見出し画像

PRODUCTION NOTES #4 映像的なリアルさの追求

2021年4月9日から5月24日にかけて行われた撮影において、製作陣が特に苦労したのは”夢の家”の火災シーンだった。大切なものを失ってしまうところをしっかり映像で描く必要があったため、どのように原作からリアルに落とし込んでいくか、その演出は入念に検討されたという。「”夢の家”は約1ヶ月半かけてゼロから全部作りました。普通の家はなかなかあそこまで激しく燃えないのでオープンセットを建てて実際に燃やして撮影することにしたんです。たまたま田所の家として使った千葉の古民家の裏に森林と広場があって、そこを使うことにしました。だから”夢の家”と田所家は実は隣同士なんです。その分予定を組みやすくなって、お芝居に時間を割くことができました」と製作陣は振り返る。
 また、親子三世代の物語を、複数の視点から描く複雑な構成において、”時代感の演出”が重要であったという。観客を混乱させずに映像で三世代の物語を伝えていくために、家の中の様子や衣装、髪型やメイク、ブラウン管テレビに映る映像など、細部までこだわり抜いてそれぞれのシーンの撮影が進められた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?