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【徹底比較】お坊さんがのど飴舐め比べしてみた!

この記事は、2019年の冬に、運営しているウェブサイト「彼岸寺」用に、と思って書いたのだが、今ひとつ気が乗らずに、自分でボツにしてしまった原稿である。

ところが昨今、コロナウイルスが騒がれ、人前で咳をすることすらはばかられるような雰囲気すら感じられるようになってしまった。

しかし、コロナウイルスとは関係なく、季節の変わり目で体調を崩しやすかったり、花粉症で鼻が詰まり、そこから口呼吸をすることで喉を痛めてしまうというケースもあるだろう。

僧侶も声を出す機会が多く、ふとしたことで喉を痛めるということは、秋冬のシーズンにはよくあることだ。そこで欠かせないのが「のど飴」だ。喉の感想を防ぎ、痛みを緩和させてくれる「のど飴」は、私にとって秋から冬の季節を過ごすために欠かせないものである。

そんな「のど飴」も、このコロナウイルスで騒がれる時機に「ついうっかり喉を痛めてしまった」という人に、一粒の清涼剤になる可能性も微かにあるかもしれない。ということで、以前「のど飴」について書いたものを掲載しておこうと思う。「のど飴」を選ぶ際の参考に、あるいはコロナウイルスの影響で心が荒んでしまった時に「バカな坊主がいるもんだ」と笑い種にでもしていただければ幸いである。

なお、本記事はコロナウイルスの予防には全く役に立たないものであることはご了承いただきたい。また一年以上前に書いたものなので、同じのど飴が売っているかどうかは定かではない、ということも理解の上でご一読を。

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この時期、乾燥や寒さから、喉を痛めてしまう方も多いのではないでしょうか。かく言う私も、普段から読経をしているということもあってか、この時期に喉を痛めてしまい、そこから風邪をひいてしまうこともしばしば。

そんな喉のケアに欠かせない「のど飴」。この時期になると手放せないものの一つです。しかしのど飴にもたくさんの種類があって、どの「のど飴」を選ぶべきか、と悩む方もおられるかもしれません。ということで、今回、いくつか気になった「のど飴」を選んで、比較を行ってみたい思います!

比べてみるのはのど飴の「舐めやすさ」「すっきり感」「効果感」の3つ。「舐めやすさ」は味わい、「すっきり感」はそのまま、口の中や喉がスッとする感じ、「効果感」はのど飴を舐めていて、「あ、喉の違和感がちょっと和らいだかも」という感触になります。

どれも個人的な感想の域を出ませんが、「のど飴」を選ぶ際の参考になれば幸いです。それではいってみましょう!


●浅田飴「プロポリスマヌカハニーのど飴VC」

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ここ数年よく目にするようになったマヌカハニーが配合されたのど飴ということで購入。マヌカハニーには炎症を和らげたり、抗菌作用がある健康食品なのだとか。さらにこちらも抗菌や抗炎症作用のあるプロポリス成分も加わり、喉からくる風邪の予防に一役買ってくれそうなのど飴。

オレンジジンジャー風味ということで、のど飴には珍しいオレンジの甘い香りで舐めやすく、ジンジャーの刺激が加わることで喉に効きそうな感じを両立させています。味からはハーブエキスやマヌカハニーの配合はあまり感じられませんでした。

舐めやすさ ★★★★
すっきり感 ★★★
効果感   ★★★

●UHA味覚糖「味覚糖のど飴EX」

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こちらもマヌカハニー配合ということで購入。さらにプロポリスに、ローヤルゼリーまで配合されている。キャッチコピーも「新!みつばちの守るチカラ」と、みつばち推しののど飴のようです。
味はハニーミルク風味。ミルクキャンディの甘さがまず感じられますが、すぐさまのど飴らしいピリッとしたハーブの香りと刺激が。もったりとしたミルクの甘味とこの刺激とがミスマッチな印象。香りと刺激感は、傷んだ喉への効果や、喉のすっきり感には繋がりそうだが、ミルク風味のマイルドさがややそれを打ち消しているようにも感じられました。

舐めやすさ ★★
すっきり感 ★★★★
効果感   ★★★

●ムンディファーマ「イソジンのど飴」

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この時期喉のケアに欠かせないうがい。そのうがいに使われるものと言えばもはや代名詞と言っても過言ではないのが「イソジン」。あのイソジンが今シーズンはなんとのど飴にも進出ということで、さっそく試してみました。

「のどにやさしい成分を独自に配合」ということで、亜鉛とヘスペリジン配合と書かれてあります。ヘスペリジン、というのは初めて聞きましたが、調べると柑橘由来の成分でポリフェノールの一種で抗炎症作用があるそうです。亜鉛は免疫機能を高める成分なのだとか。

味はフレッシュレモン、はちみつ金柑、ペパーミントの3種類。今回はフレッシュレモンをチョイスしました。味はまさにレモンキャンディですが、そこからどんな「イソジン感」が出てくるのか、と期待しました。が、全くと言っていいほど「イソジン感」が顔を出しません。レモン風味でさっぱりと舐めやすいのですが、のど飴らしい刺激がほとんどなく、終始レモンキャンディを舐めているという印象でした。あまりないタイプののど飴なので、のど飴の刺激が苦手という方には良いかもしれません。しかしうがい薬の「イソジン」の名から想像されるあのパンチやインパクトがないというのは、やや期待はずれと感じる方もいるかもしれません。

舐めやすさ ★★★★★
すっきり感 ★★
効果感   ★

●大正製薬「ヴィックスのど飴」ハーブ&ライム

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イソジンにも負けずとも劣らない、風邪の強い見方として知られるヴィックス。ヴェポラップやドロップとして一度はお世話になった方も多いであろうヴィックスがのど飴にも進出していたので、これは、ということで購入。

喉にやさしい成分としては、ペパーミントポリフェノールと緑茶ポリフェノール(カテキン)。この「Wポリフェノール」がどうやら売りのようです。

ライムのすっきりとした香りに、さらにミントやカモミールなどのハーブの香りがさらに爽やかで強いすっきり感を演出します。刺激ものど飴らしい薬臭さはあまりなく、舐めやすさとすっきり感、効果感のバランスがとてもいい印象。さすがのヴィックスです。

舐めやすさ ★★★★★
すっきり感 ★★★★★
効果感   ★★★★

●カンロ「Dr.+(ドクタープラス)」

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のど飴研究の最先端のカンロが、鶴見大学と共同開発という売りで発売している「Dr.+」。ビールに欠かせないポップのエキスを配合し、ドライトマトやシソの実のエキスも配合されているようで、他にはあまりないのど飴となっているようです。

和かんきつ味ということで、柑橘系の爽やかな香りと、柚子のような少しほろ苦い味わいののど飴。ピリッとした刺激はあまり感じられませんでしたが、不思議と喉がすっきりとした感覚になり、喉の痛みや違和感の緩和に繋がるような効果を感じることができました。

舐めやすさ ★★★★
すっきり感 ★★★★★
効果感   ★★★★

●浅田飴「健康のど飴」すだちの香り

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こちらも浅田飴が出しているのど飴。リコリス(カンゾウ)とキキョウの二種類の生薬を配合。この2つを合わせた「桔梗湯」という漢方薬もあり、のどの痛みを和らげる効果が期待されるのだとか。

数種類の味がある中で「すだちの香り」をチョイス。爽やかで微かにほろ苦いすだちの風味で、刺激も弱め。のど飴特有のツンとした香りはほとんどなく、舐めやすい仕上がりとなっています。とは言え、程よいピリピリ感があるので、喉の違和感が和らぐような感触がありました。

舐めやすさ ★★★★
すっきり感 ★★★★
効果感   ★★


●養命酒製造「のど飴」黒蜜×ハーブ風味

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滋養強壮に良いとされるあの養命酒ものど飴を展開しているとは驚きでした。養命酒で培われた漢方の技術に期待できそうということで購入。こちらにはクロモジエキスが配合という部分にオリジナリティがありそうです。クロモジは和菓子をいただく際についてくるものとしては知っていましたが、ハーブとしての効果もあるようで、抗菌・抗ウイルス作用があるようです。

味は黒蜜×ハーブ風味、ということですが、黒蜜のコクのある甘みの中にほのかにのど飴らしい独特の香りがあり、どこか昔懐かしい味わい。かと言って舐めにくいわけではなく、黒蜜のコクと刺激のバランスがほど良い感じでした。飴の中にはとろりとしたハーブ無風味のペーストが入っていましたが、これはこれと言って効果や味の変化に繋がる感じでもなかったかな、という印象でした。

舐めやすさ ★★★
すっきり感 ★★★
効果感   ★★★

●カンロ「ボイスケアのど飴」

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こちらは、私がここ数年愛用しているのど飴。こちらは音楽大学の声楽科との共同開発が売り。声を使う人たちの声が反映されているというのは、同じく声を使う身としてありがたいところ。配合されているのは複数のハーブで、枇杷の葉、オリーブの葉、生姜、ツリガネニンジン、シナカラスウリ、カンゾウ、キキョウ。枇杷と言えばフルーツとして食べることはありますが、葉っぱには咳を鎮めたり、痰を除いたり、鼻づまり解消の漢方薬にも用いられるのだとか。オリーブも、葉っぱにはポリフェノールが含まれていて、抗菌作用などがあるそうです。

味としては、口に入れた瞬間から、ピリピリとした刺激や、ハーブ独特の香りが口に広がります。甘さは控えめで、その分キリッとした仕上がりとなっており、すっきり感や効果感を強く感じることができました。ハーブの香りが苦手な人にはオススメできませんが、喉のリフレッシュには最も効果を感じられるのど飴の一つと言えるのではないでしょうか。

舐めやすさ ★★
すっきり感 ★★★★★
効果感   ★★★★★

●龍角散「龍角散ののどすっきり飴」

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「のど飴と言えばこれ!」というくらいポピュラーとも言えるのが龍角散ののど飴ではないでしょうか。龍角散と言えば胃薬ですが、もはやのど飴の方がメジャー感がありそうな気もします。

そんな龍角散ののど飴は、カミツレ、カリンを主成分とした19種類のハーブエキスと龍角散のハーブパウダーを配合しているとの表記。カリンは喉にやさしいことで知られていますし、カミツレはカモミールの名でも知られるハーブで、咳などに効果があるのだとか。

ハーブが多く含まれているということもあって、口に入れた瞬間からガツンと広がるハーブ感。この薬臭い感じが苦手、という方もおられるかもしれませんが、パンチが強いだけに、すっきり感も効果感も高いのが特徴です。また飴を舐め終わった後でも、しばらくその効果が持続し、疲れた喉にピッタリと言えそうです。変わらない人気があるというのも納得です。

舐めやすさ ★
すっきり感 ★★★★★
効果感   ★★★★★


たくさんある「のど飴」の中のほんの一部に過ぎませんが、いくつか比較してみました。あくまで私の感覚や主観に基づく比較に過ぎませんので、当てにならない部分は多々あるかと思いますが、「のど飴」選びの参考になれば幸いです。

個人的に一番いいな、と感じたのは、やはりここ数年愛用しているカンロの「ボイスケアのど飴」でしょうか。喉がスッキリする感覚が強く、喉が痛いときにも、その症状を緩和するのにも、最も効果を発揮するように感じました。次点で「龍角散」や「ヴィックスのど飴」、「Dr. +」でしょうか。このあたりは味の好みなどで選ぶと良いかもしれません。

また今回の比較で最も期待をしていたのが「イソジンのど飴」でしたが、舐めていて「あ、効果あるな」という感触があまりなかったのが少し残念でした。もしかしたら、じんわりと効果があるのかもしれませんが、効いている感がないというのは、次も選ぼう、というところにつながらないような気がしました。

またのど飴はあくまでのど飴。分野としては医薬品でも、医薬部外品でもなく、食品扱いですから、喉のケアの一助としての役割に過ぎません。本当に喉が荒れて辛い時には、病院に行く方がベターです。またのど飴だけでなく、うがいも心がけて、喉のケアを怠らないようにしたいものですね。

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