の裏御伽チーム戦もよかったですし、決勝の蔵馬vs鴉、飛影vs武威もよかったんですが・・・誌面の都合上飛びます。

で、戸愚呂兄戦です。
この兄は変形できたりする変態なんですが、性格も最悪で、桑原を挑発するだけ挑発して返り討ちに会うという笑
連載中、2戦終わって3戦目はまた幽助&桑原チーム vs 戸愚呂兄弟と思っていたので、「桑原一人で兄に勝てるかな・・」と心配した記憶がありますね笑
杞憂に終わった圧勝でしたが・・・笑


4位 幽助 vs 戸愚呂弟

そして最後の戸愚呂弟編です。
この弟は最初は紳士なんですが、徐々に悪になります。
「ひょっとしてお前、死なないと思ってるんじゃないかね?」とかは漫画誌に残るラスボスの威圧感を与える名言でした。
そして最後は全力を出し合って、礼を言って倒れる。
戸愚呂弟はマジで理想のラスボスでしたね。


3位 蔵馬 vs 海藤

そして暗黒武道会が終わって、仙水編に突入します。
仙水戦から心理戦の要素も加わり、のちのHUNTER×HUNTERにも繋がるような展開が始まり、めちゃくちゃ面白いです(連載中は難解でしたが)

この蔵馬vs海藤の試合は心理戦の真骨頂。
すげー面白いですし、もっとハイレベルな攻防戦を見たかったり思いました。


2位 幽助 vs 神谷

神谷はなかなかいいキャラしてましたので、もっと強くして欲しかったですね。
ウイルスを作ったり、手をメスにしたり、縫合手術をしたり、ドクターという設定が良かったです。
サイコキラー一歩手前くらいで終わってしまったのが惜しい、好キャラでした。


1位 幽助 vs 仙水

そして魔界トーナメント編がだいぶ省略されたので、仙水が事実上ラスボスでしょう。
剛ではなく柔の敵で、幽助も苦戦して一度は殺されてしまうのですが・・・まさかの幽助の魔族転生で逆転勝ちするというのは、流石に「うーん・・・」と思ったものでした笑

ただ、いいキャラクターですね。
人間なのに人間を憎むという、寄生獣でいう広川市長的存在でしたが、最後は魔界で死ねて本望だったでしょう。


まとめ

思いの外長くなってしまいました。
そんな感じですが、これを書くにあたり久々に読み返しましたが、やはり言い回しなど面白かったですね。
今見ても全然古く感じない、名作です。

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