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ケベックで看護師になるまで フランス語の壁

フランス語の学校へ戻る
夜間の週2回日の移民用のフランス語学校へ戻ったのは子ども達が2歳になろうとしている頃でした。ずっと家に子どもと居ながら、何か漠然と焦りばかりを抱えていたような気がします。
家から通えそうなフランス語学校をモントリオール方面まで調べながら、結局は家から近い成人の学習継続を支援する学校の移民用フランス語のプログラムに。
モントリオールとは違い、クラスは小規模、初めて移民を教えるという先生に最初の面談で言われたのは「レベル1からまた始めましょう。そういう決まりですので。」

レベル1、まさに ABC (アー、ベー、セー)と発音から習うレベル
今はシステムも変わっているようですが、当時移民用のフランス語学習のレベルは1(初心者)~6(上級)という風に大きく分けてありました。
まぁそう言われるんなら、、
そこしか通える学校がなかったこと、夜に幼い子どもを旦那に託して学校にへ戻る、それだけで大きな変化を感じていた私は、これは復習だと自分に言い聞かせ、黙々と前やったものと同じカリキュラムことをやることに。ちなみに以前の学校ではレベル5に上がれるところまで来ていたので本当に後退、落ち込みもしたけど、なぜかもう抗議して上に交渉する気分にもなれませんでした。ただ淡々と進める、色々あって個人的につらい時期で、そんな週2の学校でさえ結構息抜きになっていたのかもしれません、今思えばですが。
そして余談を言えば、このレベル判定は適切ではなかった、ということが後になって分かります。日本と違い、個人で言うことが全く違うカナダ。納得いかないことがあればその都度抗議、交渉する、これもまた生きていく上で日本以上に必要なことになっていくのです。しかし、それを伝えるのにも何にも語学が必要!特に外国人が少ない地域だと、何か拙い言葉で伝えたとて軽く流され、取り合ってもらえないことも多く、随分と辛い思いもしました。

結局辞める、が、新しい発見も

冬は気温がマイナス20度を下回ることもあるケベック、双子が揃って風邪をひき、結局1~2週間休むことが続きました。移民用の学校は永住権がある人は無料ですが、休みが続くと進級試験を受けられなくなったり、在学資格が取り消されたりすることにもなります。私は結局子どもの風邪からの自分の体調不良など続き、進級試験を受けた後、続けないことにしました。
でも、ここであのあんまり意味のないようなレベル1から2に上がったくらいのコースでも新しい発見が。担任の先生が私が看護師だったということで、フランス語を学んだ後の進路指導のカウンセラーの予約をとっていてくれたのです。
他の日本人の方の書かれているブログで、外国人看護師への道の大体のプロセスは知っていたのですが、
進学カウンセラーとて移民の看護師の教育システムを熟知している訳ではなく、極々一般的なケベックの教育システムを説明されました。
それによると、フランス語教育(Francisation)を終え、高校に入り直し、必要な単位を取ってここの短大へ行かないとね。ということでした。いやいや、そんな訳ないよ、それじゃやり直しやん。でもそれを説明できるほどの語学力が全くない。ここでの収穫は、例えフランス語がまだまだでも、また学びたい!という意思を伝えれば助けようとしてくれる人がいる!とはっきり身をもって分かったことでした。しかし、外国人看護師の通る道はそうじゃない、これはフランス語を今度こそちゃんとやって自分で調べていくしかないんだなと、まだやろうとは決めてないけど、、なんとなくもう一度「仕事」というものに興味をもつきっかけになったことでした。

 


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