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わたしたちの新しい本

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#古波藏契

米軍のプロパガンダ雑誌から読みとく、沖縄の戦後復興に隠された占領者のメッセージとは。

『守礼の光』とは、米軍の心理作戦部隊が発行した沖縄社会の発展と人々の暮らしを為政者の視点で切り取ったプロパガンダ雑誌で、1959年1月から1972年5月まで、通算160号と付録の特集号が刊行された。 米軍統治下の沖縄における為政者の視点そのものを映した鏡として、歴史的価値が注目されている。 本書は、『守礼の光』からの写真を多数使用して、戦後復興の沖縄社会の様子と、その背景にある世界情勢を解説するビジュアルブックである。 沖縄の米軍統治下時代、世界は米ソを中心とした冷戦のさ

気鋭の若手研究者たちが、世界と日本と沖縄を新しい視点でつなぐ。復帰50年を前に読みたい、沖縄近現代史の入門書。

この本は「教科書」でも、歴史のトリビアを寄せ集めた「歴史ネタ本」でも、専門用語と古文書だらけの「専門書」でもありません。 世界史や日本史とのつながりを意識しながら、現代の沖縄社会の課題に向き合う上で必須だと思うテーマが選ばれています。 執筆者は本章とコラム合わせて総勢25名。多彩なバックグラウンドを持つ研究者たちが、最新の研究成果を踏まえ、史料に基づき、時代の流れに沿って配置した沖縄近現代史の「入門書」という位置付けです。 復帰50周年を前に、沖縄の歴史をあらたな視