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AI絵師の筆を折らせるなら鳥山明に影響を受けたクリエイター全員の筆を折らなければならない

生成AIを理解したり批判したりするには、その本質というものをまず理解しなければならない。 AI絵師が作っているものは何か AI絵師が作っているのはピクセル単位のRGBデータの行列である。 実際のところのデータ構造は拡張子に依存するが、どのような画像データも最終的にモニタに表示されることを考えれば間違ってはいまい。 ただ本当の意味でランダムに作られただけのRGBの行列を見せられても、僕らはそれが何か認識できない。 人間の描く絵というのは往々にして意味がある。 意味があると

    • 「戦争では何も解決しない」という虚構

       先日、Twitterで新聞記事の読者投稿コーナーの投稿が反響を呼んでいるのを拝見した。  戦争がいかに破滅的であり、無意味であるかを語った97歳女性の投稿であった。  97歳といえばまさにその青春時代を戦争に奪われた年齢であろう。  正直読んでいて心が痛かった。  だが致命的な間違いがあると思った。 「戦争で解決するものは何もない。人間の幸福に資するものは何一つないのだ、と。」  女性は投稿をそう締めていた。  戦争で解決するものは何もない。  本当にそうだろうか?

      • 銃知識から銃撃事件の正しい議論を

         ついに日本で要人への銃撃事件が発生した。  もちろん「ついに」と言っても過去になかったわけではないし、一部地域では反社勢力による発砲事件もそこまで珍しくはない。  正しい表現に努めるならば、「事件は起きるかもしれないけど身の回りではほぼ起きないだろう」と、そう思って生きていたというところだろうか。  どこまでが「身の回り」なのかは議論の余地があるが、それはそれとして実際日本に住む多くの人々にとっては幸いなことに無関係なトピックであり続けた。  だが残念なことに、コロナ然り、

      AI絵師の筆を折らせるなら鳥山明に影響を受けたクリエイター全員の筆を折らなければならない