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Shining Starを見てよかった

昨年の話になってしまうが、中韓合作KPOPアイドルアニメ、『Shining Star』を見た。これがすごく良くてずっと感想を言おうと思っていたのだが、どこから語れば良いのかわからず投げてしまっていた。

だが、久しぶりにMVを見返してそのときの熱を思い出したので、やはりこの魂を消化させる事にした。


■はじめはMVだけ見まくっていた

細かなきっかけは忘れたがツイッターで見たのがはじまりだったと思う。MVを漁ることから始めたが、信じられないほど良い曲ばかりで驚いた。「アニメのアイドル曲」というカテゴリー内と思えない曲が多い(※私はアニメのアイドル曲が大好きなので、それらを下に見ているわけではないよ)。調べてみるとたしかに一部の曲はKPOPで流行った曲のカバーだったが、私が特に気にいった『Someday』という曲はアニメオリジナル曲だった。優しくて美しい1曲。本編を見る前からこの歌に惚れていた。

メロディ(主人公達の女子3人ユニット)バージョンとジン(男性プロデューサー)とのデュエットの2パターンがあるのだが、どちらも同じ曲なのに趣が違う。特に男性キャラと女性キャラがユニットで歌うというのは日本のアイドルアニメではほぼないと思う。そういった所も非常に面白いなと思った。

だが、本編を見始めるまでには割と時間を要した。どれかの回の冒頭を見たとき、「ノリと映像のクオリティ的に、これは想像以上に子供っぽい作品かも…」と思ってしまったのだ。(大馬鹿者だった…。)

その後ツイッター上の感想や下記のブログを読み、私が好きなアイカツエピソードと構成が近いらしい、という事がわかった。重い腰を上げ、やっと見始めることに。

↑物語の構成など技術的な分析が非常に勉強になった…

そしてなんとこの作品、全エピソードがyoutubeに公式チャンネルよりあがっており、有志の方が日本語字幕を付けてくれている。有難すぎる。


■いよいよ本編に手を付ける

見始めたらあっという間にハマった。4話で、病院から抜け出した女の子を主人公が励ますというエピソードがある。

まあよくある設定だなと思ったが、すごく面白かった。主人公とファンである患者の女の子が強気で衝突していた。主人公、ちょっと大人気ねえ〜というのと、患者の女の子が生意気なのかよというギャップに笑う。でも、それだけじゃない。主人公は手術前の彼女との約束を優先させて、歌の試験で選考外の歌を歌うのだ。しかも理由は言わないので、教師陣は「なんで???」という困惑した空気の中、試験自体は終わる。

あえて言い訳せずに歌いきったこの主人公とアニメのストーリー、信頼できるな、と確信した。キャラへの愛着もまだあまりない中、泣きながらこの回を見ていた。


その後も良い意味で「うわ!!そういう展開にする?!」というエピソードがいくつもあった。あと3話分語る。


・主人公たちのユニット結成回

歌声がきれいなのに、引っ込み思案でなかなか声が上手く出せないソンイ。そんな彼女が合流して、とうとう3人ユニットを組めることに。

だが、ユニットお披露目の試験でライバルの妨害工作があり、マイクの音量がオフになってしまう。セコいぞライバル!だが、このあとマイクの復旧とソンイのパートが見事にシンクロし、彼女の歌唱によりライブの盛り上がりは最高潮になる(とにかく見てほしい)。

先にMVを見ていたときでも、彼女の歌唱パートは見せ場というか華だなとは思っていたが、初見時、MVの何倍も感動した。この回で歌う曲は少女時代の『into the new world 』。既存曲なのに歌詞は本編と合っている。すごい…。


・プロデビューか退学か

プロデビューが掛かった試験で、主人公はドレス姿に変身できなくなってしまう。更に、色々あって試験で一位を取らないと退学することになってしまう。

このような危機の中、ドレス姿にはならず、制服姿のままでライブに挑戦するのだ。え、うそ、すご……… 実質前半の最終回にあたるのだが、この頃にはシャスタに夢中になっていた。


・アイドルだけが人生の選択肢ではない

売れっ子になった主人公が、仕事に向かう車においていかれた結果、今日は休みだといって(※休みではない)、学校に戻る回がある。

学校にバレないよう変装して潜り込み、学校では優等生と言われている先輩と仲良くなる。その先輩は優等生ではあるのだが、未だにデビューはできていない。下積みが長い研修生みたいなものだ。その先輩とペアで学内ライブ試験を受けることになり、見事に先輩は優勝。

だが、大歓迎を浴びたその場で先輩が「アイドルを諦める」と宣言したのだ。えええ?!?!この流れで「私もっと頑張る」じゃなくて、「辞める」のか?!でも、先輩はもともと絵が得意というのもあり、段々そっちの道を頑張りたいという気持ちが湧いていたらしい。子供の頃から憧れていた夢に執着するのではなく、「夢を変えていいんだよ」というメッセージ。その描き方がとても良い回だった。

・全体的な感想として

子供向けアニメなので、展開にツッコミどころが多いのも否めない。主人公達はどうにも試験のライブで勝ちすぎだろうとか。でも、そこはそれほど問題でなくて、とにかく主人公達の思考というか、行動が良いのだ。主人公達はことあるごとに「最善を尽くそう」という。この言葉がいいなと思った。結果がどうなるかわからずとも、常に最善を尽くして後悔のないように生きる、このスタンスが良い。

主人公は結構調子にのりやすいし気分の浮き沈みも激しい。そう、結構調子に乗りやすくて失敗するのだ。これをやりすぎると「なんやこの主人公…」と共感しづらいのだが、そのすんでの所で、失敗から学び、少しずつ精神的に成長する。この流れがメインなので、主人公が憎めないしなんだかんだすごく好きになってしまうのだ。

ニキビができただけでライブに出たくない!とダダを捏ね、そこから教訓を学ぶ回がある。ニキビトラブルで一話作っちゃうなんて信じられない。でも、そんな庶民的な悩みだからこそ、一層共感しやすいのだろう。

あと、主人公達のプロデューサーとなるジンはずっと本当にいいヤツだった。彼を夢を変えたひとりで、アイドルの道が絶たれ、アイドルをプロデュースする道を選ぶ(しかも、彼も主人公達と同じ学校に通う生徒なのだ)。そして、安心ポイントとして、主人公達とラブコメ的匂わせ演出とかもない。彼が彼女たちから受けている愛は間違いなく「信頼」だ。そして彼も彼女たちを「成功させたい」という思いでしっかり見守り、サポートする。ジンが主人公の実家に居候するという設定に最初はひやっとしたが、まったく問題なかった。ジンのいいやつっぷりを見るたびにシャスタの信頼度が上がっていった。

とにかく、見ていて元気をもらえるというか、人生訓になるというか。見てよかった。人生に沁みるアニメだった。

最後にMVリストと本編にイッキ見リストを貼ります。もし興味が湧いたらぜひ。

■MVリスト


■本編イッキ見リスト(日本語字幕付き)


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