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韓ドラ、朝ドラ、大河

しんどい内容の仕事が続いたので、空き時間は、ドラマの世界に全力でダイブ。こんなときは、ファンタジー要素のある恋愛物語に限ります。『トッケビ』で韓国ドラマの魅力を知って以来、ドラマで心を生き返らせたいときは、韓国ドラマを漁ります。物語の中にファンタジー要素がごく自然に、ユーモラスに織り込んであって、ああ本当にこうだったらいいなあ、と思わせてくれる作品に、この半年あまりでいくつも出会いました。
すてきな韓国ドラマに出会えると、『りぼん』や『マーガレット』の漫画を読んでキュンキュンときめいていた少女時代と同じような、まばゆい気持ちで胸がいっぱいになり、幸福感に包まれて、憂鬱が遠くへいってしまいます。映像と音楽の美しさ、そして感情表現の豊かさが、私を物語の中にどんどん引き込んでくれます。

朝ドラは最近、内容が重すぎる上に問題が多岐にわたりすぎていて、流し見になってしまいました。前半はすごく心を揺さぶられながら夢中で見ていたのだけれど、戦後、主人公が河原で涙を流しながら法の世界に戻る決意をしたところが、私のなかで最終回だったようです。結局私が魅力を感じるのは、若者が夢や恋をつかみ取るまでのストーリーなのかもしれません。認知症になった百合さんの姿は、数年前に他界した祖母を思い出して、苦しくなりました。
ドラマで現実を知って理解を深めるという味わい方もあるのだろうけれど、私はどちらかというと、現実で味わったことや、今後味わうことが予測できることは、ドラマでまで味わいたくないと思ってしまうタイプです。この苦渋に満ちた社会の現実を見よ!と真正面から突き付けられるほどに、「ほっといてくれ!」と目をそらしてしまいます。
直視しようがしまいがどうせ現実は容赦ないのだから、ドラマを見ているあいだは、別世界を楽しみたいです。そして、別世界に住む、自分にどこか似ている誰かの物語に、共感したり反発したりして、人生の機微をじんわり味わいたいです。

そういう意味で、大河ドラマは引き続きとても楽しく見ています。オープニングの音楽を聴くだけでわくわくします。『あさきゆめみし』のおかげで『源氏物語』がどういう作品なのか何となく分かって、ドラマの内容もますます楽しめるようになりました。美しい着物を身に纏い、宮中で高貴な方々のおそばに仕え、初恋に人に懇願され、また、多くの人に望まれながら、唯一無二の物語を書く人生。ああ、すてき。しかしあんな重たそうな着物を羽織って座卓で書き物していたら、肩凝りやら腰痛やら、大変なことになりそうだなあ。今ほど照明器具もないから、眼精疲労もあっただろうか。

今期は夏休みもあったりして、朝ドラと大河以外、地上波のドラマを全然見られなかったので、来期は楽しめるものに出会いたいです。