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「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」を読んで自分の過去と未来をつなぐ

YouTubeでどなたか本を大量に読まれている方が、そのなかでも特に好きで、マーカーだらけで何度も何度も読み返している本ということで「ビジネスマンの父より息子への30通の手紙」を紹介していた。

なんとも懐かしい本だな、と思い、読んでみた。

まず、この本は日本では単行本が1987年に刊行されている。
歳がバレるが、当時のぼくは中学生である。

毎日部活の朝練に行くために早起きし、テレビで本や音楽のランキングをやっているのを見ながら朝食を食べていた。
そのときに、テレビで紹介されていて、気がついたら家にあったのだ。
本の虫だった父が買ったのだ。

本棚にあるそれは、幾多の本の中でもなぜか目に止まりやすかった。
一度だけ手にとって読んでみようとしたが、愛読書が赤川次郎だったぼくにはちょっと敷居が高すぎて、それ以来、手を付けられずにいた。

ビジネスマンの父と称される筆者は一代で会社を7つ興した起業家であった。息子がその会社に入社し、ビジネスマンの父が引退するまでに息子に宛てた指南書である。

息子の大学時代の怠慢、入社後の様々な葛藤、結婚、お金、経営判断についてなど、事あるごとに息子に向けたアドバイスを手紙にしている。
少々おせっかいなほどに!

ビジネスマンの父は、最後に会社を息子に引き継ぐのだが、その引き際がすばらしいと思った。
ビジネスマンの父の「イズム」が息子には期待通りにひきつがれていたのであろうから、引退することにためらいがなかったのであろう。

息子に向けた手紙であり、同時にビジネスマンの父が引退した後の生活を思い描いての手紙でもあったのだろうか。

ぼくも個人事業主としてスモールビジネスをやっている。
じぶんのビジネスは偉そうに継ぐ継がないというほどではなく、子どもたちには自分の道を切り開いてほしい。

本の内容についてはいずれ紹介したいが、まずはこの本が実家の本棚で目に止まったということは、ぼくの父が僕に向けてなにか言いたかったことがあったのか、ということだ。
反抗期だったぼくに向けた父からの伝言がだ。

今度、父に聞いてみようか。

近く、墓参りに行かなければ。

(Point)
□ 長く読まれる良書には、いつの時代にも不変のテーマがあるのだ
□ なにかにつまずいたとき、読み返せるように手元においておこう


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