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#074 漫画論④|ろくでなしBLUES

この漫画は僕のバイブルと言っても過言ではないでしょう。

「キン肉マン」と「魁!男塾」で漫画というものにハマった僕ちゃんは、小3〜4くらいからジャンプを買うようになり、毎週火曜日(北海道は火曜日発売だった)にワクワクしながらページをめくっていました。


当時のジャンプは「ドラゴンボール」「SLAM DUNK」「幽遊白書」などの柱がありつつ「こち亀」「ジョジョ」「ラッキーマン」「忍空」「ターちゃん」「ぬ〜べ〜」「ダイの大冒険」などのアニメ化された漫画が脇役を固め、「BOY」ですら下から数えた方が早いくらいのレベルの高さだった。
ちなみに「BOY」も相当好きだったので、漫画論16辺りで紹介します笑


そんな個人としては黄金時代だった当時の少年ジャンプでしたが、個人的に一番好きなのは「ろくでなしBLUES」でした。
5個上の従兄弟が元々集めていたので存在は知っていたんですが、僕が初めてジャンプを買ったあたりがちょうど葛西率いる正道館との抗争らへんで、毎週楽しみに読んでましたね。
そして僕はろくでなしBLUESの連載が終わって、ジャンプを買うのを卒業した記憶があります。


ろくでなしBLUES あらすじ

吉祥寺にある帝拳高校に通う喧嘩は強いがオツムが弱い前田太尊(以下前田さん)の高校入学〜卒業の物語となります。前田さんの将来の夢はボクシングの世界チャンピオンですが、高校中は喧嘩して仲間と遊びたい為、ボクサーのプロになれる17歳になってもプロテストを受けずに、高校卒業してからプロに挑むという話ですね。
当時の時代的に不良が多く、学内や他校との抗争を通じて「絆」が芽生えていくストーリーを主軸に、ショートストーリーでギャグの要素も含む、ヤンキー学園青春漫画と行ったところでしょうか。

前田さんは高1の頃は入学式で教師を殴って停学になるようなアナーキーだったのですが、高3あたりからは禁煙して後輩を諭すようになる"成長"も感じさせる秀作でした。
ちなみに僕は25年くらいラッキーストライクを吸ってますが、前田さんの影響が大きかったりします。

最初は学校を制覇し、近隣の高校と戦い勢力を拡大し、最大のライバルの成吉(プロボクサー)と出会い、修学旅行を挟み、東京四天王と呼ばれる鬼塚、薬師寺、葛西と戦い、四天王で大阪のヤンキー高校と戦い、最後悪い奴(サリー)と戦って卒業って感じですね。
その間のショートストーリーも最高に楽しく、どこから読んでも楽しい作品です。


ろくでなしBLUESの魅力

ろくでなしBLUESの優れていたところはまずは画力。森田先生の迫力ある絵柄は当時のジャンプでも一線を画していました。

あとはギャグセンス。言い回しやツッコミなどは今読んでも古さを感じさせないくらいハイクオリティで、俺も大分影響を受けてます。

あとは多くのキャラクターが登場しますが、キャラクターごとに個性があるのが素晴らしい。そして不良が怖いのがいい。クローズの不良より、他のどの漫画の不良よりろくでなしBLUESの不良は本当に怖いです笑

あとは個人的にですが、キャラクターが基本的に制服しか着ないのがいいですね。前田さんなんて学ランか裸か体操着しか着てないですからね笑

そして実在する地域で戦うのがいいですね。
俺も池袋に住んでいた時に「ここで前田さんと葛西戦ったのか…」とか、吉祥寺行った時に「ロクマルハチ」とか探しちゃいましたからね。

あとは、キャラクターが全員ボクサーの名前だったり、ブルーハーツをうまく活用したりとか、本当に先駆者だったと思っています。


ろくでなしBLUESで好きなキャラクター

私の好きなキャラクターを紹介します。大分偏ってます。

10位 川島編から出てくる渋谷楽翠のお調子者の不良

こいつです笑

これは名もなきキャラクターですね。
カッコよく再登場した鬼塚、そして鬼塚軍団の須原とか上山と一緒に登場するんですけど、こいつ前の抗争にいたっけ?多分いないはずです!

この男は何がすごいって、ぽっと出のキャラクターの分際で、「出た!頼んまっせ攻撃」とか、「カッカッカッ、川島組」などと煽るだけ煽って川島にぶん殴られて、「大阪 vs 東京」の紛争のトリガーになったんです。
罪深きモブキャラです笑


9位 葛西を勇猛果敢にイジったクラスメイト

こいつです笑

こいつを好きな人は多いのではないでしょうか?

授業中にエロ本を読む葛西が立ち上がったタイミングで、「へへ…葛西さんティッシュタイムっスか?」と絶対に言わなくていいのに無駄なイジリをして・・・
顔を掴んで机に叩きつけられるという悲運の持ち主です笑
余計なこと言わなきゃよかったのに・・・


8位 六車

ろくでなしBLUESはクズが多いですが、大抵改心するんです。
ただこの六車は改心するチャンスが与えられず笑

前田さんに倒される ⇨ 千秋を拉致する ⇨ 「先に頂いちまおう」と猥褻なことをしようとする ⇨ 薬師寺にやられる ⇨ 前田さんに”組んで薬師寺を倒そうぜ”と姑息に生きようとするも前田さんに殴られて出番終了、と言う感じでクズとして出演を全うしましたね。
そのヒールに徹した姿勢は役者として満点です。


7位 飯田

飯田も外せないですね。
最初は結構強そうなイキフンで畑山と共に登場し、カツジと米示を同時にキックでやっつけて、千秋を口説いてるあたりがピークだったんですが・・・以降は鬼塚に殴られ、前述10位の名も無き不良に「オカマ野郎」と罵られ、正道館の人質となり、気づけば吾郎とか同じ立ち位置に泣


6位 中島 淳一

中島はろくでなしBLUESにおいて欠かせない好キャラですね(若干飯田とかぶってますが)
あの無駄に二コマ使って髪をかきあげるスタイルとかは本当にいいですね。
長編には横浜帝拳編以外はほぼ出てきませんが、長編と長編を繋ぐ学園生活の日常編ではスタメンとして出場し、毎回輝かしい活躍を見せてくれますね。森田先生もお気に入りだったとかなんとか。

米示とは違い、なんで然程偏差値が高いと思えない帝拳高校に進学したかが謎ですが笑


5位 中田 小兵二

小兵二が登場してからろくでなしBLUESの人気が急上したようですが、それも頷ける最高のコメディリリーフです。前田さんの帝拳の最大のライバルと言っても良いでしょう。
とにかく森田先生のセンスあふれる言い回しが良いですね。

「俺昔から異人館に結構詳しくて、”異人館に結構詳しい中田”って言われてるんだ」
「見たか千秋ちゃん、この勝利は君へのそよ風の贈り物だ!ジャストフォーユー!」

これくらいしか浮かばなかったんですが、本当に最高のキャラクターです。
最後のサリー編で愛する千秋に「君は前田のことが好きなはずだ!」と言うあたりは本当に素晴らしかった。


4位 島袋 大

島袋も最高ですね。本当に前田さんの良きライバルです。前田さんは色々な角度のライバルがいるのがいいですね。
島袋は律儀でしっかりしており、とても不良とは思えない人格者だったりしながら、アホなのが素晴らしい。
修学旅行編で前田さんを偽って電話に出たり、登場シーンで受け身を取ったりする島袋には最高に笑いましたね。


3位 沢村 米示

米示は立ち位置がいいですね。不良グループで一番頭がいい、勉強ができる存在という立ち位置がいいです。
僕も中学時代のサッカー部が不良が多かったんですが、なんとなく米示的立ち位置を確立していたと思っているのでシンパシーを感じております。


2位 鬼塚

そして鬼塚です。鬼塚は本当にカッコいいです。
最初に出てきた時は本当に悪く、怖く、強い。最高のライバルでした。
そして恐怖政治を改めて仲間の大事さを知り、再登場した鬼塚もカッコいいんですよ。非常に渋いです。
そして鬼塚の影響で俺もランチコートを買いかけたくらいでしたね笑


1位 前田 太尊

そして1位はやっぱり前田さんですね。前田さんは本当にカッコいいです。
もう書き尽くした感じがするのでこれ以上は書くことは無いのですが、とにかく男の中の男ですね。


ろくでなしBLUESで嫌いなキャラクター

1位 千秋

そしてろくでなしBLUESは、千秋が本当に足を引っ張っています笑
千秋はすぐ余計なことをして、さらわれて、前田さんがその度に流さなくていいはずの血を流しています。

僕の姉は「千秋がいなければろくでなしBLUESは完璧」と言ってますし、僕の5分の兄弟は「薬師寺編で川から飛び出そうとした時は頭おかしいと思った」「葛西に負けた前田さんに対して"前田くんはいい友達がたくさんいるんだね"と慰める千秋はマジで狂ってると思った」とアンチが多いんです笑

なので僕は嫌いでは無いんですけど多数の声を代弁してみました笑


まとめ

以上、そんな感じで久しぶりに読みたくなったから読みます!
とにかくちょっと長いですが名作なので皆さん是非読んでみてください。

次は「キャプテン翼」で!

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