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#136 蹴球論⑩|1996年 アトランタオリンピック 〜マイアミの奇跡〜

これは予選から本当に盛り上がりましたね!
これまでメキシコオリンピック以来28年間出場できていなかったオリンピックサッカー日本代表でしたが、93年にJリーグも開幕し、そして23歳以下の選手もJリーグでブイブイ言わせており「今回は出れるはず!」と国民の期待は高くなっておりました。

チームの中心は当時横浜フリューゲルスで7番を背負い、そのエグいドリブルでかなりブイブイ言わせていたキャプテン前園。高卒ルーキーながら開幕4試合連続ゴールという前人未到の記録を叩き出したエースの、そして20歳の若さでJリーグ優勝チームの正ゴールキーパーの座を掴んだGK川口と…
他にもポジションごとに選手も揃っており、シドニーと東京の次にメンバーは揃っていたような気がします。


アジア予選

そして1次予選は記憶にないのですが、最終予選から。
初戦のイラク戦は友達のノブの家で見てましたが、城のゴールで先制するも1-1の引き分けも、次のオマーン戦には前園のPKで先制し、前園、城、そして19歳中田英のゴールで4-1で快勝。そして最終節のUAE戦は上村のゴールで1-0で守り切り、2勝1分でグループ首位で決勝トーナメントへ。

そして決勝トーナメント1回戦はサウジアラビア。
サウジはその2年前のW杯でベスト16に進出しており、この時期アジアで一番強かった記憶があります。

そんなサウジ相手に、キレキレだったのはキャプテンの前園でした。
前半早々に先制点を叩き込むと、後半にも追加点を決めて2-0でグッとオリンピック出場の切符を手繰り寄せる獅子奮迅の大活躍。
そして、この試合はなんと言っても川口でした。1点は取られてしまったものの相手の猛攻を鬼神の如く防ぎ、2-1でオリンピック出場!

この時以降、当たり前のように連続で出場していますが、やはり最初のこの瞬間は本当に熱かったですね。


そして決勝は韓国に惜敗したのですが、城のオーバーヘッドは記憶に残ってます。


アトランタオリンピック本戦

日本のメンバーは以下の感じです。
流石に現役はいないか・・・と思いつつ、伊東テルはまだ現役ですね!凄いですよ!
こうしてみるとマリノスもですがジュビロ、広島が多いですね。

  1 GK 川口能活(横浜マリノス) 
  2 MF 白井博幸(清水エスパルス) 
  3 DF 鈴木秀人(ジュビロ磐田) 
  4 MF 廣長優志(ヴェルディ川崎) 
  5 DF 田中誠(ジュビロ磐田) 
  6 DF 服部年宏(ジュビロ磐田) 
  7 MF 前園真聖(横浜フリューゲルス) 
  8 MF 伊東輝悦(清水エスパルス) 
  9 FW 城彰二(ジェフ市原)
10 MF 遠藤彰弘(横浜マリノス)
11 MF 森岡茂(ガンバ大阪)
12 DF 上村健一(サンフレッチェ広島)
13 DF 松田直樹(横浜マリノス)
14 MF 中田英寿(ベルマーレ平塚)
15 MF 秋葉忠宏(ジェフ市原)
16 FW 松原良香(ジュビロ磐田)
17 DF 路木龍次(サンフレッチェ広島)
18 GK 下田崇(サンフレッチェ広島)


第1戦 ブラジル戦 〜マイアミの奇跡〜

これは本当に凄かった。歴史に残るジャイアントキリングでした。

この時期のブラジルは2年目の94W杯を制していて、世界で一番強い印象だった。OAでベベット、リバウド、アウダイールを加えて、メンバーはジュニーニョ、ロベカル、ジーダ、若き日のロナウドなど錚々たるメンバー。
この試合の1週間前に「世界選抜と練習試合して勝った」という笑

そんな世界最強軍団に、1-0で勝った時は流石にヤバかった。
確か試合は平日で、朝9時くらいだったんですけど、中学校のサッカー部顧問の体育教師がTVでみんなで見せてくれて上がりましたね。

GKのジーダとDFアウダイールの連携が悪いっていう情報があり、その間を狙った路木のクロスの処理がもたついたと言うのはスカウティングの成果であり、これは決して奇跡ではないという説も好きでしたね。

とにかく、最高の試合でした。


第2戦 ナイジェリア戦

そしてブラジルに勝った日本五輪代表ですが、ナイジェリアに負けてしまいます。スコアは0-2でしたか。
結果的にこのナイジェリアは優勝するんですが、とにかく強かった記憶があります。
ヌワンコ・カヌや、ジェイジェイ・オコチャ、そしてウイニングイレブンでお馴染みのババンギダもいましたし、ババンギダに先制点決められてますからね笑

とにかくブラジルで燃え尽きた感じもあったんでしょう。


第3戦 ハンガリー戦

そしてこのハンガリー戦も相当盛り上がった。
これはリアルタイムで見てましたが、むしろブラジル戦より熱かった。

先制されるもゾノのPKで追いつき、また追加点入れられて1-2。
そして日本は勝つことが絶対条件の中、後半ロスタイムへ。

そしてここでセットプレー要員として直前で投入された上村がCKを頭で叩き込んで同点!
そしてその直後、伊東テルのアシストをゾノが決めてロスタイムで奇跡の逆転!
このゴール後のコーナーフラッグの前で喜ぶゾノはくそかっこいいです。

しかしながら、無惨にも2勝1敗と言う高ポイントでありながら、2勝1敗が3チーム並んだので得失点差でまさかのグループリーグ敗退・・・

そりゃねーぜって話です。


まとめ

そしてこの大会は結局ナイジェリアが優勝するんですけど、他にもスペインにはラウル、アルゼンチンにはクレスポなどがいて、かなり熱いオリンピックでした。楽しかったですね!

日本はオーバーエイジを使わない判断でしたが、使ってたらどうだったのかも見たかったですね。

とにかく初のオリンピック、なかなか思い入れがある大会でしたね。

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