1025 ヘレンの見た景色



久しぶりにちゃんと眠れた。そして7時くらいに起きて外を見るとめっちゃ晴れ。どっか最寄りで朝飯くおうかとおもったら、モスバーガーがあいてた。モスってこんな朝早くからやってるんやって驚いて、コーンスープを飲む。ひとしきり直近の行きたい展示とか予定を整理して本を読む。
今読んでるのはジョージナクリーグの『目の見えない私がヘレン・ケラーにつづる怒りと愛を込めた一方的な手紙』てやつ。


ヘレン・ケラーと同じように目の見えない著者が”ヘレン・ケラーのように振る舞う”ことを求められ、これまでなんども憎しみの対象にしてきたことを謝りながら、ヘレン・ケラーの生い立ちやそこで起きた人生のこもごもについて、あくまでもヘレン・ケラーを一人の人間として問いただし、思いを綴っていく。いわゆる”聖人的なヘレン・ケラーではなく、先生や先生の恋人、お母さんや周りの目とともに生きてきた一人の女性として扱われているのが新鮮で面白い。

ヘレン・ケラーがともに暮らしていた男性とこっそり結婚しようとしたことが先生に見つかってしまうシーンで、ヘレンは過去に先生とした”愛について”のやりとりを思い出す。

「愛とは、太陽のようなものではありませんか?雲から現れた太陽の光が肌や髪を温め、そして緑の木々や草をまっすぐに成長させるものではありませんか?」
すると彼女が言いました。
「いいえ、ヘレン。愛とは雨です。雲が太陽を覆うときの涼しさです。それは新鮮な空気の匂いと、乾いた地面に最初に雨のしずくが落ちたときに生じる独特の匂いであり、そして激しく散って大地を潤すいっぱいの雨粒なのですよ。

ゆるやかに穏やかさをもたらすものとして愛を捉えようとするヘレンと、劇的に変化をもたらすものとして語る先生。二人の思いが大きくすれ違っていることがよく分かるいいシーン。ヘレン・ケラーが”見ていた景色”をじっくりと時系列を追いながら、ときにツッコミを入れながら読めるいい本なのでおすすめ。

晴れたから今日は洗濯をして御苑とかで本を読む。信じられんくらい穏やかな休日が過ごせそう。

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