見出し画像

PRODUCTION NOTES #5 感情に寄りそう音楽

親子三世代それぞれの複雑な感情を、整理してわかりやすく伝えるという意味でも音楽は重要な要素であった。サウンドトラックを担当したのは、映画『この世界の片隅に』などの音楽も手掛けるコトリンゴ。「女性的な優しさがありながらも、強く印象に残る音楽」を目指し、「この曲を聴くと、こういう感情が出るようにしよう」といった音楽の設計的な細かい話し合いも行いながら、作曲が進められた。
 この映画のために書き下ろされた主題歌「花」を歌うのはシンガーのJUJU。清佳にはこれから自然体で自分らしく生きていってほしいという思いから、それを体現しているJUJUにリクエストをしたという。「昨今は、人々にとって心の居場所を見つけるの難しい鬱屈した社会だと感じています。そこで、ラストシーンには清佳と共に未来に向かう希望が必要だと考えました。どんな人であっても人生には、ままならないことが多かれ少なかれ存在すると思います。それでも、それを受け入れること。その上で、人生を誰かの意志に委ねることなく、自分自身で心の居場所を見つけることが幸せになるきっかけであって欲しい。そういう願いを主題歌に込めました」と製作陣は語る。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?