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0811 川のある町

先週は金沢、今週は帰省も兼ねて大分別府と福岡柳川で過ごした。
思いきり日差しを浴びながら移動を繰り返したもんやから、顔も頭も日焼けてしまったし、夏休み半分過ごしたくらいのサンダル焼けもこさえてしまった。

過ごした町すべてに川があった。これはたまたまやけど、川のある町って改めていいなと思う。別にそれで何か気の流れが〜とか言うつもりはないけど、歩いてすぐ川に出くわす町とそうじゃない町とでは大きく何かが違う気がする。今住んでるとこの決め手も近くの小川やし、京都で住んでた家は川まで2分くらいだった。川のある町には、だいぶ前から無意識に惹かれてたんやろうな。

川のある町のよさ。ひとつは分かりやすく地理を覚えやすい。川には上流と下流があるから適当に歩き始めてももとの場所に戻りやすい。初めて行った町でもなんとなくあっちから来たな、って勘所を得やすいのは歩いて旅行するのが好きな人にはありがたい機能。頭の中に地図をつくって、その町のつくりとか好きな場所を見つけられると、旅先も一気に自分のものになった気がする。しかも川は常にずっと同じ状態じゃないから、同じ道を通っても住宅街を歩くみたく退屈な気持ちにならない。川がある、ってのは変わらんし実際2回目もほとんど同じ景色なんやけど、さっきとほんの少しだけ違う、ってことで楽しくなれる。

川のある町、川沿いに住む楽しさは川の周りにある。だいたい緑が茂ってて季節を感じやすいし(じじい)、川を下って歩いて行って、橋があるとこで折り返して帰ってくる、みたいな散歩がめっちゃやりやすい(じじい)。川沿いには緑があるってなるとそこに公園とか緑道もあって、常にまばらに人が往来してるのもいい。犬の散歩もたくさん見れる。そして公園とか緑道があると、だいたいそこにはベンチとかもあって、外でビール飲んでる人がいたり別れ話してるカップルがいたり、ずっと同じ席に毎日同じおじさんがおったりして楽しい。住んでる町としては変わんのに、植物が、川の状態が、そこにいる人らが、とかなにかが常にちょっとだけ違う。常にちょっとだけ違う部分が自分の生活圏内にあるのは、めっちゃ大事というか。おすすめ。常にちょっとだけ違うのに、季節が変わったりなにかのシーンが重なったりして、ああここ友達と飲んだ帰りに歩いたなとか、去年の冬ここにおった鴨の話を電話でしたな、とか急に思い出させてくれることもある。今回行った川のある町も、次行った時にはまたちょっとだけ違うんやろうし、なにかは一緒で思い出させてくれることもあるんやろう。この変わり続けてる状態が、俺の喜怒哀楽と一切関係なく続いてるってところにめっちゃ安心してしまう。そりゃそうなんやけど。

そういえば、映画「寝ても覚めても」で最終的に住み始めたのも大きな川が見える家の二階やった。常にちょっとだけ変わり続けてて、でもなんかしらは同じ。そんなようなことを、tofubeats御大が綴った曲がこちらです。



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